田舎からやってきたぼくのジィちゃん。 変なTシャツ着て、にこにこ笑ってるだけのジィちゃん。 なんだかかっこわるい。 でも、ジィちゃんには、ぼくが知らないすごい秘密があって・・・。
明日は運動会。とうさんは、走るのが早いから「PTAクラスたいこうリレー」の選手。 だけど、ぼくはクラスで一番走るのがおそい。 「ぼくは、また ビリに きまってる。いやだなぁ・・・。」 その夜家にやってきたのが、ジィちゃん。 ジィちゃんは子どもの頃走るのが早かったって言うけど、信用できない。 だって、コツを聞いたら「右足を前に出したら、次は左足を前に出す」って。 あたりまえのことを言うんだもの。
当日、ぼくはやっぱりビリだった。 がっかりしていたぼくに、追い打ちをかけるように、とうさんが仕事でリレーに出れなくなった。 相手チームのアンカーは、元陸上選手のハヤトくんのおとうさんなのだ。 急にアンカーをやってくれる人なんていないよ。 その時、ピンチヒッターとして立候補してきたのは、思いもかけない人だった!?
読み終わって出る感想はとにかく1つ。 「ジィちゃん、かっこいい!!」 年なんて関係ない、かっこいいものはかっこいい。 輝いている人は輝いているのです。 吉田尚令さんが描く、スピード感あふれる運動会シーンは最高。 ぼくの中のジィちゃん像が変わっていく瞬間を迫力たっぷりに魅せてくれます。 読後感が気持ちいい、ドラマチックな一冊です。
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
ぼくの運動会の応援に、田舎からやってきたジィちゃん。ださいし、ニコニコしているだけで、なんだかカッコ悪い。でも、運動会当日、ぼくのジィちゃんのすごい秘密を知ってしまったんだ……!新しいおじいちゃん像を描いた、心温まる作品です。運動会シーンでの、スピード感あふれる絵にもご注目ください!
もうすぐ運動会がある小2の息子。
徒競走はビリではないけど遅いです。
そんな息子に読んだら、ジィちゃんがリレーで走るところで本当に走っているかのように興奮してました。
ジィちゃんすごいね!!と言う息子に、おじいちゃんも速かったんだよと
25年以上前に亡くなっていて会ったことないおじいちゃんの話をしました。
会ったこともなく、あまり親近感のないおじいちゃんを少しは身近に感じたかしら?
おじいちゃんに足が速いか聞きたくなる絵本です。 (はーとままさん 40代・ママ 男の子7歳、男の子1歳)
|