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ディズニープリンセス じぶんもまわりもしあわせにする おやくそくブック(Gakken)

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はじめてのクリスマス

はじめてのクリスマス(偕成社)

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てんちゃん文庫

ママ・50代・佐賀県、女の子22歳 男の子20歳 女の子15歳

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てんちゃん文庫さんの声

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自信を持っておすすめしたい 宝物のような一冊  投稿日:2020/12/16
サンタクロースっているんでしょうか?
サンタクロースっているんでしょうか? 作: ニューヨーク・サン新聞「社説」
絵: 東 逸子
訳: 中村 妙子

出版社: 偕成社
「サンタクロースっているんでしょうか?」ニューヨーク・サン新聞社にこのような質問を送った8歳の少女への答えが、この本の内容です。
それから100年近く経ち、私もそのくらいの年頃に、母から勧められて読んだ記憶があります。

今、改めて読み返し、私のサンタクロースへの答えとほぼ同様の内容であることに驚きました。
語り口は子どもへ向けた丁寧ですっきりとした言葉なのですが、内容的には非常に観念的で、子どもには難しく感じられるのではないかというような文章です。
評価が低い方のご意見でも「子どもにはピンとこない」というような内容のものが見られます。
私も当時、どの程度理解できたのか分かりません。
しかし、今の私のサンタクロース観はここから来たのかもしれないと思いました。
難しくても、核心のメッセージは、きちんと子どもへ届くものだったのですね。
この文章を書いた記者の方の優れた表現力につくづく感銘を受けます。
この本を今読み、感想を書いているのは「大人」ですが、このような理由で、年齢選択は当時の私の年齢、8歳にしておきます。

赤い布張りの小さな絵本。挿絵もとても美しい本です。
いつまでも手元に置いておきたい宝物のような一冊です。
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自信を持っておすすめしたい 息子の大のお気に入り  投稿日:2020/09/19
1と7
1と7 作: 二宮 由紀子
絵: 高畠純

出版社: ひかりのくに
子どもたちが小さいころ、良く通っていたうどん屋の書棚に置いてあった本です。
うどん屋に行く度に、息子が必ず引っ張り出してきて熱心に読んでいました。

数字の「1(いち)」と「7(しち)」、形も音もよく似ているふたつの数字の小競り合いが面白いです。
そのうち他の数字も巻き込んで…
こんなにじっくりと数字を眺めることなんて、大人になると、なかなかないかもしれませんね。
文字や数字を覚えたての子どもたちには、この擬人化された数字たちはとても魅力的なのかもしれません。

幼い態度の1と7に対して、他の数字たちはちょっと大人の態度で二人をたしなめ、なぐさめます。
その温かく見守る態度が素敵だなあと思います。
そのようなストーリーが終始テンポ良く進められ、あー面白かった!という印象が残ります。
先日、大人ばかりの前で読みかたりをしましたが、その中からも笑い声が漏れました。
幅広い年代で楽しめる絵本だと思います。
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あまりおすすめしない 難しいです  投稿日:2020/09/19
ものすごくおおきなプリンのうえで
ものすごくおおきなプリンのうえで 作: 二宮 由紀子
絵: 中新井 純子

出版社: 教育画劇
特に子どもが見たらまずいような雰囲気をタイトルや表紙の絵からは感じられなかったのに、低い評価が多くて気になり、読んでみました。
まず、「ためし読み」で読み、その後しばらくして図書館でも見つけて読みました。

何度読んでも、作者の方の制作意図が伝わってきませんでした。
色々なお菓子の上で子どもたちが縄跳びをするだけで、ストーリーらしきものもなく、ナンセンスな絵本だなという印象です。
その割に、最後のシーンでは何か突き放されたような後味の悪さを感じます。

震災に対する作者の方の想いが、この作品を読んだだけで伝わるかなと疑問でした。
むしろ、メッセージ性を除いて、ただお菓子の上で縄跳びをするというナンセンスな部分だけの絵本にするか、あるいは、前半部分のお菓子の上での縄跳びの部分に、地震をほのめかす程度にした方が伝わりやすかったのかなと思います。

色々な感想を見ても、高評価の方は、奇想天外でナンセンスな世界を楽しむための絵本、と捉えられているようです。
私もそれだけの本ならむしろ楽しくて良いと思います。絵も素敵ですし。
ラストシーンの重苦しさは、子どもの批判精神を生むものではなく、むしろ地震に対する不安を掻き立てるもののような気がして…
この絵本から子どもがすんなりと「批判精神を学ぶ」ことは難しいと思います。
批判力は経験を積まねば身に付かないスキルです。安心・信頼・確立した自己を育むことなしに批判精神を持つ人間にはなれないのに、どうして疑わしきものを見たら批判してみろ、と子どもを突き放すのでしょうか。
二宮氏の他の作品で、息子が幼児期に気に入って繰り返し読んでいた本(『1と7』)があったので、ちょっとがっかりしました。
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自信を持っておすすめしたい 子どものうちに出会ってほしい  投稿日:2020/08/12
やっぱりおおかみ
やっぱりおおかみ 作・絵: ささき まき
出版社: 福音館書店
子どもの頃、地域の貸出文庫にあったので繰り返し読んでいました。
かわいい絵ではないけれど、なぜか惹かれる絵でした。
文章がほとんどなく、オオカミの「け」というセリフが頻繁に出てくる。「け」ってどういうことだろうと不思議に思っていました。

それから今までに、時々、このアーティスティックな絵本は時々話題になっていた気がします。
しかし、購入する機会はずっとありませんでした。

ところが最近になって無性にこの本を読みたくなりました。でも見かけない…と思っていたら、最近、著名人がこの絵本を紹介した影響か、書店に平積みにしてありました!

オオカミの「け」以外に文章なんてあったかしらという印象だったのですが、最初の場面で丁寧にこのオオカミくんについての説明が書かれています。
意外でした。でもそのあたりが子どもの読者に対する配慮なのでしょうね。

終始オオカミが「け」と言っているだけのような印象だったこの本。だけど気になる絵本。
子どもの頃にそのような体験をしていて良かったなあと思います。

そういう子どもが、青年期に差し掛かり、ふと再びこの絵本を手に取ってみる。すると、ナンセンスだと思っていたこの絵本の意味に気付く。
そして、この絵本から温かさと清々しさを感じられるようになった時に、大人として成熟してきたことも知るでしょう。

少し遅ればせながら、小5の娘にもこの本を勧めてみました。
「わっ、このウサギの首長くて怖い」などと言いながら一通り読んでいたので、「遅くはなかったな」と安心しました。
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自信を持っておすすめしたい 希望へのメタモルフォーゼ  投稿日:2020/08/11
夢にめざめる世界
夢にめざめる世界 作: ロブ・ゴンサルヴェス
訳: 金原 瑞人

出版社: ほるぷ出版
昔、ゴンサルヴェスの初期作品を書店で見かけ、素敵な絵本だなあと思っていました。
そして、考えてみると、ウチには一冊もないと気付き、最新刊のこちらを購入しました。

さて、読もうという時、美術を学ぶ高校生の息子がたまたま近くにいたので、一緒に読みました。
表紙を見た時から「何コレ!」と興味津々でしたが、じっくりとその表紙を眺め、「僕、この人になりたい」という位気に入った様子。
一場面毎に丁寧に眺めていきました。

私と息子が気に入った場面は、2つの図書館?のシーン。勇気が湧いてくるような変容でした。
凧を揚げる人々の場面も、風刺が効いていて楽しめました。凧揚げをしようとせずに、人々を眺めている子どもが良い味出しています。

その翌日、小5の娘とも読みました。
娘が気に入ったのは、ウエディングケーキを作る女性のシーン。「ロマンティックだねえ」との感想でした。それから、岩の船出の場面も好きだったようです。

他のどのシーンもそれぞれ立ち止まってじっくりと眺めて考える場面ばかりでした。
購入して大満足です。他のシリーズも全部揃えたくなりました。
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自信を持っておすすめしたい 絵をじっくりと  投稿日:2020/08/09
じごくにアイス
じごくにアイス 作: ナカオマサトシ
絵: 澤野 秋文

出版社: ひさかたチャイルド
夏の新刊絵本ということで、絵本サークルで読もうと思っていたのですが、中止になったため、小5の娘と一緒に読みました。
見開きに登場人物紹介があり、そこに出ている人物を探す楽しみがあります。
最初のシーンにバナナの皮が落ちているのですが、「もうフラグ立ってるね」と娘。細かい部分を見るのが楽しい絵本なのです。

関西弁の地獄巡りというと『じごくのそうべえ』を思い出しますが、こちらもユーモラスな展開で最後まで進んでいきます。
ラストはなんだかほっこりとします。

細かい部分を見るのが楽しいと書きましたが、作品中に出てくるネコちゃんたちの動きがとてもかわいいですよ。
一般的な幼児さん向けの絵本ですが、大きい子や大人も楽しめます。
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自信を持っておすすめしたい 小さな昆虫博士にオススメ!  投稿日:2020/08/04
わっはは ぼくの なつやすみ
わっはは ぼくの なつやすみ 作: おのりえん
絵: タダ サトシ

出版社: こぐま社
まず見開きを開いてびっくりします。
図鑑のように精密な昆虫のイラストがいくつも描かれているのですが、なんと著者のタダサトシ氏が小学校低学年の時に描いたものだそうです。そのクオリティの高さには驚きます。
それだけでも著者の昆虫愛が伝わってくるのですが、絵本の内容にも昆虫愛が詰まっています。

昆虫に詳しいおじいちゃんの元にお泊まりに来た主人公の少年と、おじいちゃんとの温かい交流が描かれています。
おじいちゃんの、子どものように飽くなき好奇心を持ち続け、孫と一緒に昆虫を追う姿や、孫を大切に慈しむ心が伝わってくる素敵な絵本でした。
私はどちらかというと虫は苦手ですが、そのような理由から大好きな絵本になりました。
〇〇が好き!という熱い気持ちは伝わるのだなあと思います。著者の昆虫愛がひしひしと伝わってきて、少し昆虫に興味が湧いてきたほどです。
文章担当はタダ氏ではないのですが、タダ氏の小学生の頃の日記を下敷きにされたようです。しっかりとタダ氏の昆虫愛が伝わる良い文章でした。

虫が苦手な私の心をここまでとらえた絵本ですから、昆虫好きなお子さんにはきっとお気に入りの絵本になるのではないかと思います。
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自信を持っておすすめしたい 待ってました!  投稿日:2020/07/09
ひとは なくもの
ひとは なくもの 作: みやの すみれ
絵: やベみつのり

出版社: こぐま社
こんな本、私が子どもの頃にあったら良かったなあ…!
ひとはなくもの。なんと力強い主張でしょうか。

この絵本は作者が小1の時に作った紙芝居が元になっているそうです。小1でこのような客観的な視点を持てる作者の力が素晴らしいです。
書籍化に当たり、あとがきを書かれていますが、その時点で中3とのこと。的確にご自身の考えをまとめてあって、それも素敵だと思いました。

現代社会ではなぜ、泣くことが「悪」なのでしょうか。一方で「感動の涙」はもてはやされ、「涙活」などと泣くことのメリットを認める風潮もあるというダブルスタンダード。
「相応しくない」場面で泣く人が責められる社会ではなく、そのような人を見ると自分が責められている気がして腹が立つという人の心が癒され攻撃を止めさせられる社会であってほしいと思います。

帯付きの本を購入しましたが、文章担当のみやのすみれ氏のおじであり、絵担当のやべみつのり氏の息子である矢部太郎氏のコメントも良かったです。

娘2人がそれぞれ読んでいましたが、読み終えた直後、18歳は「わー、泣きそう!」という感想、11歳はパタッと勢いよく本を閉じたので、こちらも同じくかな…と思いました。
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自信を持っておすすめしたい オノマトペの名作  投稿日:2020/06/29
むにゃむにゃきゃっきゃっ
むにゃむにゃきゃっきゃっ 作・絵: 柳原 良平
出版社: こぐま社
近年、オノマトペの絵本は人気があり、数多く出版されているイメージがあります。その中でこの作品は意外と知られていないような気がするのですが…

全編オノマトペのみで構成されています。
色々な形とそれらに結び付くことばのイメージが楽しい絵本です。
この作品に特徴的なのが、生きものではない色々な形たちに目がついているところです。
それが読者に親しみと、小さな子どもの興味を引く効果を感じさせます。

グラフィックデザイナーの作者による色選びと形の配置は見事です。
幅広い年代で楽しめるオノマトペ絵本だと思います。
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自信を持っておすすめしたい 裏表紙の粋な仕掛け  投稿日:2020/06/22
わたしはあかねこ
わたしはあかねこ 作: サトシン
絵: 西村 敏雄

出版社: 文溪堂
ギャグ的な要素が強いサトシン氏の作風からすると、一味違った作品です。
私が猫好きというのも関係しているのかもしれませんが、表紙に大きく描かれたあかねこちゃんの、ちょっと憂いを帯びた穏やかな表情に、まず魅力を感じてしまいました。

体毛が親やきょうだいと大きく違う赤色であるということで、心配し、矯正しなければならないと考える家族と、色が「普通ではない」だけで、他には何の不都合も感じられず、むしろ気に入っているあかねことのすれ違いが前半で描かれます。
この家族のあり方はある意味残酷ですね。
目に見える毒親ではなく、むしろあかねこを慈しむ気持ちを持つ両親、それはあかねこにも伝わっている。ただ、価値観が違いすぎてわかり会えないだけ。
反抗的な態度を取ったり、親とぶつかり合ったりする機会を得ぬままに、この家族というコミュニティを去って行かねばならなかったあかねこは寂しそうです。

新天地であおねこくんという素敵なパートナーに巡り会う後半のシーンは、明るく希望に満ちていて楽しい場面です。
親には理解されなかったけれども、自分に正直に生きる道を選び、新しい家族と幸せな生活をつかんだあかねこを見ると、良かった!という気持ちになります。

ラストの解釈が色々と分かれるのもこの作品の特徴かと思います。
実は、裏表紙で、あかねこは家族と共に実家に戻っているのです!
しかし、本文中では全くそのことに触れられていません。ただ、あかねこの実家と同じ外観の家にあかねこ一家が向かっている絵が裏表紙にあるだけです。
私はこれは読者ひとりひとりに、あかねこの行く末をそれぞれの価値観において定めるように配慮されているのだと思いました。

「大人」になり、自立して親と冷静に話せるようになったので、対等な人間(猫!?)として、親やきょうだいと新たな関係を築くために戻る道を選ぶか。それとも、わかり会えない関係を変えるつもりはなく、親子それぞれの社会で交わることなく自分らしく生きていく道を選ぶか。いずれにしてもそこにあるのは希望ではないでしょうか。
あえてぼかした表現にすることにより、どちらの希望を選ぶか、その自由が読者に与えられているような気がしたのです。

以上のように、個性、価値観、親子のあり方…このような切り口からの読み方ができる作品ですので大人の絵本という見方もできますが、私はこの本は子どもたちが読んでも普通に楽しいのではないかと思います。
なぜなら、優しい絵と言葉づかいで、猫の世界がかわいらしく明るく描かれているからです。
人間ではなく、猫であることにより、家出をするあかねこに過剰な悲壮感が感じられない所が子どもの読者には優しいかと思います。ラストにはとびきり賑やかで楽しい場面が用意されていますし。

好みが分かれる作品だと思いますが、私は大好きです。
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