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お屋敷の庭で、植木を刈りこんだ「船」をみつけたぼくたちが、さっそく乗船してみると……。少年の日の夏の輝きを描いた大型絵本。
空想の世界で遊ぶためには、遊んでいる自分を見つめるもう一人の自分の存在を無視しなければ、夢中になれません。
幼い子どもでも、なかなか恥ずかしがってできない子もいます。
大人でも、どっぷり浸かれるトリティーガさんのような人も入るんですね。
主人公姉弟のジャングル探検が、世界航行へとお話しが飛躍していくプロセスが楽しい。
この姉弟が発見した緑の船は、トリティーガさんの意図した作品のようです。
機関室に見立てた、太い木の切り株の上の小屋の中を見ると、ご主人(船長さん)の写真や望遠鏡。
きっとご主人は、船を愛し乗った方だったのかも。
そのご主人の好きな船を庭に作るトリティーガさんのしゃれっ気。
ご主人を愛していたのでしょうね。
この庭で、庭師(水夫長)を含め4人で旅した数日間は皆にとって幸せな時間であったと想います。
こんな時間を幼い頃に持てるこどもたちは、この姉弟のように忘れることがないと思います。
近所のこどもたちに遊んでもらう私ですが、小学生とは野球(近所で“ノックのおばさん”と呼ばれています)、園児さんたちとは絵本や折り紙。
どうしても、既存の道具やおもちゃを使っての遊びになりがちです。
今年の夏は、レジャーシートの飛行機で旅でも計画してみようかと思います。 (アダム&デヴさん 50代・ママ 男の子11歳)
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