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「がっこうに いれてください」
こぶたのルーファスは頼みにいきますが、リピッド校長は首を横にふります。
「だめだめ。こぶたは がっこうに いれられない」
どうして? カバンだって、お弁当箱だって持っているのに。ルーファスが聞くと、校長は言うのです。
「こぶたは廊下を泥だらけにするし、教室でうまとびをしたり、らくがきだってする。ふざけて食べものをなげたりもする。だからだよ」
確かに学校にこぶたがやってきたら、教室中を好きなように動き回り、いたずらをして、みんなを笑わせてくれるような気がしますよね。それはそれで楽しそう。でも、学校はお勉強をするところですからね。何度お願いにいっても、校長は入学を許してくれません。けれど、ルーファスが学校に行きたい理由は、自分のお気に入りの本を読めるようになりたいからなのです。そうだと知った校長は、にっこりして言います。
「おや、だったら話はべつだ!」
こうしてルーファスは、いよいよ学校へ通えることになったのです……!
小さなルーファスと、厳しいけれど丁寧に対応する校長先生のやりとりが可愛らしくも微笑ましいこのお話。本当に楽しそうに文字や数のお勉強をしていたり、先生のお話の時間をうっとりした表情で聞くルーファスの姿を見ていると、読んでいる子どもたちだってきっとこう思うはず。
「がっこうって、楽しくて素敵なところなんだ!」
バレリー・ゴルバチョフの描く優しい絵も魅力的。入学を心待ちにしている子どもたちにもぴったりな、アメリカで人気の絵本です。
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
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こぶたのルーファスが活躍するアメリカの人気絵本の登場です。ルーファスは、お気に入りの絵本が読めるようになりたくて、学校へ行こうと思いたちます。かばんやおべんとうばこなど、必要なものを用意しては、校長先生に学校へいれてほしいとたのみますが、先生は毎回、こぶたはあんなことやこんなことをするから学校へはいれられない、といって、入学を許してくれません。ところが、ルーファスが学校へ通いたいのは、文字が読めるようになりたいからだと知ると、「だったらはなしはべつだ!」といって、教室へ案内してくれました。ルーファスは文字や数を習ったり、お話を聞いたり、学校生活を満喫します。 こぶたと校長先生のクスリと笑えるやりとりが繰り返され、楽しく読みすすめられる絵本です。学校へいきたいルーファスが、小さな体に大きすぎるかばんを背負い、校長先生にたのみにいく姿は、かわいらしくもユーモラス。ゴルバチョフ描くこぶたに思わず頬がゆるみます。かばんも持っています、おべんとうばこも持っています、だから学校にいれてください、というルーファスに、「それはかんけいない」とそっけなかった校長先生ですが、「本が読めるようになりたい」というルーファスの言葉を聞くと一転、入学を許可してくれます。読者の子どもたちは、ホッとしてうれしくなることでしょう。そして、学校ですごすルーファスと子どもたちの楽しそうなこと! 絵からも文からも、温かい雰囲気がつたわってきます。ルーファスのように学校へ行ってみたいと思えてくる絵本で、これから入学する園児さんへの読み聞かせにもおすすめ。入学を心待ちにしながら読んでほしい1冊です。
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学びたい、学校へ行きたい、と訴えるルーファスに対してなんで学校はこんなに頑ななんだろう、と読みながら思いました。学校には学校の言い分があるのは分かりますが、こぶただからこういうものでしょ、と決め付けられているのが嫌な感じがしました。学びたいものが学べる環境が世界中に広がって欲しいですね。 (ままmamaママさん 40代・ママ 女の子11歳、女の子7歳、男の子5歳、女の子3歳)
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