子どもたちに大人気のからあげなのに、ようたはどうして残しちゃうんだろう? 栄養たっぷりの美味しいものを、しっかりよく噛んで食べ、すくすくと育ってほしい。 食べることは、命をいただくこと。 いただいた命の分も健やかにという願いを込めて届けます。
<新刊モニター感想> 大好きな唐揚げでも、そのお肉がかたかったら、子どもたちはイヤがります。 けれど、そのかたいお肉は、のびのびと育ったニワトリだからこその元気印。 そんな種明かしが、押しつけがましい嫌味に感じないのは、はつらつとしたようたくんと、レモンをベレー帽のようにちょこんとかぶったからあげくんのおかげかな。 からあげも命をいただくんだという作者の願いもスッと入ってきて、子どもたちと一緒に考えられるお話です。 孫たちと、ゆっくり読みたい本ですね。 (60代・女性)
<あとがき> 私が小さい頃、家では山羊や鶏を飼っていました。中でも、卵を産んでくれる鶏を大事にしていました。 何かお祝い事があると、年をとった鶏を、みんなで「ありがとう」といって食べていました。その時の鶏のお肉が固かった事を思い出します。当時はめったに食べられないご馳走でした。 ですから、鳥インフルエンザのニュースを見るたびに、殺処分される鶏達のことを思い、悲しくなります。 どこかで、ウイルスに負けない鶏が現れてくれるといいなとも思います。
昔と現在とでは、環境も生活も随分変わりました。食事の内容も食べ方も変わりました。でも、変えてはいけないものもあると思います。 私は子どもたちに、食事の楽しさや大切さを知ってほしいと思います。 そしてこの思いを伝えられたらいいなと思っています。
命は、一人に一つしかありません。 人間だけではなく、自然界や地球も命を育んでいます。 命を大切に守っていきたいと思っています。 有賀先生は、そんな私の思いを、可愛くて元気になる絵で表現し、サポートしてくださいました。 有賀先生には、前作の『やさいばたけはおおさわぎ』でも大変お世話になりました。 そして、今回の挿絵も快く引け受けてくださって感謝しています。 有賀先生やこの本に携わってくださった関係者のみなさま、本当にありがとうございました。 松崎泰子
飢えることなどまずない恵まれた環境にいる私たちは、味を重視するあまり、あまり美味しくないものに目を向けることは少ないです。固いお肉を嫌がるのは、子供だけではないでしょう。
でも、その固い唐揚げだって元々は生きていたニワトリ。沢山歩き回って運動をして、栄養を蓄えたお肉を私たちは頂いているのです。目の前にある食べ物は、貴重な命を頂いたものなんだという当たり前のことに気づかせてくれます。 (miki222さん 40代・ママ 男の子11歳、女の子9歳)
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