ぼくがみつけた、たいせつな時間『すてきなひとりぼっち』【NEXTプラチナブック】
「うまいじゃん」「すげえ」
そう言われて夢中で絵を描いていると、出来上がった頃にはみんなはもういない。一平くんは、こういうひとりぼっちには慣れている。
「うげっ」
雨の帰り道、誰も見ていないところで転んで、傘が折れて、水たまりで全身びしょびしょになる。そんなひとりぼっちにも慣れている。だけど、今日はちょっとつらい。だって、おかあさんが家の鍵を閉めたまま、どこかに出かけてしまったんだ。なんでだよぉ……。
思いきって街へ出た一平くん、だけどそこには出会いがあり、出来事があり、そして思わぬ時間の発見へとつながっていく。
「あっ!」
ふとしたことで手に入れた、一平くんのたいせつな時間。自分だけの空間。読んでいるみんなは、もう見つけているのでしょうか。なかがわちひろさんが描く繊細であたかな絵童話は、ひとりでこっそり読みたくなるような素敵な出来上がりです。そう、ひとりぼっちも悪くない。読んでいるあの子を、あたたかく見守ってあげてくださいね。
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
ぼくがみつけた、たいせつな時間 一平くんの小さな発見をあたたかく描いたものがたり。 一平くんは、絵を描くのが好きな男の子。クラスでもひとりぼっちになりがちですが、ある日、とってもすてきな発見をするのです・・・。 『天使のかいかた』「おたすけこびと」シリーズなどで人気の作家なかがわちひろさんが描く、心にじんわりひびく絵童話です。
学校の友だちの中ではひとりぼっちみたいだけれど・・・・
雨の帰り道こけて ひざこぞうすりむくし・・・・
家に帰れば ママはいないし 最悪な一平くん
カメを見つけて
おばあちゃんが じゃがいもころがして 拾ってあげたの それから、すごくラックー
ぼくはもうひとりぼっちじゃない
本当に こんな ラッキーなことが あるなんて 一平くんは 人徳を持った いい子だね!
夜 一人で お月さま見て 私も お月さま見るの大好きです
月の満ち欠けも 星も見るのが好きです
もちろん花も 虫も 好きです
人間のつながりを 感じる 良い絵本ですね
なかがわちひろさん! いいね〜! (にぎりすしさん 60代・その他の方 )
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