その黒い軍団は、どこからともなくやってくる。 ぞろぞろ ほらほら ぞろぞろぞろぞろ ぞろぞろ ほらほら ほらほらぞろぞろ やつらは、たちまちかぎつける。 お砂糖こぼしたその時に、ありんこ軍団やってくる!
子どもの目線で日常を愉快に描いたユーモア絵本が大人気の武田美穂さん。 「ハンバークハンバーク」などよだれがでそうな美味しい絵本も手がけている武田さんですが、やっぱり面白い!思わず大人も子どもも文句なしに笑ってしまうこの絵本。誰もが経験したことのある「ありの行列」がテーマになっています。
甘いものを略奪するために突如出現し、任務を遂行するためどこまでも追い求めるその様子は、まさに謎のプロの運び屋集団。不気味な「わはははははは」という笑いがよく似合うどこかの暗黒帝王みたい。武田さんの視点で描かれれば「ありんこたち」だってさながら映画のカッコいい悪役に見えてきちゃうのだから不思議です。そして、絵本も期待を裏切る展開でどんどんとありえない世界へ飛んでいきますよ!もちろん武田さんお得意の手法、ワクワクしちゃうコマ割りのスタイルも健在です。
おさとう こぼしちゃいけないよ。 ひとつぶだって いけないよ。 なぜなら・・・・みなさんご一緒に!(ありんこぐんだんやってくる!)
(富田直美 絵本ナビ編集部)
「わはは」と笑いながら、「そうそう」とうなずいてしまう絵本です! おさとうこぼしちゃいけないよ。なぜなら、どこからともなく…ありんこぐんだん、やってくる! 思わず笑ってしまう、リズミカルなナンセンス絵本。
娘が一人で読んで、おもしろかったと読み聞かせてくれました。
わははのところを熱演、聞いている方がわははでした。
ただただおもしろく、共感して聞きました。
「うちもこぼしたら、こうなる?」と、娘は喜びつつ恐怖をのぞかせていました。
それからこぼさなくなったかと言えば、全然そうでなし。
誰もが一度は経験あって共感を持てると思います。
おもしろ絵本として、年齢層広く読み聞かせ会で使えそうですね。掴みにもってこい。 (てぃんくてぃんくさん 30代・ママ 女の子8歳)
|