子どもたちの身近にあるさまざまなものが、突然“おやすみがほしい”と言い出す「わがままおやすみ」シリーズ。今回、冬休みが欲しいと言い出したのは…?
今日は家族でスキー旅行へ行く日。けんいちが戸締りを点検していると、いつもの場所にストーブがない。おかしいな、と思っていると、こたつがどうもあやしい…。そこでこたつぶとんをめくってみると、中にいたのは、探していたストーブ!「ちょっと、さむいやないの。ふとんおろして」とふりむいたその顔には、目も口も鼻もついていて、さらにみじかい手足まで生えていた!ストーブは、今日から冬休みだと言い出し、けんいち一家がスキー旅行に行っている間こたつで留守番しているといいます。しかしどうにも心配なけんいち一家は、ストーブも一緒にスキーに連れて行くことに。
ストーブが動く?しゃべる?えっ、スキーにまで連れて行っちゃうの? 驚きの展開にここまでついてこられたら、もうどんなことが起こっても不思議ではありません。ストーブはけんいち一家と一緒に、タクシーに乗り電車に乗り、ぼくが前に着ていた服を着て、スキー場へ向かいます。その姿はまるでけんいちの弟のよう!ストーブにスキーを教えるけんいちも、だんだんおにいちゃんぶりを発揮して、すっかりその気に…!?
関西弁を交え、テンポ良く進む村上しいこさんのユーモラスなストーリーに、長谷川義史さんの豪快で楽しいイラスト。つぎつぎに起こる予想を超えた展開に、笑ってしまったり、驚いたり。ダジャレもどんどん飛び出して突っ込みどころも満載です。物語の舞台が冬でもスキー場でも、読んでいるうちになんだか体がぽかぽか温まってくるよう。ぜひ親子でたっぷりと、お楽しみ下さい。
(秋山朋恵 絵本ナビ編集部)
今日は待ちに待ったスキー旅行。みんなで戸締り点検していたら、いつもの場所にストーブがない。「ストーブが家出したんや」とお父ちゃん。おかしいなと思っていたら、こたつの中でストーブを発見。すると、「ちょっと寒いやないの。はやくふとんおろして」といって振り返ったのは、目と口と鼻がついているストーブ。しかも、ストーブはこたつで留守番しているといってみんなを困らせた。でも、富士山が見られるというお父ちゃんの嘘にストーブがだまされ、一緒に行くことになった。
電車にのってスキー場に到着。ぼくはストーブにスキーを教えてあげたけど、ストーブは全然言うことを聞かない。一人でリフトにのって滑ってきたストーブは、大転倒。ぼくは足を痛めたストーブと一緒に、富士山のような雪の山をつくることにした。すると、いじめっこがやってきて……。
村上氏のテンポよい関西弁のお話を、長谷川氏のユーモア満載のイラストで描いた笑える一冊。
私がこの本をえらんだ理由は前にちがうシリーズをよんで
おもしろいな〜ぁ、と思ったのでよみました。
心にのこったのは53ページの「ごめんな、おにいちゃん」というのが
けんいちは、おにいちゃんになったんだな〜ぁ、と思いました。
心あたたまるおはなしです。
私も何かに「おねえちゃん」といわれてみたいです(笑) (千香瑞秀さん 30代・ママ )
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