表紙で可愛いピンクのスカーフを巻いて得意気顔のリサ。でもこのスカーフをママからもらってご機嫌リサになるまでには大変なエピソードが・・・。リサの学校でシラミが流行って、なんとリサにも移ってしまったのです! 学校の入り口にぶら下がったシラミの人形。これは学校でシラミが流行ってるってこと。おうちで調べてもらうとリサの頭にも・・・。友達にもすぐわかってしまい、からかわれて誕生日会にも呼んでもらえずリサのプライドはずたずた・・・大泣きのリサ。うーん。でも息子を保育園に通わせる身としては他人事ではないシラミ騒動。こいつが本当に簡単に人にうつる手強いやつなのです。だから退治しちゃえばなんてことないんだよ、リサ!絵本の中の大人達と一緒に思わず声をかけてあげたくなります。大丈夫、先生やパパやママがちゃんと心のケアもしてくれます。 今回のリサはちょっぴり切ない・・・でも一方でリサがスカーフを巻くとこんな感じになっちゃうのね、「ププッ」と思わず吹き出しそうになっちゃう所がこのシリーズの愛嬌ですね。
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
学校でシラミがはやりだした。 リサのあたまにシラミのたまごが! あたまを洗ってもらうけど、 シャンプーのにおいでばれちゃって クラスのみんなにからかわれて…… さあ、リサはどうする!?
リサシリーズを読み続けてきた5歳孫娘、この絵本にはだまりこんで聞いていました。
今回はちょっとリアル過ぎたかも。
とういうのも、なかまはずれもシラミも孫娘の保育園生活で現在進行形の体験だから。
「きょう、なかまはずれになっちゃった」は孫娘の最近のつぶやきですし、「シラミがはやっています」は先日の保育園だよりに載っていたことです。
むろん、この絵本を読んだ日のシャンプーは、 丁寧に、そして「○○ちゃんにシラミがいるの」という孫娘に、パラディせんせいよろしく「シラミがわくのは不潔だからじゃない。シラミって移りやすいから、誰にわいてもおかしくないの」とフォローしました、が。
ところで、意地悪したベルティーユがみずぼうそうにかかった最終ページ、孤独を体験したリサが、「ざまーみろ」とも見えますが、「かわいそう」と同情していると見えなくもありません。
リサはどっち? そして読み手のあなたは?
「リサシリーズ」真骨頂の1冊ではないでしょうか。 (センニンさん 60代・じいじ・ばあば )
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