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夏の雨

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夏の雨さんの声

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自信を持っておすすめしたい あの名作漫画が絵本になりました  投稿日:2024/08/18
火の鳥 いのちの物語
火の鳥 いのちの物語 作・絵: 鈴木 まもる
原作: 手 治虫

出版社: 金の星社
この絵本の出版広告を見つけた時、正直驚きました。
 漫画の神様・手塚治虫さんの代表作ともいえる『火の鳥』が絵本になったというのですから。
 しかも、文と絵をかいたのは、鳥の巣研究家でもある絵本作家の鈴木まもるさんというのですから、
 きっと鳥の表情とか上手くできているのでしょうね。
 でも、手塚治虫さんの『火の鳥』の愛読者であれば、こう思うのではないでしょうか。
 あの作品は過去から未来へとわたる大叙情詩でもあって、
 そういったロマンがどう描かれているのかと。

 鈴木まもるさんは1952年生まれで、中学生の時に手塚さんの『火の鳥』に出会ったといいます。
 絵本『火の鳥』は、鈴木さんが手塚さんの漫画から受けた精神のような世界が描かれています。
 つまり、手塚さんの『火の鳥』の物語からうんと離れています。
 それでいて、手塚さんがあの作品で描きたかった核のようなもの、
 それはきっと生命の大切さであり、人間があるべき姿を描いています。
 手塚治虫さんの漫画『火の鳥』は、半世紀以上の時を経て、
 絵本作家の鈴木まもるさんがこしらえた絵本『火の鳥』へとつながるのです。

 そのこと自体が、手塚治虫さんが『火の鳥』に込めた思いといえます。
 この絵本を読んだ子どもたちが、また新しい火の鳥を見つけることを願います。
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自信を持っておすすめしたい 1970年のこんにちは  投稿日:2024/08/11
大阪万博1970
大阪万博1970 作: 藤川 智子
監修: 白井 達郎

出版社: ほるぷ出版
最近何かと物議となる「大阪万博2025」。
 開催が2025年4月ですから、すでに1年をきっています。
 今回のテーマが「いのち輝く未来社会のデザイン」。
 さてさてどんなデザインを見せてくれるのか。

 それでも昭和世代にとっての「大阪万博」といえば
 やっぱり1970年に開催されたもの。
 そして、思い出すのは三波春夫さんが歌ったこんな歌。
 「こんにちは こんにちは 西の国から/こんにちは こんにちは 東の国から」
 「世界の国からこんにちは」というこの歌は
 1970年の大阪万博のテーマソング。

 そして、なんといっても「太陽の塔」。
 デザインしたのは岡本太郎さん。
 当時すごく斬新と思えたものですが、今ではこの時のテーマ、
 「人類の進歩と調和」をシンボライズしていたことに感動さえ覚えます。

 そんな1970年の「大阪万博」を絵本にしたのが
 この『大阪万博1970』。
 描いたのは、藤川智子さんという大阪生まれの絵本作家。
 当時のパビリオンの外観だとか、展示内容やそれぞれのパビリオンで案内していた
 女性のユニフォーム姿など克明の描かれていて、
 まるで「タイムカプセル」を開いたようなワクワク感が満載の絵本になっています。

 当時15歳だった私も、会場に行ったことは間違いないのですが、
 人気パビリオンは長蛇の列で入れなかったように思います。
 絵本を開きながら、それでもこの時より
 人類は確かに進歩したとは思います。
 でも、調和はできたのでしょうか。
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自信を持っておすすめしたい 落語絵本でお笑いを一席  投稿日:2024/08/04
落語絵本1 ばけものつかい
落語絵本1 ばけものつかい 作・絵: 川端 誠
出版社: クレヨンハウス
落語と絵本の関係を、この『ばけものつかい』という落語絵本を書いた川端誠さんは、
 こう書いています。
 「落語にはオチがあり、そこにいたるまでを面白おかしくしゃべるわけですが(中略)、
 こんな噺を視覚的にやろうとしているのが絵本であって、ですから、絵本と落語はけっこう近く(以下略)」と。
 ただ川端さんは落語をそのまま絵本にしているのではなく、
 絵本ならでは工夫もされています。

 ケチなご隠居が住みはじめた、化け物がでるという家に最初に出てきたのは一つ目小僧で、
 ご隠居さんは怖がることもなく、一つ目小僧に家事を言いつけ酷使します。
 次の夜に出てきたのは、ろくろっ首の女。
 実際の落語では、顔の青白い幽霊みたいな女らしいですが、
 ろくろっ首の女に変えることで絵に動きがでています。
 ご隠居はこの女も酷使します。
 最後は三つ目の大入道。落語の噺では、まだこのあとにのっぺら坊も出てくるようですが、
 川端さんは三つ目の大入道でおしまいにしています。
 実はこれらの化け物はみんなタヌキが化かしていたもので、
 「化け物つかいの荒い人は初めて」と逃げ出すのが、噺のオチ。
 絵本の最後のページの、なんだか頼りなさそうなタヌキの表情が笑いを誘います。

 こんな絵本を読むと、実際の高座で噺を聞いてみたくなります。
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自信を持っておすすめしたい おしゃれなフランス映画で見たいもの  投稿日:2024/08/01
星新一ちょっと長めのショートショート(2) 恋がいっぱい
星新一ちょっと長めのショートショート(2) 恋がいっぱい 作: 星 新一
絵: 和田 誠

出版社: 理論社
『星新一ちょっと長めのショートショート2(理論社)。
 表題作である「恋がいっぱい」をはじめとして、8篇の「ちょっと長めのショートショート」が収められた、児童書。
 装幀・挿絵(それぞれの作品に挿絵がついています)は、和田誠さん。
 『ショートショートセレクション』シリーズの場合、ひとつのお話に一枚の和田誠さんの挿絵でしたが、このシリーズでは2枚あったりして、こちらも「ちょっと多め」。

 表題作の「恋がいっぱい」がいい。
 和田さんが表紙の装画で描いているように、このショートショートの出てくるのはかわいいキューピット。
 恋のキューピットって、昔はよくいわれたもので、この子ができることは弓で矢を射ることだけだが、この矢が特別。
 二本の矢で一組で、矢に命中すれば恋におちる。
 ひょんなことからキューピットが幻覚剤を飲み込んでしまったから、大変なことに。
 何しろキューピットがむやみやたらに矢を射るものだから、車と車が恋におちたり、敵同士の男女のスパイがひきつけあったり、サクラとブドウが恋したり、もう世界は大混乱。
 そんなお話だけど、ちょっとオシャレなフランス映画にでもなりそう。

 その他、サイボーグの男が地球規模の陰謀を未然に防ぐもののそのことに気付かない普通の人間の冷たい視線に絶望する「凍った時間」などは、アメリカのSF映画で制作されても面白そう。

 もっともそうなれば、「ちょっと長め」ではなく、「かなり長め」が必要になるかな。
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自信を持っておすすめしたい ウェルビーイングって何?  投稿日:2024/07/28
タケシのせかい
タケシのせかい 作: 室井 滋
絵: 長谷川 義史

出版社: アリス館
女優・室井滋さんが文を書き、絵本作家・長谷川義史さんが絵を担当、
 そんな絵本はもう何冊になるでしょうか。
 今回の絵本『タケシのせかい』はさらに室井さんの故郷である富山県とも連動しています。
 絵本のあとがきにあたる「読者のみなさんへ」という短文で、
 室井さんはこう書いています。
 「私の故郷富山はウェルビーイングにとっても熱心な県です。」
 これは「ウェルビーイング」の絵本なんです。

 「ウェルビーイング」とは、何でしょう。
 英語で表すとWell-being(ウェルビーイング)。
 Well(よい)とBeing(状態)が組み合わさった言葉で
 「身体的・精神的・社会的に良好な状態にあることを意味する概念」だそうです。
 ちなみに富山県のHPを開くと、
 「一人ひとりが、自分らしく、いきいきと生きる〜”幸せの実感”「ウェルビーイング」の向上を目指して」と
 出てきます。

 この絵本ではタケシくんという男の子がお父さんからの謎の手紙に導かれて、
 自身の「ウェルビーイング」を見つけていく、
 そんな構成になっています。
 例えば、「なかよしの子」の話や「学校の先生」のこと、
 「外で気になること」といった質問の答えることで、
 タケシくんは自分を見つめ直すことになります。

 室井さんはおしまいの短文でこうも書いています。
 「大切なのは自分の気持ちを整理して、友達や周りの人々の考えにも耳をかたむけることではないかしら。」
 この絵本をきっかけに「ウェルビーイング」を考えてみましょう。
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自信を持っておすすめしたい この絵本で、つまんないを解消  投稿日:2024/07/21
つまんない つまんない
つまんない つまんない 作: ヨシタケシンスケ
出版社: 白泉社
ヨシタケシンスケさんは今や一番人気のある絵本作家である。
 注目をあつめたのは、第6回MOE絵本屋さん大賞を受賞した『りんごかもしれない』(2013年)。
 そのあとは、もう出す本出す本がベストセラーになる勢い。
 この『つまんない つまんない』は2017年5月、刊行された絵本。

 ヨシタケさんの絵本の面白さは、「発想絵本」と呼ばれることもあるように
 読者にいろんなことを考えさせてくるところにある。
 この絵本にしてもそうで、
 おもちゃにもテレビにもあきてつまんないと嘆いている男の子とともに
 つまんないをどのようにつまんなくしていくかを考えることになる。

 男の子は考える。「ずっとなにかが同じなのがつまんないのかも」って。
 それで、男の子は少しずつ座る場所を変えたらどうだろう、ズズズ、ズズって。
 でも、やっぱり面白くないな。
 そのうちに、つまんないというのはどういうことか、考えはじめる。
 「自分と関係ないからつまんない?」「自分の思い通りにならないからつまんない?」って。
 さらには、「一番つまんないのは何歳だろうか?」なんて考えたり。

 「つまんない」ということで、こんなに考えたこと、あったっけ?
 この絵本で「つまんない」を考えていくと、
 きっとつまんなくなっている自分に気がつくはず。
 これこそ、ヨシタケさんのマジック?
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自信を持っておすすめしたい 「くれよんのくろくん」のちいさい子バージョン  投稿日:2024/07/14
くれよんたちの きょうはなにをかこうかな?
くれよんたちの きょうはなにをかこうかな? 作・絵: なかや みわ
出版社: Gakken
絵本作家なかやみわさんといえば、
 やはり一番に思いつくのは「そらまめくん」シリーズでしょうか。
 そらまめの特長をいかしながら、実にかわいいキャラクターに仕上げています。
 なかやさんにはその他にもいくつかシリーズものがあって、
 「やさいのがっこう」シリーズとか「どんぐりむら」シリーズとかあります。
 この『くれよんたちのきょうはなにをかこうかな?』も
 「くれよんのくろくん」シリーズの一冊ともいえる絵本です。
 ただし、この作品は「ちいさい子のため」となっていて、
 読者は保育園や幼稚園に通う子どもたちを想定しています。
 もう少し小さい子どもでも楽しめそうです。

 10色のくれよん。
 くれよんたちは絵をかくのが大好き。
 この日もみんな集まって、真っ白な画用紙の前で何をかこうか思案中。
 真っ先に飛び出したのは、きいろくん。
 かいたのは、ふんわりふっくらのたまごやき。
 次かいたのは、ちゃいろくん。ハンバーグをかきました。
 次から次へと、みんなかきはじめます。
 白い画用紙がいつの間にか、たくさんの食べ物でいっぱい。
 そして、最後はくろくんがごましおのおにぎりをかいて、
 大きなお弁当の出来上がり。

 ちいさい子どもたちと、途中とちゅうで
 あれ? なにかな、とか、何ができるのかなと
 会話を楽しみながら読むといい。
 なんといっても、なかやみわさんの絵がかわいいから
 ちいさい子どもたちも夢中になること、まちがいありません。
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自信を持っておすすめしたい わたし、ピーマン好きですよ  投稿日:2024/07/07
うちのピーマン
うちのピーマン 作: 川之上英子・健 柴田 ケイコ
出版社: アリス館
 最近は夏野菜といってもスーパーなどでは一年中見かけますが、
 それでもやはり旬に食べる夏野菜ほどおいしいものはありません。
 しかも、種類も豊富。
 キュウリにナス、トマト、そしてピーマン。
 その形状こそ独特ですが、色鮮やかな緑はキュウリとともに
 夏野菜の代表格。
 そんなピーマンを絵本にしたのが、
 川之上英子さんと健さんの共作による『うちのピーマン』。
 絵を描いているのは、柴田ケイコさん。
 ユニークな絵を見て、すぐにわかるのじゃないかな。
 絵本でベストセラーになったあの『パンどろぼう』を描いた柴田さんです。

 柴田さんの描くピーマンを見ているだけで笑いがこぼれそうですが、
 お話も傑作。
 料理に使おうと冷蔵庫からピーマンを取り出したお母さん。
 ところが、切られるのが嫌なピーマンは徹底抗戦します。
 ピン芸をしたり、なぞかけをしたり、スーパーマンのまねをしたり。
 おしまいには、顔を真っ赤にしてパプリカのふりまでするのですから。

 夏野菜はどれもおいしいですが、
 その一方で苦手という子どももいます。
 ピーマンが苦手という子どもでも、この絵本を読んだあとなら
 食べられてそうかな。
 それとも、「ピーマンがかわいそう」って、もっと食べなくなるのかな。
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自信を持っておすすめしたい あくまでもちょっと長め  投稿日:2024/07/02
星新一ちょっと長めのショートショート(1) 宇宙のあいさつ
星新一ちょっと長めのショートショート(1) 宇宙のあいさつ 作: 星 新一
絵: 和田 誠

出版社: 理論社
『星新一ちょっと長めのショートショート1』(理論社)。
 表題作である「宇宙のあいさつ」をはじめとして、10篇の「ちょっと長めのショートショート」が収められた、児童書。
 装幀・挿絵(それぞれの作品にひとつ挿絵がついています)は、和田誠さん。
 『ショートショートセレクション』シリーズの場合、ひとつのお話に一枚の和田誠さんの挿絵でしたが、このシリーズでは2枚あったりして、こちらも「ちょっと多め」。

 ただこの巻の場合、表題作である「宇宙のあいさつ」「華やかな三つの願い」「夜の流れ」は確かに「ちょっと長め」だが、それ以降の「契約時代」からの7篇は普通の短さといっていい。目次のタイトルの扱いも、活字ポイントが少し小さめとなっている。
 だからといって、楽しめないわけではない。
 もしかしたら、「ちょっと長め」の作品よりも切れがいいかもしれない。
 「名判決」という、落語の「三方一両損」をもじったパロディものなど、なかなか面白い。星さんの作品として、時代ものというのも楽しめる。

 で、「ちょっと長め」の作品では、「華やかな三つの願い」が面白かった。
 失恋して世をはかなんだ若い女性。そこに現れたのは、悪魔。つまり、死んだあとに彼女の魂をもらいたいということ。
 但し。その前に三つの願いをかなえるという。
 彼女の最初の願いはスターになること。これは実現。
 次の願いはお金持ちになること。これも実現。
 さて、彼女の最後の願いは・・・。
 きっと悪魔というのも苦労の絶えない仕事だと思います。
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自信を持っておすすめしたい 本はどうやってできるのかな  投稿日:2024/06/30
このほん
このほん 作: かげやまとおる
出版社: 偕成社
もしこの絵本の読み聞かせをするなら、
 できれば印刷会社の人からしてもらうのがいかもしれない。
 何故なら、かげやまとおるさんが描いた絵本『このほん』は
 一冊の絵本ができるまでの工程でできているのだから。
 作者のかげやまさんは書籍の挿画とかを書いているイラストレーターですが、
 最初に働いたのは印刷会社だということで、
 一冊の本ができる工程についてはやっぱりよく知っているはずで、
 そういう人の説明を聞きながら、この絵本を読むとうんと楽しくなりそう。
 そう、例えば印刷会社に社会科見学なんかに行った時に、
 この絵本を開きながら説明を聞くとか。

 ある日、男の子が本屋さんの平台で表紙が開いている絵本を見つけます。
 何だろう?ってのぞきこんだ途端に、男の子は絵本の世界にはいってしまうという、
 この絵本はファンタジーです。
 男の子がたどりついたのは、
 たくさんの色でいっぱいのカラフルな世界。
 そのうちに大きなマシンが動き出し、
 ここはどんな世界だろうって思うにちがいない。
 大きな紙がたたまれたり、裁断されたり、押し付けられたり、
 ようやく気がつくはず。
 ここは本をつくっている世界だって。

 とってもきれいなそんな世界をのぞいてしまえば、
 本を大切にしないといけないなと思えるようになっているはずです。
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