舞台はイギリスのとある町。ニッパーはご主人さまと奥さま、2人の子どもたちと仲良く暮らしていました。家族の何よりの楽しみは、蓄音器から流れる素敵な音楽をみんなで聴くこと。幸せな毎日をすごしていた家族でしたが、ある日のこと、ご主人さまが重い病気になってしまいます。これがきっかけで家族は離ればなれになってしまい・・。
ビクターのロゴでおなじみ蓄音機に耳を傾ける犬のお話。
よく目にするデザインだったので、何かしらの意味があるとは思っていましたが、まさかこんなストーリーがあったとは。
私の趣味が音楽なので時々レコードを探しに行きます。
レコードは中古が多いのですが、このレコードは誰かが何度も聞いて、さらに誰かの手に渡って、そうして私の手に渡って、そうやって巡り巡るものなのかなと思うと1枚のレコードにも歴史の深さを感じます。
このレコードを聴いてきた人たちもこの絵本にもあるように家族でゆったりと聴いてたのかな、なんて思ったり。
モノが人と人の繋がりとなるのは人だけじゃなくて犬もそうなんだな、ニッパーも家族として接してもらえたんだなって思うとグッときました。
いまは電子書籍やサブスク音楽配信と便利な時代ですが、モノとしての美しさはいつの時代になってもなくなってほしくはないです。
絵本もレコードと同じように何世代もにわたって楽しめるものだなって思いました。
そしてこの絵本もそういう風になってほしいな、って思います。 (0120kevinさん 20代・その他の方 )
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