おきゃくさまの夢を買ってアメに変え、そのアメを売る「ゆめぎんこう」。店主のペンペンはおじいちゃんからこの仕事を譲り受けました。相棒のもぐもぐと二人三脚でお店を切り盛りしています。今日は夢の買い取り日。おじいちゃんの古くからの友人、ペリーさんのおうちに、足取り軽く出かけていきます。
ペリーさんはお菓子作りが得意。テーブルの上には食べ切れないほどのお菓子がたくさん!ペンペンともぐもぐは、おいしいお菓子を食べながら、おじいちゃんとの思い出話を聞く時間が楽しくてたまりません。もぐもぐから見たおじいちゃんはもの静かで優しいイメージだったけれど、ペリーさんから聞くおじいちゃんはまた違って……。
コンドウアキさんの人気絵本「ゆめぎんこう」シリーズ第3弾。前作、前々作と同様、今回も心にジーンと染みる、素敵なおはなしです。もう会えなくなってしまった大切な人のことを思い出し、共通の知り合いと語り合うのは、なんともかけがえのない時間ですよね。ペンペンともぐもぐも、大好きなおじいちゃんとの新たな思い出を見つけ、嬉しかったに違いありません。
水彩画で描かれた、やわらかでやさしいイラスト。カラフルな色合いは子どもはもちろん、大人の心も癒してくれます。そうそう。今回は赤ちゃんの頃のペンペンともぐもぐの姿も見ることができますよ。ぜひ絵本の中でチェックしてくださいね。
(出合聡美 絵本ナビライター)
ゆめぎんこうは、夢をアメにして売る不思議なお店。 店主のぺんぺんと、夢をアメにかえるもぐもぐは、おじいちゃんの古くからのお友だち、ペリーさんのお家に夢の買い取りに行きます。 ぺんぺんにとっては物静かで優しいおじいちゃんでしたが、ペリーさんから聞くお話だと、またちょっと違う様子。 そして、お昼寝をしたペリーさんの夢に出てきたものは…? 優しい思い出に包まれる、人気シリーズ第3弾。 2022年10月刊
後半、ふわふわの産毛が思い出の品として登場してくるのが印象的でした。
ぺんぺんの赤ちゃんのころの写真が、灰色なのもリアルで面白い。
会えなくなっても、こうして共通の思い出を語れる相手がいるのというのも、貴重ですね。
おじいちゃんも、きっと嬉しいだろうな。
子どもは「なんで折れたつりざおなんて、持っておくの?」とふしぎそうでしたが。 (だっこらっこさん 40代・せんせい 女の子8歳)
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