ゆめぎんこうって、不思議な言葉の響きですよね。 夢を預けられるのかな? お金に替えられるのかしら? そんな疑問がわいてきます。 これは、カラフルなアメが並ぶお店を、店主のぺんぺんが、おじいちゃんバクのもぐもぐと一緒に切り盛りするおはなしです。
実は、ゆめぎんこうは、お客さまの夢を買ってアメに変え、それを売るところ。 おいしそうな色とりどりのアメは、元はといえばみんなが見た夢だったのですね。 大人気なのは、空を飛ぶ夢のアメ。 虹のすべりだいや、アメがふってくる夢も人気です。 でもね……、ぺんぺんは、おじいちゃんからゆずりうけたこの仕事をあまり好きではないんですって。
なぜなら、ぺんぺんはこわがりなのです。 真っ暗な夜に夢を買取にいくのはこわいし、しかもその夢がこわーい夢だったらと思うと……。 足がふるえてあたりまえだと思うでしょう?
ある夜、買取の依頼を受けて、おそるおそる向かったお客さまのところで、ぺんぺんはすてきな夢をいっぱい見ます。 でも最後に買取しきれなかった夢があって……?
あんな夢こんな夢、アメになった夢はどんな味がするのかしらと、想像したくなります。 夢の買取のため、夜道を歩くドキドキを、ぺんぺんと味わってくださいね。 かわいいもぐもぐの奮闘も、絵本を読んでのお楽しみです。
作者のコンドウアキさんは、人気キャラクター「リラックマ」の原案者としても有名。 ほのぼのとした絵柄の中、切ない味わいに、心がほろっとほどけるおはなしです。
(大和田佳世 絵本ナビライター)
「いらっしゃいませ、ゆめぎんこうです。 おきゃくさまは、どんなゆめをごきぼうですか?」 夢のアメを売る不思議なお店を営んでいるのは、 こわがりの店主ぺんぺんと、夢を食べるもぐもぐ。 ある日、夢を取りに来てほしいという依頼があって…。 リラックマの原作者コンドウアキが贈る、優しさあふれる夢の絵本。 2020年10月刊
お客様の夢を買って飴に変え、それを売る「ゆめぎんこう」。
そんな夢あふれる素敵なお話です。
空を飛ぶ夢、虹色の滑り台の夢・・そんな楽しい夢がおさまった色とりどりの綺麗な飴の入った瓶が棚に沢山並べられています。
どの夢にしようか、ウキウキ迷っちゃいそうですね。
夢の買い取りも、バクに食べてもらうなんて夢があります!
おじいさんの夢はどれも素敵でしたが、おじいさんの見たかった夢は飴にすることが出来ませんでした。
それでもぺんぺんが描いた絵に涙するおじいさん。
ゆめぎんこうはその人にとって大切な思い出も見せてくれるのですね。
私も時々夢を見ますが、大抵どうでもいい内容の夢ばかり。
もしゆめぎんこうがあるなら、亡くなった母に会いたいな。
コンドウアキさんの可愛らしく優しい色遣いのイラストと、楽しくもホロッとさせられるお話に温かい気持ちになれました。 (MYHOUSEさん 50代・ママ )
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