おいしいものを食べるのが大好きなしろくまくんは、みんなから「くいしんぼうのしろくま」って言われてます。 …あれ? でもこの絵本のタイトルは『おいしそうなしろくま』です。 それは、こういう訳なのです。 「たべもののなかにはいってみたら、どんなかんじかな?」 どうやら、くいしんぼうを徹底すると、行きつく先は“中に入ってみたくなる”のようです。 よだれでちゃってますよ、しろくまくん。
さて、ここからは想像の世界で実際に“中に入ってみる”しろくまくんです。 ごはんの中に入ってみる。みそしるの中に入ってみる。 温かさで紅潮したしろくまくんの顔は、とにかく幸せそう。 コロッケに入るんだったらやっぱりクリームコロッケ。 うどんの中では、あげをふとんがわりにして。
これはいいかも? だんだんしろくまくんの妄想に追い付いてきたところで、登場するのが……すし。 なかなかのインパクトです。しゃりは少なめ、ねたは大きめがこだわりだそうで。 個人的に心を掴まれてしまったのは、パン。大好きなチョココロネからおしりが出ちゃってます。はみだし具合が最高すぎるね、しろくまくん。
でも、想像は想像です。気が付いたら、やっぱりおなかがぺこぺこなしろくまくん。 すると「ごはんよ〜」。 さて、今日のごはんは何だったのかな? この可愛さ、この面白さ、この奇天烈さ。「くいしんぼう」の想像力、侮れません。
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
ぼくは、おいしいものをたべるのがだ〜いすき。みんなから「くいしんぼうのしろくま」っていわれている。すききらいはもちろんないよ。
ある日、ぼくはおもったんだ。「たべものの中にはいってみたら、どんな感じかな?」そうぞうしただけで、よだれがでちゃう。
ごはんの中って、ふわふわしてあったかいだろうなぁ。みんなは、どんなごはんのおともがすき? ぼくがいちばんすきなのは、うめぼし!
からだとこころをぽかぽかにしてくれるみそしる。きみのおうちでは、どんな具がはいっているかな? ぼくはなめこととうふがおきにいり。
つるつるもちもちうどんもいいなぁ。じゅわっとあじがしみこんだあげもだいすき。おおきくてふわっふわなあげを、おふとんにしてみたいなぁ。
きみはどのすしねたがすき? ぼくはやっぱりまぐろだね。しゃりはすくなめ、ねたはおおきめ。ぺろ〜んとしゃりにのってみたいな!
想像力をかきたてるユーモア絵本!
題名からして、妙な違和感。
い、一体何が起こるのでしょう?
まあまあ、ご安心ください。
食いしん坊のしろくまくんの、「食べ物の中に入る」一種の妄想ですが、
なかなか説得力がありますよ。
もちろん、想像の世界ですから、共感してみると、ほほえましいです。
ちくわの穴に入る、なんて、あるあるの発想じゃあないですか!
おもちが妙にリアルなのはご愛嬌でしょうか。
もちろん、オチも見事。
そっかあ、実現できるんだ!と妙に納得してしまいました。
幼稚園児くらいから、乗ってくれそうです。 (レイラさん 50代・ママ )
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