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優しいストーリー
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投稿日:2011/03/26 |
色鮮やかなキャラクターを描く三浦太郎さんの絵は、我家でも人気です。
それと三浦さんの作品は、自身の経験に基づいた作品であることが多いのも、人気の秘密でしょう。
今回の作品は、主人公のメルシーちゃんが、おかあさんにあげる花を摘むシーンから始まります。
沢山摘んで、帰る途中いろんな動物達にせがまれて、花をあげるのですが、最後の一本になったときに、ゾウと出会います。
その時のメルシーちゃんの行為は、ちょっと意外。
こうきたか、という展開で、最後もおかあさんの暖かい言葉に、感情移入してしまう人も多いのではないでしょうか?
やはり、世のおかあさんに、読み聞かせして欲しい作品ですが、おかあさんも感無量と言える作品だと思います。
優しいストーリーが、三浦さんの鮮やかな絵と相まって、質の高い作品となっています。
最後に、
娘といっしょにスーパーへ買物にでかけます。
そのスーパーは入り口の所で少しだけお花を売っていて、娘はそれを見ると毎回、
「お母さんにあげるから買ってー!」
とせがむのです。
とあり、三浦さんのエピソードも素敵です。
3歳くらいからの読み聞かせにオススメです。
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冷戦を描いた異色作
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投稿日:2011/03/26 |
2008年のコールデコット賞オナー賞受賞作品。
原題は、「The Wall: Growing Up Behind the Iron Curtain」
舞台は、第二次世界大戦後、冷戦時代のチェコスロバキア。
アメリカに亡命した絵本作家ピーター・シスが、冷戦下のチェコスロバキアでの生まれてからの世界を描いた異色作とも呼べる作品です。
ものごころついてからずっと、絵をかくのがすきだった。
はじめは、いろいろな形。
やがて、人をかいた。
家では、なんでもすきなものをかいたが、
学校では、かきなさい、といわれたものをかいた。
戦車をかいた。
戦争をかいた。
教わったことに、何の疑問ももたなかった。
やがて、教わらないこともあると知った。
という文が、それぞれの絵の下にあります。
絵は、コマ割で描かれていて、どういう事象があったのかが、詳細に描いています。
モノクロに、共産主義のシンボルである赤旗や星が赤で、実に象徴的な構図となっていて、胸を打たれました。
また、所々に、私の日記と称されたピーター・シスの日記のページがあります。
日記のまわりには、当時描かれた絵や写真が散りばめられていて、その世相や、如何にシスが絵が好きだったのかが伺い知れます。
それほど歴史を遡ることなく冷戦下の世界が存在していたことを思い起こすと、今の日本で生活していることの幸せを改めて認識させられます。
平和ボケと言っても過言ではないかも知れません。
こういう史実を伝えること、翻って知ることは、現代を生きる私達にとって必要なこと。
また、伝えていかないと、風化してしまいます。
書籍で知ることも必要ですが、こんな絵本という形式は、史実を伝えると言う点において、実は優れているのではないかと思いました。
その生活が、実に分かりやすく描写されています。
さらに、この絵本が良いのは、ピーター・シスが、常に現状に対して考え疑問を抱き、希望を持ち続けた人物であったと言う点。
この視点があるからこそ、作品が活き、読む人の共鳴を得ることが出来たのだと思います。
対象年齢は難しいですが、中学生くらいからでしょうか。
歴史を考える上で、貴重な副読本としてオススメできる作品です。
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楽しくて仕方のない絵本
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投稿日:2011/03/26 |
Ehon Naviに出会う前に、息子達と親子ともどもはまっていた作品の一つが、「バムとケロ」シリーズ。
子供だけでなく、私も絵本にはまるきっかけになったシリーズと言っても過言ではありません。
全部読破したのですが、投稿していない作品ばかりなので、再度読むことにしました。
今回の作品は、1995年初版のシリーズ第ニ弾。
おじいちゃんから、山のような小包が届くシーンから始まります。
中身はなんと、組立て式飛行機。
手紙には、これに乗って、大事な本を持って、80歳の誕生日に遊びにおいでとのこと。
その大事な本とは、「バムとケロのにちようび」に出てきた「ふしぎな ひこうきじいさん」
組立て式飛行機という発想が最高です。
バムとケロは頑張って飛行機を組み立てるのですが、ケロはやはり遊んでばかり。
それから飛行機に乗っての冒険を開始しますが、たまねぎ山脈、リンゴ山、かぼちゃ火山、おおうみへび、岩のトンネルなどの楽しい展開が盛り沢山。
こんな発想、テイストを持ち合わせる日本の絵本作家って、なかなかいないと思います。
エンディングのほのぼの感も良く、シリーズ最高傑作と言われるのも頷ける出来栄えだと思います。
絵は言うに及ばずストーリー展開も抜群。
このシリーズの一番の魅力は、島田ゆかさんの描くキャラクターとその空間にあると思います。
その絵に描かれた隠れキャラを探すのは、親子ともども楽しい行為で、おそらく何度読んでも新しい発見があるはず。
今回見つけたのは、赤い飛行機。
バムとケロの後をくっついて飛んでいたのです。
さて、誰が操縦していたのかというところですが、最後のページにいるモグラではないかと睨んでいます。
そんな楽しみもありますが、この領域は、子供達の方が気付くもの。
あの本に登場した〇〇がここにいるなんてのは、日常茶飯事で、良く気が付くものだと感心することしきりでしょう。
それこそ何度読んでも決して飽きることのない絵本ですが、第一弾から読まれることをオススメします。
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裏表紙も楽しい
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投稿日:2011/03/26 |
Ehon Naviに出会う前に、息子達と親子ともどもはまっていた作品の一つが、「バムとケロ」シリーズ。
子供だけでなく、私も絵本にはまるきっかけになったシリーズと言っても過言ではありません。
全部読破したのですが、投稿していない作品ばかりなので、再度読むことにしました。
今回の作品は、1996年初版のシリーズ第三弾。
「かようびのあさ めがさめると
はなが つめたかった
きょうは とてもさむいひ
こんなひには うらのいけも
きっと こおっているはず」
という書き出しで始まります。
バムとケロは、スケートと釣りの道具を持って池に出かけます。
すると、池にあひるが凍っていたのです。
有り得ない展開なのですが、そこは、島田ゆかワールドならではの出来事。
連れて帰ってお風呂に仲良く入ります。
ケロは、かいちゃんという名のあひるが大好きになり、自分のおもちゃを見せるために、家中のおもちゃを持ってくるのですが、これって、仲良しに対する儀式みたいなもの。
次から次へと遊びのシーンが登場するのですが、ミイラごっこは爆笑ものでしょう。
オチも納得できるもので、ストーリー良し、絵良しの抜群の作品です。
また、このシリーズの一番の魅力は、島田ゆかさんの描くキャラクターとその空間にあります。
生活道具のお洒落さと言ったらこの上ないもので、直ぐ市販されてもおかしくない位だと思います。
この辺りは、世のママを惹きつける魅力の一つと言えそうです。
その絵に描かれた隠れキャラを探すのは、親子ともども楽しい行為で、おそらく何度読んでも新しい発見があるはず。
今回見つけたのは、中表紙のかいちゃんが観測している夜空に、バムらしき星座を見つけたこと。
おそらく、他にもキャラが隠れているのは間違いないのですが、発見できませんでした。
それこそ何度読んでも決して飽きることのない絵本ですが、第一弾から読まれることをオススメします。
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擬音語だけの絵本
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投稿日:2011/03/26 |
サントリー宣伝部時代の大ヒット「アンクルトリス」が懐かしい柳原 良平さんのファーストブック向けの絵本です。
2009年の初版です。
柳原良平さんは、1931年生まれですから78歳の作品ということになります。
内容は、元永 定正さんの「もこ もこもこ」に合い通じるような擬音だけの絵本。
むにゃむにゃ
ぷくぷく
ぽわーん
ぽこぽこぽこ
ひらひら
こんな擬音語があって、そのイメージに合った動きのある絵が展開します。
それにしても、日本語には、実に沢山の擬音語があるものです。
その絵には目だけがあって、生き物を彷彿とさせるもの。
絵のバランス感覚、色合いの綺麗さは、まさにデザイナー出身と思わせるものです。
この手の絵本は、大人には理解できないのですが、赤ちゃんはたまらなく好きなことが多いもの。
是非ファーストブックに加えてトライして欲しい作品です。
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リノリウム版画の絵が絶品
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投稿日:2011/03/23 |
マーガレット・ワイズ・ブラウンは、42歳の若さで1952年に亡くなったのですが、実に100冊以上を世に残しています。
さらに凄いのは、70以上もの未出版の原稿が残されていたこと。
彼女の姉妹、Roberta Brown Rauchが売ろうとして上手くいかず、杉のトランクに何十年もしまっておいたのですが、1991年ウォーターマーク社のエイミー・グレイが500枚以上のタイプ原稿を再発見し、これらの出版にとりかかったとされています。
今回の作品は、文は、2010By Roberta Brown Rauchとあり、生前に発刊されたものではないようです。
驚いたのは、絵を描いたスティーブン・サヴェッジ。
1965年生まれとあり、この文に合わせて絵を描いたものと思われますが、実に文章とその時代にマッチングしています。
リノリウム版画を使った独特の作風で、ニューヨークタイムズ紙、ニューズウィーク誌へのイラスト提供や、絵本制作など、様々なジャンルで活躍とありましたが、木版にない粗さが魅力的です。
しかも、その色合いが絶品。
どのページも主体と背景がこの上ない纏まりを見せていて、しかも、色調が全く違うのです。
物語は、
「よるになりました。
おとうさんたちが かえってきますよ」
という文章で始まります。
色々な生物のおとうさんが帰ってくるエピソードが繰り返されるのですが、マーガレット・ワイズ・ブラウンらしいリズミカルなもの。
読み聞かせに相応しい作品と言えるでしょう。
最後のスティーヴン・サヴェッジの
「私を父親してくれた妻のステファニーと娘のクロエに」
という言葉も素敵で、非常に高い水準の絵本としてオススメします。
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アンソニー・ブラウンの世界を満喫できます
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投稿日:2011/03/23 |
Ehon Naviに出会う前に、息子達と親子ともどもはまっていたのが、アンソニー・ブラウンの作品です。
全部読破したのですが、投稿していない作品ばかりなので、再度読むことにしました。
この作品は1990年の発刊で、邦訳は2005年です。
原題は、CHANGES。
おとうさんは、あさ はやくから
おかあさんを むかえに いった。
でかける まえに、おとうさんが いってた。
「これからは、いろんなことが かわるんだよ」
この言葉が象徴するように、主人公のジョーゼフの身の回りのものが、それこそChangeしていきます。
でも、ほんとうに変ったのは、最後のページに答えがあります。
では、それまでのジョーゼフが見たものは何か?
その答えが持つ変ることへの、ジョーゼフの不安を表現した深層心理ではないでしょうか?
アンソニー・ブラウンは、彼なりの表現でそれを絵本にしたのだと思います。
そのChangeは、子供が見れば、その発想の楽しさに惹きこまれること間違いありません。
大人が見ても楽しめる絵ですが、それ以上に、子供の心理を考えるきっかけを与えてくれる絵本だと思います。
サスペンスを彷彿させるストーリー展開、Changeする絵の楽しさ等、アンソニー・ブラウンらしい作品で、彼の世界を満喫できる作品で、万人にオススメです。
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イラク戦争の実話
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投稿日:2011/03/22 |
ジャネット・ウィンターは、「ワンガリの平和の木」「ニューヨークのタカ ベールメール」と言った実話に基づく作品で知られています。
この作品は、イラク戦争のバスラでの実話。
イラク戦争は、2003年3月20日よりアメリカ合衆国、イギリス、オーストラリアに、工兵部隊を派遣したポーランドなどが加わる連合が、イラク武装解除問題の進展義務違反を理由にイラクに侵攻したことで始まった戦争です。
正規軍同士の戦闘は2003年中に終了したものの、国内の治安の悪化が問題となり戦闘は続行し、2010年8月31日にオバマ米大統領によって正式にイラク戦争の終結が宣言されたのは、記憶に新しい所です。
イラクへの侵攻が、バスラに迫ったときに、図書館の蔵書を守ろうとした図書館員のアリアさんの物語です。
アリアさんは、戦争の火が、本を滅ぼしてしまうことを恐れ、図書館の本を安全なところに移すように当局に求めます。
答えは否。
そこで、アリアさんは、自ら行動を起こし、無事図書館の本は焼失を免れることができたのです。
その行為は、驚愕もの。
何せ30000万冊の蔵書を避難させたのですから、推して知るべし。
本を愛するという気持ちに、心打たれることだと思います。
読み聞かせをするというより、小学校低学年のお子さんが、自ら考えて読む類の絵本だと思います。
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親子の軽妙なやり取りが良い
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投稿日:2011/03/21 |
2008年度のイギリスの絵本。
原題は、A Very Curious Bear。
こぐまくんは、おかあさんに質問してばかり。
「かあさん、どうして
たいようは あっちもこっちも
あかるくしちゃうの、
どうして?」
「それはね、こぐまが いちにち
いっぱい あそべるように あかるくしているのよ」
こんなやり取りが続くのですが、おかあさんの心暖まる軽妙な回答が良いです。
子供が、疑問を持つのは当然のことで、それの回答の仕方って悩みの種かも知れませんが、こんな風に返せたら素敵ですよね。
一番気にいった問答は、下記のもの。
「でも どうして ぼくが ここにいるのかなぁ、どうして?」
「それはね、いっしょうけんめい
どうしてかなぁと かんがえるためなのよ」
存在意義を問われて、こんな答えができる親になりたいものです。
親子で考えながら読みたい作品です。
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春が待ち遠しい
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投稿日:2011/03/21 |
ジーン・ジオン/文、マーガレット・ブロイ・グレアム/絵というコンビの作品ですが、1954年の「どろんこハリー」でつとに知られています。
この作品は、1956年の作品で、邦訳は2011年。
表紙をめくると、こうありました。
「さむい ふゆも もうおわり。
まちどおしい はるは すぐ そこ。
でも、ことしの はるは なかなかやってこなくて……」
絵自体にも、色がなく冬の様相を呈しています。
みんなが春が来て欲しいと願う中、男の子が待つんじゃなくて、僕達で街を春にしようよ、と提案するのです。
その提案とは、街を春でペイントしてしまおうというもの。
街中にペイントするのですが、これってある意味、子供には憧れのはず。
いつもは落書きしないように言われているのが、自由に描けるのですから。
沢山の子供が描く姿に、自分を投影して楽しめるシーンだと思います。
ところが、その晩に、激しい雨が降ったために、みんなが描いた絵がきれいさっぱり流されてしまうのですが、この雨が恵みの雨となり、後半の展開に続くのです。
絵が三色刷りというとてもシンプルなものですが、それでも、春の到来を上手く表現しています。
さすがに、55年前という作品ですから仕方のないことだと思いますが、人びとのワクワク感が十二分に伝わってくるものです。
2歳位からのお子さんに読み聞かせをして欲しい古典的作品です。
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