子育ては「あんなに」の連続。あんなにほしがってたのに、あんなにしんぱいしたのに、あんなに小さかったのに―。日常にあふれるたくさんの「あんなに」の中で、子どもは大人になっていく―。 大人気の絵本作家・ヨシタケシンスケによる、こどもと昔こどもだったすべての人に届けたい、ちょっと目頭が熱くなっちゃうやさしい絵本。
わが身に照らしてみると、なんとも感慨深い、事例集のような絵本です。
「あんなに欲しかったと」、「あんなに嬉しかったこと」や「あんなに嫌だったこと」、「あんなに悲しかったこと」と、「あんなに」で始まる事例には、目一杯膨らんだ感情があるのに、「もうこんなに」から始まる事例には、その時の感情がしぼんでしまったり、正反対の感情が先の感情を包みこんでしまったりしています。
そのことに、時間的な距離感だけではなく、精神的な距離感を覚える自分がいます。
自分に振り返ってみると、「あんなに」と「もうこんなに」の事例を持たない人なんていないのではないでしょうか。
あえてそれを題材にするのが、ヨシタケシンスケ流です。
笑って読める人は幸せです。
自分を省みる人は堅実です。
嫌なことを思い出す人は、良いことを思い出す工夫をしてください。
この本が役に立つかどうかは、読者次第でしょうか。
この本のトリセツありませんか。 (ヒラP21さん 60代・その他の方 )
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