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ぷっくり ぽっこり

ぷっくり ぽっこり(偕成社)

穴に指をいれて、ぷっくり〜ぽっこり! 新感覚のあかちゃん絵本!

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りんごのき

ママ・50代・その他、男の子23歳

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自己紹介
1997年よりニュージーランドに住んでいます。日本語での読み聞かせ会やプレイグループ活動をやっています。
好きなもの
本(江國香織、柳美里、灰谷健次郎、モーリス・センダック、デイビッド・ウィーズナー、スタシス・エイドリゲビチェウス)、木のおもちゃ、パン作り、ぼーっとする時間、暖炉。
ひとこと
在住10年目を迎えるにあたり、何か新しいことをやりたいと、思案の日々です。

りんごのきさんの声

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自信を持っておすすめしたい 成長の喜びと切なさと  投稿日:2006/03/18
ジェインのもうふ
ジェインのもうふ 作: アーサー・ミラー
絵: アル・パーカー
訳: 厨川 圭子

出版社: 偕成社
 もうじき5歳になる息子がとても気に入っていて、一時期、毎晩読んでいました。ある日ぱったりと持ってこなくなったのですが、読みすぎて少し飽きたのかな?くらいに思っていたんです。
 ある日、息子がいつも持ち歩いているくまのぬいぐるみのことを、こう言いました。「ずーっといっしょにはいられないんでしょ?僕がおとなになって、おじいちゃんになるまで一緒にはいられないんでしょ?だから、いまはとっても大事なの」。
 赤ちゃんの頃は一日中「もーも」にくるまっていたジェイン。だんだん大きくなるにつれて「もーも」と離れていられる時間が長くなってゆきます。でもやっぱり、「もーも」のことが大好き。最後にはもう、ジェインには必要なものではなくなるけれど、それでも「もーも」のことは忘れないし、忘れなくていい。そんな風に、自分自身の気持ちを自分で受け入れられるようになることを、「成長」というのかもしれません。
 成長することの喜びと切なさ。相反しながらも微妙に絡まり合うこの2つの感情と、これらが織りなす、ささやかな人生の転機。鮮やかに子供に伝えてくれたこの本の力に感激しました。子供のお話だけれど、真の文学作品だと思います。
 ジェインみたいに、あなたもやっぱりくまさんと、お別れする時がくるだろうね。でも、おとなになってもおじいちゃんになっても、くまさんのことはずーっと大好きでいていいんだよ。ジェインも「もーも」のことは忘れないんだよ。息子にはそういってやりました。
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自信を持っておすすめしたい こころの水です  投稿日:2006/03/12
りんごのき
りんごのき 作: エドアルド・ペチシカ
絵: ヘレナ・ズマトリーコバー
訳: 内田 莉莎子

出版社: 福音館書店
 4歳になりたての頃、息子はこの本がとても気に入っていました。毎日毎日「よんで」と持って来ては、穏やかな表情で幸せそうに絵を眺めていました。
 りんごのきとマルチンの一年を、淡々と描写しただけの本です。と言ってしまうと何やらつまらなそうに聞こえてしまうかもしれませんが、どっこい、とても底力のある本です。単純なようでいて、実は季節の叙情に溢れた絵。りんごのきの後ろでは小麦畑が豊かに育ち、芝の緑は力強く、隣家には人の営みの匂いがします。おとうさんとおかあさんに見守られながら、りんごのきの変化をつぶさに見つめる、ちいさなマルチンの表情。子供にとって季節の移ろいは、それそのものが不思議に満ちた「センス・オブ・ワンダー」です。一見、変化に乏しいと思われるストーリーの中には、自然の営みの美しさ、子供の好奇心の豊かさや子供にとって頼れる大人とは何か、など、ささやかながら深いテーマが織り込まれ、世界を広げてくれるような気がします。
 劇的なドラマや大きな感情の波が描かれていなくても、こういう、穏やかで心に染み渡るようなな絵本を欲する時期が、子供には必ずあるのではないかと思うのです。甘いケーキのように大喜びで飛びつきはしないかもしれませんが、当たり前だけど忘れがちな大切なことを、さりげなく読む者の心に思い起こさせてくれる、こころの水のような絵本だと思います。
 さて息子ですが、もうすぐ5歳になる今、以前のように毎日この本を手にしてはいません。けれど、大事な本のようです。読んで欲しい時には必ず「ぼくのだいすきな(えほん)」という形容詞付きで持ってきます。
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なかなかよいと思う 「愉快」の本質  投稿日:2006/03/05
おさるとぼうしうり
おさるとぼうしうり 作・絵: エズフィール・スロボドキーナ
訳: 松岡 享子

出版社: 福音館書店
 一言で言えば、愉快な本。ユーモラスな絵はくすんだ色彩とよく調和して、何かとぼけた味わいを醸し出しています。ストーリーもどこか間が抜けていて、ふにゃっと期待をかわされてしまうような、いい意味での脱力感がある本です。
 いわゆる「かわいさ」とは一線を画していますが、案外子供は、この手の絵本を好むものではないでしょうか。大人の考える「かわいい絵本」は、実は大人側の都合で作り出された、大人の希望を反映したものだったりします。この絵本には、そういう匂いがしません。頭に帽子を乗せて売り歩くぼうしうりのナンセンスさ、怒ったぼうしうりのマネばかりする、たくさんのおさるのバカバカしさ、そういう「かわいくない」ところに子供がおもしろがる「愉快」の本質があるような気がします。好みは分かれるでしょうが、私は気に入っている絵本です。
 息子は、おさるが一斉に「ツー、ツー、ツー」というところでいつも大笑いです。が、正直なところ、親ほどには好きでないようで、それほど頻繁に持ってくる本ではないですね。この辺は、親の好みを一方的に受け入れる歳ではなくなったのだ、自立の現れだ、と好意的に解釈しています。
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自信を持っておすすめしたい ほんもののやさしさ  投稿日:2006/03/02
まりーちゃんとひつじ
まりーちゃんとひつじ 作・絵: フランソワーズ
訳: 与田 凖一

出版社: 岩波書店
 とにかく、心地よい本です。
 まりーちゃんとひつじの「ぱたぽん」の会話で進むストーリーはごく単純で、大きな盛り上がりもハラハラドキドキもありません。なのにとても心に残るのは、この本全体に流れる暖かさ、穏やかさが、子供たちの心に呼びかけるからだと思います。「みどりのはらっぱ」(世界)は安全で幸福に満ちていて、あなたは何を思ってもいいんだよ・・って。子供たちに満ち足りた安心感をもたらしてくれる、ほんもののやさしさに溢れた本だと思います。
 息子に初めて読んでやったのは2歳の時でした。その時からちゃんと最後まで聞いてくれました。優しいことばの繰り返しは聞いていて落ち着くようです。4歳になった今でも、一緒に楽しんでいます。
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自信を持っておすすめしたい 綺麗な日本語、綺麗な日本画  投稿日:2006/03/02
いっすんぼうし
いっすんぼうし 作: 石井 桃子
絵: 秋野 不矩

出版社: 福音館書店
 昔話の類は、日本人なら誰でも一度は聞いたことがあるものでしょうけれど、いざ子供に話して聞かせようと思うと、やっぱり細部が曖昧になりがち。でも、長く語り継がれて来た話を子供に伝えるための絵本は、なるべく美しく完成度の高いものがいい、と思ってこれを選びました。
 石井桃子さんの端正な日本語、秋野不矩さんの透明な日本画、この調和が昔話の中に流れるインスピレーションを見事に表現しています。本物しか持ち得ない美しさに溢れた本だと思います。
 男の子はやっぱり、こういう英雄譚が好きですね。体の小さいうちの息子は、自分とも重ね合わせたらしく、しばらく「いっすんぼうしごっこ」にハマっていました。鬼をやっつけたいっすんぼうしが、うちでのこづちでおおきくなるところが特にお気に入りです。
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自信を持っておすすめしたい 本質を突く本です  投稿日:2006/03/02
まどのそとの そのまたむこう
まどのそとの そのまたむこう 作・絵: モーリス・センダック
訳: わきあきこ

出版社: 福音館書店
 センダックは、子供の本質を描くのが本当に上手い作家だと思います。パパはお留守、ママは相手をしてくれず、面倒な妹の世話をしなくちゃならないアイダの心の中は、決してふわふわしたおとぎ話で埋め尽くされてはいないでしょう。ぶっきらぼうにすら思えるアイダの台詞は、説明出来ない心の苦さを表現したものでしょうか。甘くて可愛い『こども』は所詮、大人のつくった「こどもらしさ」にしか過ぎないのだということを、センダックの絵本を読む度に思い知らされます。
 それでも、妹を取り返しにゆくアイダはママのレインコートを着ていき、困った時にパパの声を聞きます。どんな親でもやはり、親は子供の拠り所であり、またそうあらねばならないことを示唆されているような気がするのです。
 まだまだ、この作品の深みに到達出来るほどには読み込んでいませんが、子供の本質、親の本質、親子関係の本質を突きつけられるような、ある種の鋭さをもった作品です。こんなに深みのある絵本は滅多にありません。
 その深さ故でしょうか。息子は決して「この本すき」とは言いません。でも時折読んで欲しくなるようです。そして、自分で持って来た時には、本気で集中して聞いています。子供には本物を感じる能力がある、と信じさせてくれる本でもあると思います。
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自信を持っておすすめしたい みんながジョージにやさしい  投稿日:2006/02/28
ひとまねこざる
ひとまねこざる 作・絵: H.A.レイ
訳: 光吉 夏弥

出版社: 岩波書店
好奇心旺盛なこざるのジョージは、いたずら盛りの子供たちそのもの。自分の気持ちそのままに行動するジョージに自らを重ねるのか、息子はいつも夢中になって聞いてくれます。特に男の子にはお勧めの一冊です。
なにより、ジョージのとんでもないいたずらを、頭ごなしに叱りつけない大人たちの姿勢が、私は大好き。部屋中に落書きをされたおくさんも、なべ一杯のすぱげってぃーを食べられてしまったこっくさんも、最後には嬉しそうにじょーじの映画を観に来てくれます。息子はきっと、「こんなふうに思いっきりいたずらしたら楽しいだろうなあ」と思いながら聞いているのでしょうが、私はいつも、「こんなふうにあったかく子供を見守ってやれる大人になりたいなあ」と思いながら読んでいます。
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自信を持っておすすめしたい 海外子育て派、必携!  投稿日:2006/02/27
ことばあそびうた
ことばあそびうた 作: 谷川 俊太郎
絵: 瀬川 康男

出版社: 福音館書店
海外にいると、子供の日本語は思うように伸びません。現地校や園に入ると、現地の言葉を吸収するのにつれてだんだん、子供の方は日本語での会話が億劫になってくるんです。だから、この本みたいに楽しくリズミカルな詩の本はすごく嬉しい!日本語のリズムに乗って、歌を歌うように詩の世界を楽しめるのは、谷川俊太郎さんの言葉のマジックです。親子で一緒に、ぜひ声に出して読んで欲しい本です。
息子は「かっぱかっぱらった・・・」が大好き。時々「おかーさん、かっぱかっぱかっぱ、やろー」なんて言いながらこの本をもってきます。(でも、ちょっと違うんだけどね)。
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ふつうだと思う くもさんもおともだちになろう  投稿日:2003/08/10
おつきさまこんばんは
おつきさまこんばんは 作: 林 明子
出版社: 福音館書店
きれいな日本語の響きが心地よく、読んでいて大人もほっとできる絵本です。おつきさまのまんまるさ加減もいいですね。起承転結のはっきりしたストーリーで、赤ちゃん絵本の中では比較的長く楽しめます。
うちの息子は、読みはじめの1歳頃、おつきさまがかくれてしまう場面でよく、泣いてしまっていました。いまでもこの本はすきみたいですが、最近は同じ場面で「いっしょ!いっしょ!」と叫ぶことがあります。くもさんを仲間はずれにするような感じが気になるようです。そういうときは「くもさんもおともだちなんだよ」と言ってあげるようにしています。
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あまりおすすめしない 「短期決戦形」の絵本です  投稿日:2003/08/03
くつくつあるけ
くつくつあるけ 作: 林 明子
出版社: 福音館書店
子供の1歳の誕生日にプレゼントで頂きました。最初は喜んでみていましたが、2歳になる頃には、見向きもしなくなってしまいました。子供の理解力の発達は思った以上に早く、ストーリーのない「赤ちゃん絵本」は喜ぶ期間も短いものです。特にこの本は、どのページも似たような絵で変化に乏しく、子供が見飽きるのも早かったです。ただ、ぱっきりした色調は子供の目を引くので、絵本への関心を引き出すための短期使用には適していると思います。
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