新刊
きみとぼく

きみとぼく(文溪堂)

谷口智則さん最新刊 全然違う「きみ」と「ぼく」の物語

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ルートビア

ママ・30代・宮城県、男5歳

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ルートビアさんの声

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なかなかよいと思う へえーへえー  投稿日:2006/11/07
おおきくなったらね!
おおきくなったらね! 作: エアハルト・ディートル
出版社: 福音館書店
表題どおり、「大きくなったらなんになる」というテーマの絵本なのですが…

これが実に細かい。
大きくなったら、船長さんになる。ふんふん、そうですか。
いえいえ、それでお話は終わりません。
探検して、獣にあったり、人食い植物とたたかって、嵐にあって、おばけどりにつかまって、海に落とされて、いるかに助けられて、海のそこから宝箱を引き上げるの!
…長い!!
子どもの想像力って、なんてすごいのでしょうね。
この想像は、船長さんバージョンだけではありません。
宇宙飛行士バージョン、猛獣使いバージョン、発明家バージョン、園芸家バージョン、水泳のコーチバージョンと、
まあ、なんとバリエーションに飛んでいることでしょう!

子どもは、一生懸命耳を傾け、へえー、へえーと感心していたようです。
正直、読む方は、最後の方、ちょっとうんざりしてしまったのすが。

落ちが、ちょっとビターで面白いですね。
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なかなかよいと思う おでんなのに  投稿日:2006/11/07
おでんさむらい こぶまきのまき
おでんさむらい こぶまきのまき 作: 内田 麟太郎
絵: 西村 繁男

出版社: くもん出版
我が家では、おでんは結構特別なご馳走。
けっして見栄えのする食べ物ではないのですが、
あちあちふうふう食べると、この世で一番うまいものではないか、と勘違いしてしまう程です。

いや、何がいいたいのか、といいますと…
このお話、表題に「おでん」とついているし、
見開きにも、しっかりおでんのシルエットが描かれているので、
さぞかし、おでんが印象的に描かれているのでは、と期待しまくっていたのです。
でも…確かに昆布巻きの登場はありましたが、
ひらたおでんさんが、あまり「おでんおでん」していないのが、ちょっと…残念、かな?
ぜひ、夜食におでん、そして朝もおでんを召し上がっていただきたかったのですが…

まあそのことはさておいて。
「ひらたおでん」の活躍ぶりには、胸がすきます。
見るからに、いい男ですしね。
大して、悪者は悪者として、くっきりと描かれているので、息子にも分かりやすく、感情移入がしやすかったようです。
かぶへいも可愛い!!

でも…おでんが…おでんが…おでんなのに…
(ハイ、しつこいです)
次のお作では、おでんをもっとピックアップしてくださいね。
待ってます。
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自信を持っておすすめしたい まっすぐ  投稿日:2006/11/07
ティモシーとサラの絵本 5 サラのやくそく
ティモシーとサラの絵本 5 サラのやくそく 作・絵: 芭蕉みどり
出版社: ポプラ社
毎回、ティモシーとサラの絵本のレビューを書くと、書いていることだと思うのですが…

やっぱりこのお話も実にまっとうです。
まっすぐ直球、ストライクゾーンど真ん中。
一対一で、真正面からゴールキック!という感じです。
とうのたった大人が読むもんじゃないよなあ…なんて思っていたのですが、
不覚にも、最後では、感情が高まってしまいました!
息子の大好きなこのシリーズ、もう何冊も読んでいるのですが、
慣れというのはおそろしいもんだ、と思いつつ、
子どもといると、「まっすぐ」な物に触れる機会が多いので、つい感化されるのかな、とも思います。

双子とマギーの心の交流は、子どもにとってはおそらくリアルだったと思います。
サラに風邪をひかせてしまったマギーの後悔、
約束を守れないサラのつらい気持ち。
そして…
優しく抱擁して慰めてくれるサラのお母さんの温かさは、絵本を読んだ者に、ダイレクトに伝わるのではないでしょうか?

私が感極まったラストには、息子も大喜びで、「すごーい!」と言っていました。
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なかなかよいと思う だってこっぱずかしいんだもん!  投稿日:2006/11/07
いとしのウルトラマン
いとしのウルトラマン 作・絵: 宮西 達也
出版社: Gakken
内容的に、子どもにあまり読み聞かせる気にならない絵本です。
でも、大人は面白い。
ヒーローも恋をする。じたばた思い悩む。天にも昇る心地にもなる。
そんな様子が描かれています。
絵本として…あらゆる意味で、反則ぎりぎりの絵本かもしれませんが、私は面白く感じます。
特に私はバルタンとその彼女のお話がとても好きです。
いいよなあ…この2人。

でももちろん、ウルトラマンのお話なもんですから、
子どもも興味津々。
でもね、これは、読んでっていわれても…ぜーったい、読んであげない!!

だって、親が子に愛だの、恋だの説くのって…
結構こっぱずかしいですもんねえ。
子どもに上手にお話される方ももちろんいらっしゃいますけど(そういう方は素直に尊敬です)、
私には無理!!
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なかなかよいと思う うそつきはどろぼうのはじまり?  投稿日:2006/11/07
おおどろぼうごーちゃん
おおどろぼうごーちゃん 作・絵: 森野さかな
出版社: ひさかたチャイルド
まず、ごーちゃんのキャラがいいですね。
朴訥としたかんじのこの男の子。
まさに、このお話にぴったりです。

ごーちゃんは、園の先生に聞かれます。
「いちごとメロン、どっちがすき?」
思わずメロンと答えますが、よくよく考えると…いちごだったかも。
結果的についてしまった嘘。嘘をついたらどうなるの?
なになに? 「うそつきは泥棒の始まり」だって?!

「しかたないからおおどろぼうになろう」
さっそく何かを盗もうとするごーちゃん。
でも、泥棒になろうとしても、なかなかうまくいかない。
ユーモラスな絵本です。

ただ、どうしても、これはやりすぎなんじゃ…というかんじがするのが、鳥の卵を盗むこと。
盗んだら大事に育てよう、とフォローする部分もあるんですが。
それと、個人的な意見なんですが、どうも楽しませようとする作者の意図が露骨に見え隠れするような気がするんです。
この発想は確かにおもしろいけど、ちょっとわざとらしい気もするなあ…と思ってしまう絵本でもありました。
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自信を持っておすすめしたい すばらしく面白いころんちゃん  投稿日:2006/11/04
ころんちゃん
ころんちゃん 作・絵: あきやま ただし
出版社: PHP研究所
実に、あきやまさんらしーい作品ですね。
相変わらず、この独特の絵で笑わせてもらえます。

このころんちゃんが、実にいいキャラクター。
小さいけれど、ちょっとだけなら、火もはけるし、飛べるし、石も持ち上げられる。
この得意満面な表情といったらもう…
なでなですりすり、かいぐりかいぐりしたい気持ちにさせられます。
ころんちゃんだけでなく、登場する怪獣も、思わず、ページをめくった途端、ぶほっと噴出してしまうほど、面白いです!

あきやまさんらしいのは、絵だけではありません。
親子の絆もユーモラスで楽しく描かれています。

これは、ぜひ、次のお作への期待も膨らみます。
数々の人気シリーズをお持ちのあきやまさん、
大変だと思いますが、こちらも、どうぞお忘れなく!
期待してますからね〜!!
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自信を持っておすすめしたい 女の子らしくも、豪快な想像力  投稿日:2006/11/04
まあちゃんのながいかみ
まあちゃんのながいかみ 作・絵: たかどの ほうこ
出版社: 福音館書店
評判の高い、この絵本。
けれど、表紙を見て、女の子むきかなあ…と敬遠していました。
でも実際読んでみて…
なんでもっと早く、読んでおかなかったの!とちょっぴり地団駄を踏んでしまいました。

確かに、「女の子」向きなんですけどね。
「髪をうんと伸ばしたい」という、実に女の子らしい想像力を働かせるまあちゃん。
けれど、女の子らしい夢なのに、実に豪快で、すばらしい!
うちの子供は男の子ですが、このスケールの大きさに驚き、大変にこの絵本を楽しんでいました。

ただ、私はいわゆる「くるくる」のパーマをかけないので、そこのくだりは分かりにくかったようですが。
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自信を持っておすすめしたい 七色のキャンディー  投稿日:2006/11/04
ティモシーとサラの絵本 9 なないろのキャンディー
ティモシーとサラの絵本 9 なないろのキャンディー 作・絵: 芭蕉みどり
出版社: ポプラ社
実にまっすぐなお話です。
相変わらずのあまーいお話。
私は変わり者ですので、こういったものはクセがなくてどうもね…なんて思っていたのですが。
なのにまあ、この本の、読後感のすばらしい事といったら、どうでしょう!

サラは、手作りジャムのおすそ分けのお礼に、キャンディーをもらいます。
色とりどり、七色の、全部違う味のキャンディー。
一人で全部食べちゃおうかな?
でも、サラは思い直します。
みんなにひとつずつ分けてあげよう。きっとそのほうが、楽しいもん。
でも、最後のひとつだけは、誰にもあげないの。
一番嬉しい事があったとき、食べるんだ!

あげる人にぴったりのキャンディーをサラは選びます。
お母さんにはミルク、お父さんはみかん、ティモシーはぶどう。
キャンディーをもらった人たちとサラの、楽しそうなこと!
ただ、それだけのことなのに、とても嬉しそうで、読んでいるこちらも幸福な気持ちになります。

さて、サラは、最後にひとつ残ったキャンディーをいつ食べるのでしょう?
嬉しい事があった時に食べると決めたキャンディー。

このお話の展開が、実に王道なのですが、本当に幸福感いっぱいになるのですよね。
あまりに素直すぎて、あっけにとられつつも、サラの気持ちに同調できて、素敵な気持ちでページを閉じることが出来ます。
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自信を持っておすすめしたい 幻想的  投稿日:2006/11/04
おきなわの夢 ウンタマギルー物語
おきなわの夢 ウンタマギルー物語 作・絵: 高嶺剛
出版社: Parco出版局
実は、この絵本を、児童用ではなく、絵本のコーナーで見つけた時には、目を疑いました。

もう20年も前の話になりますか、「ウンタマギルー」という映画を見たことがあります。
沖縄を舞台にした映画で、本土出身の私としては、実に目に鮮やかで、エキセントリックな映画でした。
幻想的なんですが、多少政治のお話も入るし、ちょっとこれは子どもにはまずいのでは、と思うシーンもあったのでびっくりしましたが、
元々は沖縄地方に伝わる伝承物語なのですね。
味があり、大変面白く読ませていただきました。

主人公の運玉義留(うんたまぎるー)をめぐる、実に幻想的な物語です。
彼は、恋した美しい娘のマレーが、本当は年老いた豚である事を知ってしまいます。
真実を知ったギルーは、マレーの父(飼い主?)である製糖工場の親方に追われ、神の森であるウンタマ森に逃げます。
森に住む、ガジュマルの妖怪、キジムナーは、彼に空中浮遊の術を教え、彼はその事を利用して、金持ちから金品を盗み、施しを与える義賊となるのです。

沖縄の伝承なのですが、これが奇妙で、実に魅力的です。
ただ、ハッピーエンドなんだか、アンハッピーエンドなんだかよく分からないので、
この味が分かるような頃のお子さんでないと、読むのに苦労するかもしれません。
(普通に考えればアンハッピーエンドなのかもしれませんが、多少頭が重いけど、これでもいっさーなんて、ギルーは言うかもしれませんので)
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自信を持っておすすめしたい 君はうそつきじゃない  投稿日:2006/11/02
すみっこのおばけ
すみっこのおばけ 作・絵: 武田 美穂
出版社: ポプラ社
ひみつをおしえてあげようか?
ぼくの部屋の机の下に、小さなおばけが住んでるの。

いつでも僕の味方。
学校でしかられると、はげましてくれる。
お母さんにお小言言われてべそかいていると、一緒に泣いてくれる。
不思議なおばけの魔法で、お古の自転車も新品のかっこいいのに早がわり。(僕しか見えないんだけど)
犬が欲しいな、と思ったら、出してくれる。(僕にしか見えないんだけど)
意地悪な友達がいても、おばけといっしょなら…

子どもの空想の世界が広がっています。
昔、本で読んだのですが、空想上のお友達を持っている子どもは、けっこういるのだそう。
大人になってしまうと、空想は結構気恥ずかしい物になるのですが、
子どものうちは、とっても楽しい魔法のようなものかもしれません。

ちなみに、うちの息子に聞いてみました。
この二点。
おばけの出してくれた犬は、本当にいるかしら?
このおばけ、本当にいると思う?
なるべく夢を壊さないように聞くのに苦労しました。
「いるかいないか」これ、この絵本の醍醐味のような気がしたので…ぜひ聞いてみたかったんです。
答えは…「この犬はいないと思う」
「でもおばけは本当にいると思う」

うちの息子は、年中さんです。
彼は、まだ半分夢の中。
でも、ぜひ、その微妙な立場をうんと楽しんで欲しいと思いました。
この絵本は、そんな子どもたちにぴったりだと思います。
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