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ジュンイチ

パパ・60代・東京都

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ジュンイチさんの声

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自信を持っておすすめしたい 一度手にとって欲しい作品  投稿日:2011/07/18
万里の長城
万里の長城 作: 加古 里子
絵: 加古 里子 常 嘉煌

出版社: 福音館書店
加古里子さんと言えば、「からすのパンやさん」「だるまちゃんとてんぐちゃん」「はははのはなし」等のベストセラーでつとに知られています。
加古さんは、何と御年85歳。
緑内障の手術を繰り返し、見える右目だけで描かれています。
視野が狭く、腰痛も抱えているのに、加古さんの旺盛な知的好奇心は衰えを知らないのです。
その加古さんの構想30年、製作5年の作品ですから、外れのはずがありません。

物語は、読み手も「長城探検隊」の一人となって、万里の長城を探索しましょうという言葉で始まります。
万里の長城のみを描いていると思いきや、さにあらず。
地球の生誕から描いているのです。
万里の長城とは何か?
どうして2000年も前に構築する必要があったのか?
遊牧民族と農耕民族の関係と長城との関わりは?
等、今に至るまでの歴史が分かりやすく紐解かれています。

他の民族との共存とは?地域紛争の解決策とは?
と言ったことまで踏み込んでいて、読み手に深く考えさせる作品でもあると思います。

小学校高学年からとありますが、大人まで充分に堪能できるもので、一種の辞典として活用できる水準の高さです。
しかも定価が1700円+税というのは、この内容からしたら安過ぎです。
一家に一冊あっても良いと思えるお勧めの作品。
「せいめいの歴史」に匹敵するのではないかと思える出来栄えだと思います。
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なかなかよいと思う ローレン・ロングの絵は一見の価値あり  投稿日:2011/07/18
きみたちにおくるうた むすめたちへの手紙
きみたちにおくるうた むすめたちへの手紙 作: バラク・オバマ
絵: ローレン・ロング
訳: さくま ゆみこ

出版社: 明石書店
バラク・オバナ大統領が娘に宛てた手紙に、ローレン・ロングが絵を手掛けた絵本です。
ローレン・ロングと言えば、「ちびっこ きかんしゃ だいじょうぶ」「あこがれの機関車」辺りが知られています。
特に、「ちびっこ きかんしゃ だいじょうぶ」は、傑作の1つとして記憶に残っています。

手紙は、13通あって、それぞれに偉人の話が加えられています。
登場する13人のは、下記の通り。

ジョージア・オキーフ(大きな花や骨の絵で知られる画家)
アルバート・アインシュタイン(相対性理論を唱えた物理学者)
ジャッキー・ロビンソン(メジャーリーグ初のアフリカ系選手)
シッティング・ブル(北米先住民スー族の大戦士)
ビリー・ホリデイ(多くの名曲・名唱で知られるジャズ歌手)
ヘレン・ケラー(視覚と聴覚を失いながら活動した社会福祉事業家)
マヤ・リン(ベトナム戦争戦没者慰霊碑を設計した中国系の建築家)
ジェーン・アダムズ(貧困をなくすために努力した社会事業家)
マーティン・ルーサー・キング・ジュニア(公民権運動の指導者)
ニール・アームストロング(月面を初めて歩いた宇宙飛行士)
シーザー・チャべス(農場労働者の人権を守ったメキシコ系の運動家)
エイブラハム・リンカーン(奴隷解放宣言に署名した大統領)
ジョージ・ワシントン(アメリカ独立戦争を戦った初代大統領)

偉人の素晴らしい点は、娘達のみならず全ての人に存在していると、オバマ大統領は語っていて、そのメッセージは、心に響きます。
最後に
「知っているかい?
君達の中にも、大きな力が潜んでいるってことを。
君達にも輝く人になれるってことを。
未来を作るのは君達だってことを。
そして、私が君達を愛しているってことを」
とありますが、素敵な文章だと思います。

偉人の紹介文が短いので、これで伝わるのかと一寸疑問ではありますが、構成自体は悪くなく、何より、ローレン・ロングの絵がその分を充分補っている作品です。
最後に、登場した人物伝があるので、子供が気になった人物の伝記を読み聞かせをすると良いでしょう。

私達は手紙を子供に書く行為をあまりしませんが、たまには必要なことかも知れません。
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ふつうだと思う 色と色を合わせると別の色になる不思議  投稿日:2011/07/17
ねずみぬりたて
ねずみぬりたて 作・絵: エレン・ストール・ウォルシュ
訳: たかはし けいすけ

出版社: らんか社
ウオルシュのいろとかずの絵本の色の方の作品です。
原題は、Mouse Paint。

物語の主人公は3匹の白いねずみ。
赤、黄、青の絵の具を見つけ、それぞれの色に変身します。
それから、色と色を混ぜて別の色を作るのですが、実際にやってみないと理解が難しいかも知れません。
ただ、この理屈は必ず一度は通る話なので、面倒でも実験をしながら読み聞かせすることをオススメします。

色鮮やかなので、理屈抜きに小さいお子さんでも楽しめる作品だと思います。 
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なかなかよいと思う 長谷川さんらしいファーストブック  投稿日:2011/07/17
ぽんぽんポコポコ
ぽんぽんポコポコ 作・絵: 長谷川 義史
出版社: 金の星社
「はじめての絵本たいむ」は、本のサイズから価格、内容など、本のすみずみまでパパとママの声を取り入れてうまれた、新しい赤ちゃん絵本シリーズ。
人気絵本作家達が参加しており、この作品は、何と長谷川義史さんが、初めてファーストブックに挑戦したもの。
長谷川さんと言えば「おへそのあな」「いいからいいから」「てんごくのおとうちゃん」など、味わい深さの中にペーソスがある独特な作品で知られており、否が応にも期待は高まります。

いきなり最初のページから、動物がお腹を叩いている絵からスタートです。
お腹の部分しかないので、何のお腹なのかは分かりません。
次のページに全体像があるのですが、猫?ハッキリと断定できません。
後は、タヌキ、ゴリラ、カエルでした。
最後は、言わずと知れた赤ちゃんという展開。

この絵本は、実際にぽんぽんポコポコをやって見せると、かなり受ける作品だと思います。
長谷川さんらしい作品で、ファーストブックにオススメします。
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なかなかよいと思う セカンドブックにオススメ  投稿日:2011/07/17
ねずみ1.2.3.
ねずみ1.2.3. 作・絵: エレン・ストール・ウォルシュ
訳: たかはし けいすけ

出版社: らんか社
ウオルシュのいろとかずの絵本の数の方の作品です。
原題は、Mouse Count。

野原に10匹のねずみが遊ぶシーンで始まりますが、どうも、作者が10人兄弟であることにも由来しているようです。
みんな眠ってしまったところに、へびがやってきて、後で食しようとビンに捕獲します。

「かぞえておこう
ねずみが 1匹・・…
2匹・・…
3匹・・…
まだ たりないなあ」
という具合に1匹ずつ捕獲しては数えていきます。

10匹全部捕まった時に、利口な1匹が、
「あっちに おおきいのが いたから みておいでよ」
と囁くと、へびは騙されて居なくなります。

その隙に、10匹でビンを揺らして倒して脱出を試みるのですが、単純だけど愉快な展開です。
間抜けなへびという構図もあり、実に分かりやすいので、セカンドブック辺りにオススメしたい絵本です。
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なかなかよいと思う 話の展開にちょっと難あり  投稿日:2011/07/17
しりたがりやのこいぬとみつばち
しりたがりやのこいぬとみつばち 作: ヘルツィーコバー
絵: ズデネック・ミレル
訳: 千野 栄一

出版社: 偕成社
1970年のチェコの作品。
「しりたがりやのこいぬ」は、シリーズになっており、その中の一冊。
絵を、「もぐらとずぼん」「もぐらとじどうしゃ」のズデネック・ミレルが描いています。

物語は、こいぬがみつばちを追い駆けて、巣箱の前で見失うシーンから始まります。
こいぬのしりたがりやの性分から、巣箱の鍵を外して中に入り込みます。
巣板についた蜜を発見し、夢中になって食べてしまうのですが、みつばちに見つかり逆に追い駆けられ、こいぬは体中刺されてしまいます。

その夜、何故か夢の中にみつばちが登場し、蜜を集めるのにどれだけみつばちが苦労するのかを知り、こいぬは刺された理由を知るのです。
その後、こいぬは、みつばちを助けて、和解して終わるのですが、ちょっと話の展開に無理がある感がありました。
そもそも、こいぬも蜜泥棒だった訳で、それが他の動物から蜜を守ったとしても、その差異って何?と思えたからです。

ストーリーは未だしも、何と言っても、ズデネック・ミレルの絵が素適です。
クッキリとした輪郭で描く絵は、小さい子供でも認識し易いのではないでしょうか。
それに加えて、今回登場のみつばち。
大きな目が可愛らしく、日本ではお目にかかれないキャラクターです。
足が4本しかないのは、困りものですが。

「しりたがりやのこいぬ」シリーズ全般にいえることですが、絵が4コマあって、まん中に文章がある構成は、特にお子さんにとって分かり難いもの。
もう少し、工夫が欲しいところです。

とは言え、ミレルの絵は、見るものを虜にするのは間違いなく、オススメします。
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ふつうだと思う 母と子の問答が良い  投稿日:2011/07/16
かぜはどこへいくの
かぜはどこへいくの 作: シャーロット・ゾロトウ
絵: ノッツ・ハワード
訳: 松岡 享子

出版社: 偕成社
シャーロット・ゾロトウは、1915年米国ヴァージニア州ノーフォークに生まれの96歳。
現在のハーパーコリンズ社に就職し、編集者として功績を残した一方、児童書作家としても著名で、70冊以上もの作品を世に送り出しています。
1953年「あらしの日」(絵 マーガレット・ブロイ・グレアム)、1963年「うさぎさん てつだってほしいの」(絵 モーリス・センダック)でコールデコット賞オナー賞を受賞しています。

物語は、子と母の眠る前の問答がメイン。
「どうして、ひるはおしまいに なってしまうの?」
「かぜはやんだら、どこへいってしまうの?」
「たんぽぽのふわふわは、ずっととんでいって、どこへ いくの?」
等々、次から次へと子は母に質問を投げかけます。

それに対する母の答えが秀逸です。
母は、その行為が終わるのではなく、形を変えて始まることを諭すのです。
全てのことは、繋がっていることを理解するのは難しいかも知れませんが、1つの考え方としての方向性を示すことは非常に大事なことだと思います。

1975年の作品なのですが、ハワード・ノッツの鉛筆画は、意見の分かれるところでしょう。
文体に合ってはいると思うのですが、ここまで象徴的にしてしまうと、読み聞かせに向かない感が拭えないからです。
子の質問攻めが始まった頃の読み聞かせには、相応しいかも知れません。
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なかなかよいと思う エンディングの余韻がたまらない作品  投稿日:2011/07/16
くまのオルソン
くまのオルソン 作: ラスカル
絵: マリオ・ラモ
訳: 堀内 紅子

出版社: 徳間書店
マリオ・ラモと言えば「ママ」「さかさま さかさま」を初めとして、一発ギャク的なオチが秀逸なフランスの人気絵本。
この作品は、作はマリオ・ラモではありませんが、あっと驚くエンディングが用意されていました。

主人公のくまのオルソンは、くまの中でも一番大きくて、力の強いくま。
本当は優しい気持ちの持ち主なのですが、森の動物達を遊んでも、力加減が出来ないせいで、ひとりぼっちになってしまいます。
そんな時に出会ったのが、くまのぬいぐるみ。
オルソンは、一緒に楽しく暮らし、くまのぬいぐるみが生を受けるのをひたすら願います。
オルソンの楽しそうな表情が、とても印象的。
そして、最後のサプライズに続くのです。

少しばかり不器用なので、仲間はずれにされてしまうシーンって、ありがちなことだと思います。
その理由が些細なことだと、分かりやすく諭してくれます。
きっと、周りの動物達も、オルソンの楽しそうな姿を見て、彼の本質が何となく分かったのではないでしょうか。

余韻が残る終わり方なので、子供と一緒にそれからを語り合う楽しみもある作品です。
年長から小学生低学年といった辺りにオススメします。
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自信を持っておすすめしたい 穏やかな文章が良い  投稿日:2011/07/16
ベンジーのもうふ
ベンジーのもうふ 作: マイラ・ベリー・ブラウン
絵: ドロシー・マリノ
訳: まさき るりこ

出版社: あすなろ書房
ドロシー・マリノは、1912年、アメリカ、オレゴン州のポートランド生まれ。
調べたら、今年(2011年)の3月12日に亡くなっていました。
98歳ですから、正に大往生というに相応しいものです。
この作品は、1962年の初版で邦訳は2010年10月。
亡くなる前の邦訳で、喜んで頂いたのではないでしょうか。

物語は、主人公のベンジーが、赤ちゃんの時の毛布が大好きでいつも持ち歩いているという設定で始まります。
この手の話は多く、アーサー・ミラー作の「ジェインのもうふ」を挙げた方が多かったのですが、私は、ケビン・ヘンクスの1994年のコールデコット賞オナー賞受賞作品「いつも いっしょ」が思い浮かびました。

ベンジーは、いつも毛布を持ち歩きます。
家にいるときは無論、幼稚園に行くとき、散髪をするとき、果ては歯医者さんで治療を受けるときも手放さないのです。
そんなベンジーの行為は、周りの人に理解されません。
唯一の理解者は、ママ。
パパは、少しだけ分かっているという設定です。

ある日、ベンジーは、出かけた先で毛布を忘れてばかり。
この日が基点となって、ベンジーは、毛布を手放すのですが、その描き方が絶妙です。
子供の成長過程を優しく見守るママの姿があり、それが自然な形で表現されています。
決して派手な作品でないのですが、全体を通して、親の立ち位置にたった視線で描かれているのが、親にとってはたまらないはず。
エンディングも、分かってはいるものの、納得できるものでした。

文章は長いし、絵も二色刷りのシンプルなものなので、読み聞かせには向かない作品かも知れません。
どちらかと言うと、子供との対話に一寸迷ったママ向けの作品と言えそうです。
参考になりました。 0人

なかなかよいと思う マーガレット・ワイズ・ブラウンと黒井健のコラボ  投稿日:2011/07/16
おひさまとおつきさまのしたで
おひさまとおつきさまのしたで 作: マーガレット・ワイズ・ブラウン
絵: 黒井 健

出版社: 教育画劇
マーガレット・ワイズ・ブラウンは、42歳の若さで1952年に亡くなったのですが、実に100冊以上を世に残しています。
さらに凄いのは、70以上もの未出版の原稿が残されていたこと。
彼女の姉妹、Roberta Brown Rauchが売ろうとして上手くいかず、杉のトランクに何十年もしまっておいたのですが、1991年ウォーターマーク社のエイミー・グレイが500枚以上のタイプ原稿を再発見し、これらの出版にとりかかったとされています。
今回の作品は、文は、1993、2001By Roberta Brown Rauchとあり、生前に発刊されたものではありません。

驚いたのは、絵を黒井健さんが担当しているということ。
表紙を見ただけでは、まったくオリジナル作品だと思ってしまう方も多いのではないでしょうか?

いつもながらの、マーガレット・ワイズ・ブラウンのリズミカルな文章ですが、訳者が書かれていないのが不思議です。
英語の韻を踏んだ文章なので、大抵邦訳すると一寸違和感を感じるのですが、今回はなく、中々の訳だと思います。

物語は、色んな動物の子供が寝入るシーンがあって、その繰り返し。
最後は、ぼうやの寝入るシーンです。
絵が和調なのも、良いものだと思いました。

お休み前にオススメの穏やかな絵本です。
参考になりました。 2人

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