子ぶたのイザベルは、一人暮らし。最近のお気に入りは、新しいものを見つけること、空想すること、食べること、そして、美術館で一枚の絵を眺めること――。イザベルは毎日美術館に通い、金の縁どりのある赤い椅子に寝そべって目の前にある絵を眺めました。なぜなら、イザベルは、その絵の片隅に描かれた天使に恋をしていたから。そしてある日、イザベルの天使への想いが、すてきな奇跡を起こします……。
子ぶたのイザベルが起こす、ちょっぴり切ない愛の奇跡のお話。何といっても、質感のあるハレンスレーベンのイラストが美術館という背景にぴったりで、イザベルの恋をお洒落に演出しています。アートブックとしても十分堪能できる程、大胆な筆運びと色使いは芸術的です。 お話は、子ぶたと天使の恋というユニークな設定。一人称の語り口調や活字体が今風で、それゆえ、恋する女の子の微妙な気持ちがストレートに伝わってきます。自分のスタイルを持ったイザベルの個性的な性格にも魅了されますね。真っ赤なチェリーレッドの表紙がかわいい、女の子なら誰でも夢中になってしまいそうな絵本です。 ――(ブラウンあすか)
子ブタのイザベルの日課は、美術館で一枚の絵を眺めること。その絵に描かれた天使に恋してしまったイザベルの想いが通じて、ある日奇跡が・・・。
ぶたのイザベルはひとりぐらしでマイペース。周囲のざわめきも「そんなのいいじゃん」と笑い飛ばすキュートな女の子。そんなイザベルが、美術館の天使に恋をします。毎日、美術館で彼を眺め続けるイザベルの前に天使が舞い降ります。イザベルと天使の素敵な時間、イザベルの女の子らしい嫉妬もありますが、最後はちゃあんとハッピーになるんです。『リサとガスパール』シリーズで人気急上昇中のハレンスレーベンさんの美しい挿絵に石津ちひろさんの日本語が冴えています。子どもたちにも伝わる恋心、一緒にいたいとの想いが引き起こす奇跡に憧れと羨望の目で見てしまいました。女の子なら小学生からでも好きになる作品です。 (ぶらんこさん 20代・その他の方 )
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