ぼくは小学3年生。ぼくとねえちゃんとおかあちゃんの3人暮らし。 おかあちゃんは何でもミシンで作ってしまう。
「まさひろくんみたいなジーパン こうてえな」と言えば、 剣道のはかまのきれですぐに作ってくれたし、 「たいそうふくの生地があついねん」と言えば、 ワイシャツみたいなつるつるの体操服が出来上がる。
学校で着てみると、みんなに笑われた。 ちょっと、へん。いや、だいぶへん。 これなら大丈夫と思って頼んだかばんには、なんと真ん中に大きな名前の刺繍が!
おとうちゃんが亡くなって、ひとりで頑張るおかあちゃん。 その姿はいつも元気で前向き。子どものことが何より一番なのです。 ちょっとくらい「へん」でも、全く気にしないのがおかあちゃんパワーなのです。
でも、さすがにとうちゃんはミシンで作られへんやろ。 そう思って安心していた父親参観日に現れたのは…!?
長谷川義史さんの自伝的絵本『てんごくのおとうちゃん』のつづきのお話。ぼくとねえちゃんのためにおかあちゃんが頑張る姿をユーモアたっぷりに描きます。 読んでいると、おかあちゃんに笑わせられたり、あたたかい気持ちになったり、元気をもらったり。絵本を通しても、みんなを明るい気持ちにしてしまう「長谷川家のおかあちゃんパワー」のすごさを体験してみてくださいね。
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
ぼくが欲しいものは、なんでもミシンで作ってしまうお母ちゃん。でも、ちょっとかっこわるい。ある日ぼくは……。温かい親子の物語。
■作/長谷川義史さんからのメッセージ 「おかあちゃん」って、いつも元気で前向きで朗らかで子どものことを何よりもいつも一番に考えてくれる。 そんな「おかあちゃん」のお話です。 「おかあちゃん」が大変なのは子どももわかってます。うれしいねん、ありがたいねん、すきやねん。でもちょっとその「おかあちゃん」の愛情に困ったなあと思うことも子どもにはあるんやね。 絵本『てんごくのおとうちゃん』のつづきのおはなしです。 おとうちゃんがなくなって、おかあちゃんとぼくとねえちゃんの三人になってからの「おかあちゃん」が頑張るお話です。
■担当編集者からのメッセージ 本書は、2008年に出た長谷川義史さんの自伝的絵本、『てんごくのおとうちゃん』に呼応する、“おかあちゃん”の絵本です。『てんごくのおとうちゃん』では、幼いころに亡くしたお父さんとのたいせつな思い出が丹念に描かれましたが、本書はその後日談。3人家族で元気に暮らしている“ぼく”と、明るくて、やさしくて、強いおかあちゃんがくりひろげるお話。笑わせて、そして、じんとさせてくれて、また笑わせてくれる、とってもあたたかいお話です。まもなく、母の日。すべての「おかあちゃん」と「おかあちゃんの子どもたち」へおくります。(J)
「母は強し」この言葉そのままの、お話だったと思います。
そして、強いだけでなく、明るいんです!
同じ母親として見ると、ただただ尊厳するばかりです・・・
不可能も限りなく可能に近づける、このお母ちゃん。
こんな生き方も、かっこいいですね。 (なしなしなしさん 30代・ママ 女の子8歳、女の子4歳)
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