「おいっちに、さん、し。にぃ、に、さん、し。」 運動会の朝、庭でけんいちとお父ちゃんがラジオ体操をしていると、台所からお母ちゃんの「あかん。あかん」という泣きそうな声が。様子を見に行くと、すいはんきの蓋が開かなくなってしまったようなのです。お弁当のご飯をどうしたものかと困るお母ちゃんを前に、突然、目と口と鼻ができたすいはんきがしゃべり出し、早く運動会に行こうと言い出します。せっかく作った栗ごはんも食べてしまったすいはんきにお母ちゃんはあきれ顔。しかし優しいけんいちは、すいはんきを運動会に連れて行ってあげることに…。
「『すいはんき』じゃなくて、『ジャーちゃん』てよんでください」というすいはんき。どうやら女の子のようです。性格は…というと、とっても積極的でおてんば。けんいちが出場する『かけっこ』『おっかけ玉入れ』『つなひき』はもちろんのこと、お父ちゃんが出る『かりものきょうそう』やお母ちゃんが出る『コアラきょうそう』にまで参加してしまうんです。けれども今回もまたいじめっこがやってきて、あれこれ「ジャーちゃん」にいじわるを仕掛けてきます。でも「ジャーちゃん」だって負けてはいません。
すいはんきが走ったりつなひきをしたりするなんて、読むまでは全く想像がつかなかったけれど、「ジャーちゃん」が一緒に運動会に参加したことでけんいち家族はとっても楽しそう。ちょっとわがままだけれど、元気で愛嬌たっぷりの「ジャーちゃん」がだんだんけんいちの妹のように見えてきちゃうから不思議です。最後にはお母ちゃんが特別な贈り物を「ジャーちゃん」にあげたようですよ。
こちらは、小学低・中学年の子どもたちに人気の「わがままおやすみ」シリーズの第4弾。関西弁のせりふとダジャレがとびかう村上しいこさんの楽しいストーリーに、長谷川義史さんの豪快で楽しいイラスト。お話はどんどん勢いにのって進んでいきます。予想を超えた驚きの展開に大いに笑って突っ込みを入れながら、たっぷり楽しんで読んで下さいね。
(秋山朋恵 絵本ナビ編集部)
人気コンビがおくる「わがままおやすみ」シリーズ第4弾!
運動会の日、お母ちゃんがお弁当をつくろうとしたら、すいはんきのふたが開かなくなってしまった。そして突然、すいはんきがしゃべりはじめて、運動会に参加したいと言い出した! ぼくたちは、すいはんき「ジャーちゃん」と一緒に運動会へ向かった。
かけっこの時に走る子が一人足りなくなったので、ぼくはジャーちゃんに出てもらった。ところが、かけっこの途中で、いじめっこが足をひっかけてジャーちゃんを転ばせた。ジャーちゃんといじめっこは大げんか。先生に怒られたけど、ジャーちゃんはその後、お母ちゃんとの「コアラだっこ」と、お父ちゃんの「かりもの競争」で大活躍!
「追っかけ玉入れ」では、背負うかごが足りなくて、ジャーちゃんがかごの代わりに。ぼくがジャーちゃんを背負っていたら、いじめっこが玉をぶつけてきた。ジャーちゃんは、またいじめっことけんかになって……。
れいぞうこ、ストーブ、ランドセルときたこのシリーズ。
最後のトリでは、「すいはんき」が出て来ました(笑)
待ちに待った運動会の朝。
お母さんが栗ご飯を炊いたはずなのに・・・
炊飯器が「あきやすみ」を主張!
しかも、栗ご飯は食べちゃったって言います。
ボクの小学校は小さいので、お父さんお母さんや地域の人も
競技に参加することになっています。
で、すいはんきことジャーちゃんも運動会に出たい〜!!と言って
一緒に出かけていきます。
ジャーちゃん、ケンカっぱやいというか、沸点が低いというか。
競技の途中で何度もケンカをして、先生から
「次にケンカしたら、競技に出してやらない」と言われるんです。
でも、やっぱりケンカして・・・。
ちょうど、運動会の練習をしている時期なので
タイムリーな内容でとても面白かったです。
うちのジャーちゃんは・・・大丈夫かなと
ドキドキしてしまいました。 (わにぼうさん 30代・ママ 男の子7歳、男の子3歳)
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