2匹のネコのクロとシロ。 たくさんの星が空にきらめくある夜、クロはシロを誘って湖にやってきます。 湖に浮かぶキラキラ光るものをシロにプレゼントするためです。 ところが、湖の表面をつかもうとしても、すくってみても、クロが思っているキラキラを手に入れることができません。バケツを使っても、網を投げ入れてもやっぱりダメ。 思ったものと違うものばかりをつかまえてしまうのです。 とうとう湖に飛び込むクロですが・・・。
すっかりションボリしているクロの横で、シロはやさしくにっこり微笑んでいます。 だって、シロはそのキラキラがどこにあるか、ちゃんと知っていたから。 それはね・・・。
ページを開いてすぐに圧倒されるのは、どこまでも深く、どこまでも透き通った、あお、青、蒼。 なんて美しい世界なのでしょう。森も湖も夜空だって、2匹のいる世界は青く美しく輝いているのです。 でも「大切なものはふたりの心の中にある」。 そんな簡単な事だって、気がつくためにはなかなか大変な経験が必要なのかもしれません。
一番大切な人に贈りたくなるこの絵本。 読んだ後に心があたたかくなるのは、どこの場面にも隠れているたくさんのハートのせい? ボローニャ国際原画展受賞作品『ぴっぽのたび』で一躍話題となっている刀根里衣さんの注目の絵本。 その青い世界を、直接体験してみてくださいね。
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
『ぴっぽのたび』の刀根里衣が描く、深く透き通った青色の世界。
主人公は2匹のネコ。湖にうかぶ“キラキラ光るもの”を、大好きなシロにプレゼントしようと悪戦苦闘するクロ。水中から戻ってくると“キラキラ”は消えており、 クロはしょんぼり。しかし、その横でシロはやさしく微笑んでいる。なぜなら、 大切なものはふたりの心のなかにあることを知っていたから……。 ハートウォーミングなメッセージを、作家が表現したかったという青色の世界とともに語りかける珠玉の一冊。
私は主人と猫2匹(タマとミー)と暮らしてました。去年主人とミーを病気で亡くしました。私とタマは急に半分になった暮らしに戸惑うばかりです。
この本は”一緒に過ごせる時を大切に大事に暮らさないとね....”と
おしえてくれる。
こういうことってなくなって初めて気づくのかもしれませんが...... (のいるさん 60代・その他の方 )
|