お寿司屋さんで、お父さんが注文したタイラギという貝のことが気になった「ぼく」は、お寿司屋さんの大将に魚市場に連れていってもらえることに。 朝、まだ暗いうちから早起きして着いた市場はいったいどんなところなんでしょう。
市場の中は、大きなマグロに、ぴかぴかのイトヨリダイ、おちょぼ口のカワハギ、 たくさんの色、いろんな形の、魚、魚、魚!
作者は、クレヨンで描く食べ物の絵に定評のある加藤休ミさん。 『きょうのごはん』(偕成社)の、美味しそうすぎる料理も記憶に新しいですが、今回も迫力の絵で私たちを驚かせてくれます。 クレヨンで描いたとは思えないくらいリアルな魚の質感!画面の中で今にも口をパクパクさせて動き出しそうです。 そして大勢の人が働く市場の活気。たくさんの箱が所狭しと並ぶ場内や、魚を締めたり捌いたりする場面にも、生々しい市場の魅力があふれます。
「ぼく」と一緒に市場見学しているうちに、市場のにぎやかさにつられて何だか元気になってきて、お刺身、煮付け、塩焼き、唐揚げもいいな・・なんて、お腹もすいてきちゃうかも?
イキのいい魚と一緒に、食と人のパワーが絵本から飛び出してきそうな、鮮度バツグン!の絵本です。
(掛川晶子 絵本ナビ編集部)
鮮度バツグンの一冊! 魚のイキのよさが、絵本からあふれ出す!
『きょうのごはん』のリアルな絵が印象的だった加藤休ミさんの作品ということで
読んでみました。
主人公の男の子が、お寿司屋さんの大将に、早朝の魚市場に連れて行ってもらった時の
作文のような文章です。
冒頭のお寿司屋さんのシーンから、主人公の好奇心が伝わってきます。
さあ、読者も一緒に、魚市場の様子を体感しましょう。
市場の様子もさることながら、鮮魚の絵は本当に鮮度抜群のピチピチです。
少年らしい、友人を思い浮かべて「はしもとだ!」のコメントに、
「これはスズキだよ」というおじさんの返答もいいですねえ。
鮮魚の処理の様子もきちんと描かれています。
小学校の仕事調べの単元でも使えそうですね。 (レイラさん 40代・ママ 男の子20歳、男の子18歳)
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