海辺の村に絵の好きなおじいさんが住んでいました。畑の手入れもせずに村のこどもや大人たちのために沢山の絵を描いていました。そんなある日、村の結婚式の最中に大地震がやってきて畑や田んぼはすべてダメになってしまいました。それでも絵を描き続けるおじいさんがふんどしに描いたなまずの絵がおどりながら空へのぼってゆくと・・・。
決して長いものには巻かれず、絵と子どもと村の生活をこよなく愛する反骨のオジイが主人公。
地震と津波で全てを失っても、殿様の甘い誘いにはのらず、
村に残ってふんどしになまずの絵を描くオジイ!
染色による独特の画法により、
そのなまずが空を泳ぐ様子はまさに荘厳です。
田島征彦氏は、現在淡路島在住とか。
オジイのモデルは作者本人なのかも。
私の中では『じごくのそうべえ』『とくべえとおへそ』に次ぐ傑作です。 (ちうやかなさん 40代・ママ 男の子11歳、男の子8歳)
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