パリの古いお屋敷で暮らす12人の女の子たち。いちばんのおちびさんがマドレーヌです。 クリスマスの前の晩、みんなは風邪をひいてベッドで寝ていました。ただひとり元気なマドレーヌが、みんなのために働いていると玄関をたたく音が・・・サンタさんかしら? いえいえ、立っていたのはじゅうたん売りの商人でした。 マドレーヌに持っていた12枚すべての絨毯を売ってしまい、寒さに震えた商人はお屋敷に引き返して来ますが玄関で凍えてしまいます。 マドレーヌに助けてもらったこの商人、実は魔術師だったのです。そして呪文を唱えると、なんと絨毯は「空飛ぶじゅうたん」になって子どもたちをそれぞれの家族のもとへと運んでくれました。
クリスマス・イブの夜、みんなのために働くいつも元気なマドレーヌの前に現れたのは「サンタクロース」ではなくて「魔術師」だったんです。ちょっと間の抜けたじゅうたん商人が、実は魔術師だったなんて・・・。 思いもよらぬこの展開には、読み手も聞き手もびっくりです。 魔術師が呪文を唱えるなんとも怪しい場面と、子どもたちが星の明かりを手にじゅうたんに乗って夜の空をとぶ場面は、どちらも子どもたちの心をひきつけることと思います。 文章も少なく、訳のテンポもよいので小さなお子さんにも是非読んであげてみてくださいね。 ――(ひじり あい ;絵本ナビ オフィシャルライター)
パリの、つたのからまるふるいやしきに、12にんのおんなのこたちが、2れつにならんでくらしていました。9じはんになると、てってもふっても、さんぽにでます。いちばんのおちびさんが、マドレーヌでした。半世紀以上にわたってたくさんの人に愛されてきたマドレーヌ。元気いっぱい、勇気いっぱいのマドレーヌが、クリスマス・イヴに大活躍するお話を、今いちばん輝いている作家、江國香織の訳でお届けします。
マドレーヌをはじめ、この絵本の中の女の子達は、寄宿舎住まいです。
普段は親元を離れているのですから、魔法の力で、家族一緒のクリスマスを過ごせたことは、どんなに嬉しかったことでしょうね。
シリーズで読んでいますが、このお話のマドレーヌは、とってもいい子で頼りになるなと思いました。 (なしなしなしさん 30代・ママ 女の子7歳、女の子2歳)
|