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「おばけのてんぷら」、なんて気になるひびきなのでしょう。 おばけのてんぷら……つめたいのかな?やわらかいのかな? せなけいこさんの人気のロングセラー絵本。 想像をめぐらせて楽しんだ記憶が今も残っています。
さてお話は、食べることが大好きなうさこが、こねこくんのお弁当に入っているてんぷらを見つけるところから始まります。なんておいしそうなのでしょう。 うさこはさっそく自分でもつくってみることにしました。お買い物にいって材料を揃え、野菜を切って、ころもをつくって、野菜にころもをつけて……熱い油でじゃーっとあげる。 我慢できなくて、あげたてのてんぷらを食べながらたくさん作ります。
すると、おいしいにおいに誘われて、山のおばけがうさこの家にやってきた。 うさこに見つからないように、ちょろちょろ飛び回りながらてんぷらのつまみぐい。 「あー、おいしい!おいしい!」 そのとき、大変! おばけがあやまってころもの中にぽちゃーん! おばけ、だいじょうぶかな!?
くいしんぼうで、楽天的、小さなことなんて気にしない主人公のうさこ。 無防備でおっちょこちょいのおばけ。 そんなチャーミングな登場人物のおかげで、どの場面も可笑しくてどんどん読み進めてしまいます。 「ああおいしい。てんぷらってだーいすき。」 大人になった今も、うさこに共感してやまない私なのです。
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
○あらすじ うさこは山で、こねこくんがおべんとうを食べているのにであいました。おかずは、おいしそうなてんぷら。うさこはさっそく、自分でもつくってみることにしました。 「ああおいしい。てんぷらってだーいすき。」 うさこがごきげんでてんぷらをあげていると、においにさそわれて、山のおばけがそっとやってきました。
○編集部より 作者独特の貼り絵の手法で描かれています。主人公のうさこは白い紙をちぎってりんかくをだしてあり、紙の持つやわらかい手触りと温かさが画面から伝わってくる楽しい絵本です。 うさこのモデルは、まだ小さかった長男の龍之介くん。 のんびりした楽天的な性格は、うさこそのままとか。人気のロングセラー絵本となったのも、そんなお子さんとの日常から生まれた作品だからなのでしょう。
うさこはたべることがだいすきです。
から始まるこのお話。3才の息子は大好きで、ほぼ毎晩寝る前に読んで!と持ってきます。
言葉や言い回しもやさしく、ユーモアに溢れていて私もお気に入りになりました。
まだ文字の読めない息子ですが、今ではほとんどの文章を覚えてしまって、自分で声に出して読んでいるくらいです。
絵もちぎり絵ベースなのでほのぼのしています。
オススメの一冊です。 (アポロママさん 30代・ママ 男の子5歳、男の子3歳、)
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