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ジュンイチ

パパ・60代・東京都

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ジュンイチさんの声

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なかなかよいと思う 絵が物語る字のない絵本  投稿日:2011/07/16
きいろいかさ
きいろいかさ 作・絵: リュウ・チェスウ
出版社: BL出版
2001年の韓国の作品。
2002年に、ニューヨーク・タイムズ社による「2002年世界の優れた絵本10選」に輩出されています。

物語は、黄色いかさが、家を出るシーンから始まります。
アングルが上からなので、姿は見えません。
それが、次の家で青色のかさと合流します。
次が、赤色のかさと、ドンドン合流していくのです。

橋を通り、公園を抜け、噴水を過ぎ、階段を下りと、色とりどりのかさが増えていきます。
線路の踏み切りで待つシーンなんか、線路に押し合っているように見えて、危ないったらありゃしないという感じ。
仕舞いには、画面一杯にかさが描かれるのですが、最後のページで、それが雨降りの通学風景だったことが分かります。

文字のない絵本ですが、子供が自由に話しを創作しつつ見ることの出来る作品です。
かさの動きで物語ることが出来ているので、作者の類稀なる表現力を感じました。
また、この絵本には、シーンにあわせたピアノ曲のCDが添付されています。
CD機の故障で聞けなかったのですが、新しい取組みとして注目できる作品だと思います。
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なかなかよいと思う 古典的な良書  投稿日:2011/07/15
スティーヴィーのこいぬ
スティーヴィーのこいぬ 作: マイラ・ベリー・ブラウン
絵: ドロシー・マリノ
訳: まさき るりこ

出版社: あすなろ書房
ドロシー・マリノは、1912年、アメリカ、オレゴン州のポートランド生まれ。
調べたら、今年(2011年)の3月12日に亡くなっていました。
98歳ですから、正に大往生というに相応しいものです。
この作品は、1961年の初版で邦訳は2011年1月。
亡くなる直前の邦訳ということになります。

物語は、主人公のスティーヴィーが、朝子犬を見つけるシーンから始まります。
パパとママは、直ぐに誰かの飼い犬に違いないと思います。
パパは、的確にどうすべきかをスティーヴィーに諭しながら、一緒に持ち主を探すのですが、実に模範的な行為でしょう。
パパはこうありたいもの。

そして一通りの作業を終えると、パパとママは、スティーヴィーに子犬と共に近所を歩くように指示するのです。
生後6週間くらいの子犬なので、そんなに遠くから来たのでないのは明白ですから、的を得た指示に違いありません。

最後、持ち主が現われてからの結末が、何とも言えません。
スティーヴィ−にとって、最高の出来事であり、おそらく聞き手にとっても一番期待した終わり方だと思います。

ほんの1日の出来事を、淡々と描いた作品ですが、心に残るもの。
ニ色刷りの絵は実にシンプルで、その文体も自然なものなのですが、それが逆に今風の派手な作品から比すると、安心して読み聞かせすることが出来る気がします。

昨今、こうした古典的な名作が多く邦訳されるようになりましたが、非常に好ましいことで、多くの人に読んで貰いたいと思います。
パパに読み聞かせして欲しい作品です。
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なかなかよいと思う 大人に読んで貰いたい作品  投稿日:2011/07/14
紙しばい屋さん
紙しばい屋さん 作・絵: アレン・セイ
出版社: ほるぷ出版
アレン・セイは、日本生まれの日系アメリカ人作家・イラストレーターで、本名はジェームズ・アレン・コウイチ・モリワキ・セイイ。
James Allen Koichi Moriwaki Seii
現在はオレゴン州ポートランド在住なのですが、何と、1939年神奈川県横浜市生まれなのです。
日系アメリカ人の母(正しくは帰国子女)と、韓国人の父の間に生まれ、8歳の時に両親が離婚し父親にひきとられています。
12歳の時に青山学院へ通うために母方の祖母と東京都に住むものの、すぐに祖母と同意の上で別れて暮らしたのですが、一人暮らしを始めた時、漫画家野呂新平の弟子となったのです。

何と言っても、そんな経歴の彼が、1994年に「おじいさんの旅」でコールデコット賞を受賞しているというのは、嬉しくもあり、正直驚きでもあります。

この作品は、16歳にアメリカに渡り、35歳になって初めて絵本を出版した時に、次回作を紙芝居をテーマにしようと思い立ったことが起源となっています。
その時は、まだ、紙芝居の絵本を描いてもアメリカで受け入れられないと思ったというから、奥の深い話です。
それから、32年が経過し、アメリカでも日本文化が浸透したので、アメリカの読者にも理解して貰えるだろうと期待して手がけた作品とのこと。

そんな背景を知ると、この絵本の良さが分かります。
アレン・セイは、正しく紙芝居をリアルタイムで経験しているからこそ、この作品が描けたのです。

物語は、ある山間のおじいさんとおばあさんが、寛いでいるシーンから始まります。
おじいさんが久しぶりに仕事(紙芝居屋)をするために、山を降りて町に向かいますが、町は大きく変貌しているのです。
都会の喧騒を疎んじて、一人、紙芝居の想いにふけるのですが、その時代を感じさせるシーンが何とも言えません。
人物の設定も良いし、紙芝居が衰退する時代の変化の描き方も絶妙です。
エンディングも納得できるもの。
日本の良き文化を堪能できる作品です。

私自身は、紙芝居を見たことがありません。
この作品を読むと、紙芝居という日本文化を、後世に残していきたい、残していかないとならないと強く思うようになりました。
無くなって良いもの、決して無くしてはならないものがありますが、紙芝居は後者に属する文化であることに間違いありません。

作品全体としては、良い出来だと思うのですが、気になった点が2つあります。
1つ目は、山を降りたら町が大都会と化しているということ。
いくら地方都市だとしても、この設定はあり得ません。
2つ目は、物思いにふけったおじいさんの前に突如現れた聴衆たち。
ストーリーの繋ぎが、飛躍し過ぎの感がどうしても馴染めませんでした。

とは言え、是非大人の人に読んで貰いたい作品としてオススメします。
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なかなかよいと思う 英語の俳句という珍しい作品  投稿日:2011/07/13
ぼくたちの春と夏と秋と冬
ぼくたちの春と夏と秋と冬 作: ボブ・ラッチカ
絵: ピーター・レイノルズ
訳: ほむらひろし

出版社: 主婦の友社
表紙を見ただけで、ピーター・レイノルズだと思った方は多いはず。
彼のイラストは、いつも変わりなく見るものを魅了します。

ピーター・レイノルズと言えば、アリスン・マギーとのコンピの「ちいさなあなたへ」「きみがいま」や、「てん」「っぽい」等で知られていています。

今回の作品は、何と英語の俳句。
俳句が5・7・5という17音で表現するのに対して、英語の俳句は、17音節で表現するので、情報量が沢山あります。
ただ、日本語に訳してしまうと、音節との関連がわからなくなってしまうので、中々難しいところです。

物語は、男の子の小さい頃の出来事を綴ったもの。
些細な出来事なのですが、妙に懐かしく感じます。
アメリカと日本、所変れど、同じような事をするものだと思いました。
「1ペニーコイン、ぺちゃんこ、あらあらら、
前世は リンカーンだったんだけど」
なんて、いけない事と思いつつ、やったことを思い出し、胸がキュンとなってしまいました。

読み聞かせをするというより、大人が読み返して心の乾きを癒す類の絵本と言えそうです。
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なかなかよいと思う コロンビアの実話  投稿日:2011/07/13
ろばのとしょかん コロンビアでほんとうにあったおはなし
ろばのとしょかん コロンビアでほんとうにあったおはなし 文・絵: ジャネット・ウィンター
訳: 福本 友美子

出版社: 集英社
ジャネット・ウィンターは、「ワンガリと平和の木」「バスラの図書館」等の実話の絵本で知られています。
今回の作品も実話。

場所は、南アメリカ大陸のコロンビア。
主人公のルイス・ソリアノは、大の本好き。
本を沢山買い過ぎて、奥様から小言を言われてしまうのですが、これはどの国でも同じなのでしょう。
これって、我家でもあった図式なので、笑ってしまいました。

ルイスは考えて、遥か遠い山の向こうに本が無い村に、本の貸し出しをしようとするのです。
2匹のロバに本を積み込んで山を越えていくのですが、村に着いてからの子供への読み聞かせ、その後の本の貸し出しと、本を愛する人ならではの行為に、非常に共感できました。
本の魅力を伝える喜びを知っているからこその行為であって、実に尊いものだと思います。

この絵本の魅力は、やはり絵。
それも、原色使いの絵が、実にコロンビアという赤道直下の土地柄にマッチしています。
遠近法を無視したような構成の絵ではあるのですが、それがかえって魅力的と言えそうな感があります。
やはり、実話というのは何にも替えがたく、読み聞かせに相応しい作品だと思いました。
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なかなかよいと思う 外航船の旅という玄人っぽい作品  投稿日:2011/07/12
ボクふねにのる
ボクふねにのる 作・絵: 柳原 良平
出版社: 佼成出版社
サントリー宣伝部時代の大ヒット「アンクルトリス」が懐かしい柳原 良平さんの2004年の作品です。
柳原さんは、無類の船好きとしても有名。
商船三井、佐渡汽船、太平洋フェリー、東海汽船の海運各社から名誉船長の称号を贈られているそうです。
特に、商船三井のホームページの最初のページには、柳原さんの船の作品が並んでいるのですから、並大抵のことではありません。

今回登場するにっぽん丸は、日本の大手海運会社商船三井の外航客船部門担当会社商船三井客船(通称:MOPAS)が運航する、外航クルーズ客船。
絵の雰囲気からすると、クラシックな作品かと思える位だったのですが、現役のにっぽん丸のお話です。
外航船の船旅という優雅な話なのですが、滅多に見ることの出来ないものですから、なかなか興味を抱かせる内容だと思います。
実際に、大きな客船が寄港している姿を見せることも、子供にとってはインパクトのあることではないでしょうか?

話自体は、ちょっと玄人っぽいものですが、絵自体の馴染みやすさがカバーしている作品だと思います。
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ふつうだと思う どんぐりくんのキャラクターが今一歩  投稿日:2011/07/12
どんぐりひろばの 12つき
どんぐりひろばの 12つき 作・絵: まつい のりこ
出版社: 講談社
まついのりこさんと言えば、1980年代の超ベストセラー「じゃあじゃあびりびり」が、つとに有名です。
そのまついさんの、「どんぐりくんのことばえほん」シリーズの第2弾。

沢山のどんぐりくんが登場し、1月から12月のその月にまつわる行事が目白押し。
それぞれの行為を表現する言葉の一文字が抜けていて、子供と一緒に正解を模索しながら、楽しめる絵本です。
ただ、抜けている文字の部分が、・になっているのですが、これは分かり難い。
せめて、〇とかで表現して欲しかったところです。

どんぐりくんのキャラは、可もなく不可もなくといった感じで、たまらなく魅力的というレベルではありません。
意外と、脇を固めるサブのキャクターの方が、良かったりして、全体として楽しめるといった絵本だと思います。
ひらがなが分かる頃にオススメで、読み聞かせすると、たまらなくなるはずです。
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なかなかよいと思う 言葉遊びが楽しい作品  投稿日:2011/07/11
わにさんどきっ はいしゃさんどきっ
わにさんどきっ はいしゃさんどきっ 作: 五味 太郎
出版社: 偕成社
五味太郎さんの著作数は、450冊を超えると言われています。
誰しもお気に入り作品の1つや2つはある 稀代の絵本作家の一人です。
「きんぎょがにげた」「まどからのおくりもの」等で知られていますが、この作品もとても評価が高いもの。

物語は、虫歯になったわにが、歯医者さんに行くシーンから始まります。
歯医者さんは、お客が来たので、診察室に行くのですが、ここでわにとご対面。
お互いが「どきっ」
お互いが「こわいなあ……」
お互いが「でも がんばるぞ」

意味は異なれど、わにと歯医者さんは、同じ言葉を発しているのが、この絵本の凄いところ。
全ての言葉が、対になっているので、良くぞここまで考えたものと関心してしまいます。

最後のオチもしっかりと効いていて、絵の分かり易さと相まって素晴らしい出来栄えの絵本に仕上がっていると思います。
単純に読んでも面白いのですが、言葉の持つ意味がしっかり対比して分かるようになる年長あたりからがオススメです。
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なかなかよいと思う 絶滅動物を描いた発想が◎  投稿日:2011/07/11
ドードー であえたはずのどうぶつたち
ドードー であえたはずのどうぶつたち 作・絵: 倉科昌高
出版社: ピエ・ブックス
題名とシンプルな絵に惹かれて読んでみました。
ドードーと言えば、モーリシャス島に生息した絶滅した鳥のこと。
この話は、知っていたのですが、この本は、そんな絶滅した動物を集めたもの。
その発想が〇。

そして、その絵が何とも言えません。
倉科昌高さんは、カスタムペインターでMTBレーサーのヘルメットペイントを始め、現在はバケツやシャベルなどの日用品から建築の分野まで、ありとあらゆる立体物をベースにカスタムペイント作品を制作しているとありましたが、正にその感覚が満喫できるもの。
エアーブラシを使った絵と言えば分かりやすいでしょうか。
紙質も独特のもので、今までにない肌触りのものです。

絶滅した動物達を描くだけでなく、その言葉も心の琴線に触れるものが目白押し。
特に最後のページの言葉は、秀逸です。
「だけど いま
せかいの どこを
さがしてみても
ちきゅうを ひっくりかえして
さがしてみても
いないんだ
であえたはずの どうぶつたちが
たしかに そこに いたはずなのに
ぼくたちは であえたはずだったのに」

そして、最後に登場した動物の解説があります。
きっと、このページを見ると、誰しもが、もう一度動物達を確かめたくなって、最初からページをめくるに違いありません。
私が知っていたのは、
ドードー、日本オオカミ、タスマニアンタイガーだけ。
こんなにも多くの動物が絶滅したかと思うと、やりきれない気持ちになります。

ちょっと残念なのは、その絶滅の理由の記載がないこと。
乱獲によるのでしょうが、その理由もあると、子供心にも深く感じることができたのではないかと思います。
解説がもっと充実していたら、五ッ星にしていました。
小学生にオススメの作品です。
参考になりました。 0人

自信を持っておすすめしたい 長谷川集平さんの力量に脱帽  投稿日:2011/07/09
トリゴラス
トリゴラス 作・絵: 長谷川 集平
出版社: 文研出版
長谷川集平さんと言えば、「はせがわくんきらいや」でデビューしたことで知られ、「ホームランを打ったことのない君に」が良かった記憶のある作家です。

少し前に「トリゴラスの逆襲」を読んだのですが、1978年の「トリゴラス」の続編とのことで、話の展開が分からなかったため読んでみました。
それにしても、続編まで32年もの空白期間があるというのは、稀有な作品に違いありません。
結論から言うと、2作は物の見事に繋がっており、2作で1つの作品であると言って過言でないということ。
2作を続けて読むと、この作品に対する作者の想いが、十二分に伝わってきます。

主人公の少年の、父に対する会話で物語は始まります。
「とぼけんといてか、おとうちゃん。
ぼくは ほんまのことが ききたい。
あれは かいじゅうにちがいない。
そうやろ おとうちゃん。
かいじゅうが びゅわんびゅわんと とびよるのやろ。
まちにむかって とびよるのやろ。ちがうか、おとうちゃん。
なまえは トリゴラス。そうや、鳥のかいじゅうなんやで」

真夜中の外の風の音に、少年が怪獣に違いないと想像するのです。
最初は、単に少年の空想を描いただけの絵本かと思ったのですが、読み返すとそんな単純なものではないことが分かります。
これは、少年の心象風景を描いたものではないでしょうか。
それも、抒情詩的に高らかに描くというのではなく、怪獣を介して暴力的に描ききっているのです。
その巧みさが、熱狂的は男性ファンを生み出してきた理由だと思います。

文章はほんの僅かですが、少ない大阪弁が実に効果的。
暗い単色で描かれた絵は、好みが分かれるところですが、青年期の少年の心情を如実に示していると言えそうです。

小さいお子さんだと、怪獣のみに関心が向かってしまうと思いますが、ある程度、年齢が達すると何か分からないけど共感できてしまう、そんな類の絵本だと思います。
長谷川集平さんの力量に終始圧倒された作品でした。
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