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クイズ形式の楽しい絵本
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投稿日:2011/01/22 |
「ひらいてごらん どうぶつえほん」シリーズの第2弾で、現在4冊が刊行されているようです。
作者のスヴェトラン・ユナコビッチは、クロアチア・ザグレツ生まれ。
クロアチア・ザグレツって聞いて、記憶を辿ると、サッカーの三浦和義選手が98年に所属したプロサッカーチームの名称でした。
まず、縦長の形がとってもオシャレ。
開くとクイズが書いてあります。
最初のクイズは、
「背中に 2つのコンガのような コブを持つのは どんな動物?」
という問いとコンガの絵があります。
そして右ページを開くと、ラクダという答えと、ラクダが一面に登場します。
その繰り返しなのですが、この発想が○。
もうこれだけで、高評価も決まったようなもの。
しかも、その動物や昆虫の表情は、とぼけた味わいがあるものです。
バグパイプのクイズの答えのカエルなんて、思わず魅入ってしまうものだと思います。
繰り返しの読み聞かせをせがまれること、必死の楽しい絵本だです。
他の3冊も読んでみたくなりました。
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古典的な名作
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投稿日:2011/01/22 |
コールデコット賞オナー賞を4度も受賞したクレア・ターレー・ニューベリーの記念すべき1931年に出版されたデビュー作。
コールデコット賞は、アメリカ児童図書館協会が、その年に出版された最も優れた絵本に授与する賞で1937年に創設され、次年度から選出しています。
19世紀イギリスのイラストレーター、ランドルフ・コールデコットを記念して名付けられていて、ニューベリー賞と並んで、アメリカで最も権威のある児童書の賞とされています。
※ニューベリー賞の名は、18世紀イギリスの著述家・出版家のジョン・ニューベリーに因んでいます。
物語は、サリーという女の子が、本物のライオンが欲しがっているシーンから始まります。
買物に出かけたお母さんが、お土産にライオンの赤ちゃんをもって帰るのですが、冷静に考えてみると奇想天外な話。
でも、それは絵本ならではの世界で、楽しいサリーとライオンの共同生活が始まります。
ハーバードと名付けたライオンは、サリーと同じ食事をするという設定で、肉食動物には有り得ないのですが、これもご愛嬌。
でもだんだん、ハーバートが大きくなると問題が起き始めるのです。
困った両親は、ハーバードを山の牧場に行かせるのですが、結局、ハーバードはサリーの元に戻ってきてしまい、両親はある選択をし、ハッピーエンドとなるというお話です。
ライオンが人間と同じ食事をしたり、犬でもないのに、離れた場所から戻って来たり、牧場で放し飼いにされたりと、余りに現実離れした設定が多い作品です。
それはさておき、分章は長いのですが、起承転結がはっきりしているので、飽きさせることなく読み聞かせできる絵本だと思います。
シンプルな絵は、黄色と水色という二色刷ですが、味わいのある絵。
1931年という時代を鑑みると、コールデコット賞が存在していれば、オナー賞には入っていたのではないかと思える古典的名作としてオススメします。
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「にゃーご」とは別物
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投稿日:2011/01/21 |
「にゃーご」の続編という紹介文があり期待して読みました。
「にゃーご」は1997年初版の作品ですが、月刊誌「こどものくに」に掲載されたのが1989年ですから、何と20年以上前の話の続編ということになります。
我家で大人気の宮西作品の中でも、金字塔として君臨している「にゃーご」ですが、小学校2年生の国語の教科書に掲載されているというのは有名な話。
「にゃーご」は猫を知らない3匹のネズミと猫の話でしたが、「ちゅーちゅー」はネズミを知らない猫と3匹のネズミの話です。
登場する姿形は同じでも、続編という話の連続性はありません。
何が違うかと言うと、ネズミの純粋な心の描き方だと思います。
3匹のネズミが猫と出合ったとき、ネズミ達は、ネズミを知らない猫を騙します。
機転を利かせて身を守ったと言えば聞こえが良いのですが、得意になって騙しているというのが、一寸ひっかかりました。
話の展開としては、外せない部分だと思うのですが、ネズミの純真無垢な気持ちと、それに心打たれる猫のやりとりを描いた「にゃーご」に比べると格段に評価は落ちる感じがしました。
もちろん、猫を助けようとして、危険を顧みず3匹のネズミが大きな声で叫んで他の猫をおびき出そうとしたりするシーンもあって、見応えはあります。
上を向いて、ちゅーちゅーと叫ぶワンシーンは、絵としてもなかなか面白いもの。
オチも、宮西作品ならではのものなのですが、物足りなさが残りました。
「にゃーご」とは別物なので、意識しないで読み聞かせして欲しい一冊です。
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珍しいオコジョが主人公の絵本
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投稿日:2011/01/21 |
オコジョが主人公の珍しい作品。
オコジョは、哺乳綱食肉目イタチ科の動物。
日本では北海道と青森県のほか、東北、関東、中部地方の高山にいるようですが、実に可愛らしい生き物です。
そのオコジョが4匹おまわりさんとして、活躍するという話。
デフォルメして描いたオコジョなのですが、一寸可愛いとは言えない感じがします。
直線と曲線でカチっと描き、足と手は省略したという容姿は、分かりやすいので幼児向きと言えるでしょう。
ただ、青色をしたうさぎというのは、果たしてどうかなと思いました。
話自体も起伏がなくシンプルなもの。
絵を見て楽しむ類の絵本で、分章が一寸あるのですが、セカンドブックあたりと考えた方が良いかも知れません。
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楽しさ一杯の絵本
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投稿日:2011/01/16 |
ポケットで直ぐに思い出すのは、
まど・みちお作詞/渡辺茂作曲の「ふしぎなポケット」
ポケットの なかには
ビスケットが ひとつ
ポケットを たたくと
ビスケットは ふたつ
もひとつ たたくと
ビスケットは みっつ
たたいて みるたび
ビスケットは ふえる
そんな ふしぎな
ポケットが ほしい
そんな ふしぎな
ポケットが ほしい
誰でもフレーズは知っている童謡だと思います。
ポケットを題材にした時点で、魅力的な作品になるというのは約束されたも同然ではないかというくらい、あかちゃんにとって、興味津々な対象物ではないでしょうか?
○○ポケットの
なかには
という書き出しで始まり、
次のページには、
○○さんが
はいっていました。
「こんにちは」
この繰り返しなのですが、あかちゃんにとってはたまらないはず。
親子の対話も自ずから進むような構成になっています。
いつもながらのシンプルで綺麗な絵は、三浦さんならではのもの。
特に、キャクターの絵と背景の色の設定が際立っているので、あかちゃんでもはっきりと認識できることでしょう。
ファーストブックとして、安心して読み聞かせできる作品としてオススメします。
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精緻な絵が楽しめます
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投稿日:2011/01/15 |
動物画の第一人者として知られる薮内正幸さんの作品です。
1987年初版の「どうやって ねるのかな」と対になっているかと思いきや、この作品は、1996年のものでした。
最初の見開きに、
「○○○、よくねているね
もう おきるかな?」
とあり動物が寝ています。
次ページに、
「あー、おきた!」
とその動物が起きた瞬間の描写があるという単純な構成の作品。
寝ているその無防備な姿と目覚めの大きなあくびや伸びが、実にリアリティに富んだもの。
描かれているのは、いつものように親子、しかも母と子です。
いつもながらの薮内さんの絵には、圧倒されてしまいました。
その毛並みまでも一本一本丁寧に描いた精緻な絵は、絵本の領域を超越していると言って良いと思います。
動物が起きる瞬間というのは、何故かわくわく感があるので、あかちゃんでも喜ぶのではないでしょうか?
最後のページの、母親の鼻が子の鼻に蒔きついているシーンは、深い愛情を感じずにはいられません。
また、表紙のウサギは、裏表紙で起きているのですが、一寸怖い表情です。
0歳から安心して読み聞かせできる絵本としてオススメします。
「どうぶつのおやこ」「どうぶつのおかあさん」等と一緒に読み聞かせするのがベストです。
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凄い絵本作家の登場
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投稿日:2011/01/14 |
表紙の絵に惹かれて読んでみたのですが、大正解。
久しぶりに我家のテイストに合った絵本との邂逅があったという感じです。
「かようびのよる」「3びきのぶたたち」「漂流物」で、3度コールデコット賞を受賞したデイヴィット・ウィーズナーを彷彿させると言いたい位の出来栄えの作品だと思います。
物語は、主人公のぼくが、雨宿りをしようと一本杉の下に駆け込むシーンから始まります。
不思議なことに、一本杉の周りだけが雨。
すると、ドーンという音とともにおっきな赤ん坊が落ちてきたのです。
ぼくの頭はチリチリです。
雷小僧というイメージからすると、大きすぎるのですが、ぼくの後を飛んでついて来るのです。
その雷小僧が、ぼくにしか見えないというのがミソ。
学校について来ても誰にも見えません。
しかも、授業中に太鼓を叩いたものだから、クラス全員の頭がチリチリのアフロになってしまったりと大変な騒ぎです。
圧巻は雷小僧について行って、その棲家にたどり着いてから。
かみなりさまが登場し、仕事に出かけるのです。
ぼくも仕事に参加するのですが、その奇想天外なかみなりさま達の仕事振りは、私達の想像を遥かに超えるもの。
この発想力は、凄いの一言。
最後のオチも納得もので、ストーリー自体の面白さも充分です。
でも、何と言ってもこの絵本の素晴らしさは、その精緻な絵。
装丁のイラストレーションを手がけてきたというその絵は、見所満載です。
特に、かみなりの棲家は、今まで見たことのないスケールの代物で、シゲリ カツヒコさんの類稀な才能に圧倒されること間違いありません。
何回見直しても、新しい発見があることと思います。
読み聞かせにピッタリの超オススメの一冊です。
本作が、作者にとって初めての絵本とのことなのですが、次回作が楽しみです。
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写真と絵の融合が見事
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投稿日:2011/01/10 |
2005年のコルデコット賞オナー賞受賞作品。
作家のモー・ウィレムズは、2004年度に絵本のデビュー作の「はとに うんてん させないで」でもコルデコット賞オナー賞を受賞していて2年連続受賞という快挙を達成しています。
モー・ウィレムズの経歴を見ると、セサミ・ストリートの脚本・アニメーションとして活躍とあり、このセンス抜群の作風に繋がっているのでしょう。
何と言っても、セピア色の写真を背景にして、人物と小物をコミカルな絵で融合させるという手法が面白い作品です。
この手の作品は、何処か違和感があるのが常なのですが、微塵の違和感もなく実に自然なもの。
そして、コミカルな絵は、非常に粗く描いているのですが、その人物の特徴を上手くとらえています。
最初のページでは、パパのママ結婚からトリクシーの生誕までが描かれているのですが、シンプルな絵ながら時間の経過が伝わってきます。
物語は、パパとトリクシーが、仲良くコインランドリーに行くシーンから始まります。
トリクシーは大好きなくたくたうさぎの人形を抱え、まだ言葉を発することができないという設定なので、パパとトリクシーは目で会話しています。
帰路の途中、トリクシーは、くたくたうさぎがいないことに気付き、パパに訴えるのですが、パパは気付きません。
言いたいことが伝わらないもどかしさ、悔しさを、その表情が上手く表現しています。
かんしゃくを起こした時の表情は、オーバーアクションではありますが、実に特徴をとらえていると思います。
センスだけでなく、一瞬の表情の動きを克明に表現するモー・ウィレムズの観察力に脱帽です。
最後のオチも納得できるもので、読み聞かせし易い作品だと思います。
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ファーストブックにオススメ
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投稿日:2011/01/10 |
2005年度コールデコット賞受賞作品。
月にまつわる絵本と言えば、マイケル・グレイニエツ「お月さまってどんなあじ」、エリック・カール「パパ、お月さまとって!」、林明子「お月さまこんばんは」あたりが定番。
世界最高峰の絵本という但し書もあって、期待して読んだのですが、その領域なのか一寸疑問符かなというのが、第一印象です。
物語は、まんまるお月さまを見上げて、ミルクの入ったお皿と勘違いした子猫が飲もうとして追いかけるもの。
飛びつこうとしたり、走って追いかけたり、木に上ったりしても届きません。
果ては、池に映し出されたお月さまめがけて飛び込んだりと、良くある展開です。
諦めて家に帰ると素敵なご褒美があるというエンディングで、割とすんなりと読める絵本でした。
追いかけても追いかけても、手の届かないものがあります。
大人では当たり前の月もその一つであって、そんなことを知るのも大切なこと。
モノクロの絵は、輪郭がかなり太いものなので、これなら、ファーストブックに近い年齢でもOKな範疇です。
話として理解できなくても、子猫の表情、動きを見るだけでも、楽しめるので、あかちゃんでも飽きることなく読み聞かせできるでしょう。
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夫婦による最高の共作絵本の一つ
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投稿日:2011/01/09 |
あのジョン・バーニンガムの2010年の新作です。
しかも、絵は、妻であるヘレン・オクセンバリーが担当し、何とこれが初めての共作絵本。
訳は谷川俊太郎さんですから、期待は膨らみます。
物語は、ママがぼくに「あかちゃんがくるのよ」と言うシーンから始まります。
「いつ くるの?」
「なんて なまえにするの?」
「あかちゃんは なにに なるのかな?」
そんな質問を次から次へとママに投げかけるのですが、それは不安の裏返し。
ぼくはママと、いろんなところに一緒に出かけては、あかちゃんが何になるのか空想します。
時には、不安から
「ママァ、あかちゃんにくるなって いえないの?
うちには あかちゃんなんか いらないんじゃない?」
なんて発言もしたりします。
そして、だんだんママのお腹は大きくなっていくにつれ、次第にぼくの決意は固まっていくのです。
それは兄になるという決意。
「あかちゃん いつくるの ママ?
あかちゃんに あいたいよ」
もう立派なものです。
プレゼントを携えたぼくと、花を抱えたおじいちゃんが病室に向かうシーンで終わるのですが、最高に恰好良いと思いました。
兄になるという揺れる心情を、時の経過とともに描いた素晴らしい作品だと思います。
今回、ヘレン・オクセンバリーが絵を描いたのも、大きくプラスになっていて、大人の鑑賞にも堪えうる作品に昇華しています。
子どもへの読み聞かせだけでなく、ママが読んでも何かを感じることのできる作品としてオススメします。
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