箱のなかにはいっているのは?!
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絵本紹介
2024.08.13
夏休みの宿題の大物「読書感想文」、まだ残っているお子さんはどこですか?
大丈夫! 読書感想文にピッタリの本を絵本ナビがご紹介します。
どんな作品を読んでも、必要となるのは読書感想文の「書き方」です。まずは『必ず書ける あなうめ読書感想文 改訂版』を手に、読書感想文を書くポイントをマスターしましょう。小学校低学年から中学年のお子さんには絵本も立派な読書感想文の題材です。長年愛される宮沢賢治の作品を絵本で味わえる「宮沢賢治の絵本」シリーズは大人も思わず引き込まれてしまう魅力たっぷり。その中でも独特な「翳り絵」の手法を使った『銀河鉄道の夜』と巨匠・スズキコージさんの描く『注文の多い料理店』は、大人から子どもまで愛される名著です。
高学年以上のお子さんには、良質なファンタジー作品はいかがでしょう? 現実世界と夢の世界を行き来する『新月の子どもたち』、不思議な5体のパペット人形が紡ぐある少年の物語『スペルホーストのパペット人形』。お隣の国・韓国の高校生事情がリアルにわかる『優等生サバイバル 青春を生き抜く13の法則』など。
読書感想文に悩むお子さんにピッタリな作品がきっと見つかるはず。まずはそんなに肩ひじを張らずに、気になる作品を手に取ってみてくださいね。
出版社からの内容紹介
どのように読書感想文を書いたらいいかわからない、何から始めればいいのかわからない、という人のための、空欄を埋めるだけでしっかりとした感想文が書けるガイド本です。5つのテンプレートに沿ってどんな本にも応用が利くようになっています。
出版社からの内容紹介
9歳まで施設で育ったヨンナは、ある日ゴリラの養子になりました。町外れの古い工場で廃品を言葉たくみに売りつけ、本を愛するゴリランとの生活。初めはおびえていたヨンナも、一見ぶっきらぼうなゴリランのやさしさに気がつきます。ところが、土地開発計画が二人の暮らしをおびやかすことに……。目には見えないものの大切さを、ユニークに描いた物語。
この書籍を作った人
北海道生まれ。マンガ家、イラストレーター。著書にマンガ『やさしく、つよく、おもしろく。』(ほぼ日ブックス)、絵本『そらいろのてがみ』(岩崎書店)、マンガ『鬼の子』全2巻(小学館)、『わたしの夢が覚めるまで』(KADOKAWA)。そのほか、児童書では『ゴリランとわたし』(岩波書店)など、書籍の装画・挿絵も数多く手がける。
出版社からの内容紹介
2人の紳士が山の中でたどり着いたのは一軒の西洋料理店、「山猫軒」。 お腹をすかせていた男たちはどんな料理が出てくるのか楽しみにしながら、扉に書かれた注文を受けていくのです。一体、扉の向こうには何があるのか!?ページをめくる度に現れる注文の数々に 興味をひかれずにはいられません!おなじみのこの名作にスズキコージによる不思議な雰囲気の絵が新しい風を吹き込みます。改めて読み返してみると、驚くほどえほんの中へ引き込まれていきます。
この書籍を作った人
1896年岩手県花巻市に生まれる。盛岡高等農林学校農芸化学科卒業。十代の頃から短歌を書き始め、その後、農業研究家、農村指導者として活動しつつ文芸の道を志ざし、詩・童話へとその領域を広げながら創作を続けた。生前に刊行された詩集に『春と修羅』、童話集『注文の多い料理店』がある。彼の作品の殆どは没後に高く評価され多数の作品が刊行された。また、何度も全集が刊行された。1933年に37歳で病没。主な作品に『銀河鉄道の夜』『風の又三郎』『ポラーノの広場』『注文の多い料理店』『どんぐりと山猫』『よだかの星』『雪渡り』『やまなし』『セロひきのゴーシュ』他多数。
この書籍を作った人
1948年静岡県生まれ。絵本や挿画のほか、イラストレーターとしてポスター・壁画・舞台美術などでも活躍。絵本に『あつさのせい?』(福音館書店)や『うみのカラオケ』(クレヨンハウス)ほか、多数。『エンソくん きしゃにのる』(福音館書店)で小学館絵画賞、『やまのディスコ』(架空社)で絵本にっぽん賞、『おばけドライブ』(ビリケン出版)で講談社出版文化賞を受賞。画集やエッセイ『てのひらのほくろ村』(架空社)も。
みどころ
おまつりの夜、少年ジョバンニがひとり町のはずれでどこからともなく聞いたのは、汽車の音と「銀河ステーション」というふしぎな声。気がつくと目の前には親友カムパネルラが座っており、ふたりは一緒に小さなその鉄道にのっていたのです。
銀河をかけぬけていくその列車、ふたりの少年はどこへ向かっているのでしょう。幻想的な景色や出来事を目にしながら、ジョバンニは幸せについて、生きる事について考えるのです。やがて、そこらが一ぺんにまっくらになったかと思うと・・・。
宮沢賢治の作品といえば、誰もが最初に思い浮かべるであろう名作「銀河鉄道の夜」。
たくさんの人が読み、たくさんのイメージが生まれ続けているこの童話ですが、また新たな世界を見せてくれる傑作絵本が誕生しました。
独特の世界観で描かれたこの童話に小学生の時に出会い、以来十代の終わり頃から50年の時をかけて「銀河鉄道の夜」のビジュアル化を目指して制作を続けられたというのは金井一郎さん。
絵本を開くと広がっているのは、見た事のないような表現。その不思議な世界は幻想的であり、銀河を想像させてくれます。まさに現実と空想、生と死のはざまを表しているかのようです。
「翳り絵」と呼ぶその手法は穴をあけた黒いラシャ紙から浮かびあがる光の粒の集積によって表現されたもの。
宮沢賢治のこの物語が、こんなに奥深く美しい世界を生み出してしまうのだから、やはり驚いてしまいます。初めて出会う子どもたちも、何度も読んできた大人も、じっくりと味わい読み込んでもらいたい1冊です。
みどころ
主人公は、声変わりの自分の声に悩まされる小学5年生の「令」。あるときから、自分が「トロイガルト」という国の死刑囚「レイン」である夢をみるようになります。そこでは、羽が生えた熊「ハネクマ」たちの管理のもと、たくさんの死刑囚が死を当然のこととして過ごしています。そんな中、トロイガルトの監獄で、死ぬことを受け入れない死刑囚「シグ」が現れ……。
一方、現実世界の学校では合唱コンクールがせまり、声が出ないままの令は、歌うことから逃げようとしていました。
現実と夢の世界が交互に描かれ、徐々にリンクしていきます。
一見全く関わらなそうなふたつの世界が繋がっていくことに驚き、現実世界の登場人物が夢の世界の誰なのか明らかになっていく過程や、意外な展開にワクワクしながら、夢中で読み進めてしまうことでしょう。
「おとなになるって、ほんとのじぶんを、どんどん殺していかなきゃいけないって、おもう。」
これは、トロイガルトの世界のヒントとなる、令の同級生の言葉。
レインたちは、どうやったらそこから出られるのか、トロイガルトとはいったい何なのか。謎を解き明かしながら物語は結末に向かい、現実の自分と向き合い、本当の望みを認めること、そして未来への希望が描かれていきます。
圧倒される世界観と、登場人物のセリフに心に残る表現が散りばめられているのが、斎藤倫さんの作品ならでは。本そのものもとても美しく、挿絵は花松あゆみさんによるゴム版画、装丁は名久井直子さんが手がけています。現実世界の挿絵は黒、夢の世界は青で描かれていて、物語が装丁に繋がっているところも大きな魅力です。
哲学的な雰囲気のある長編で、読み応えもありますが、ファンタジー好きには特に没頭して楽しめる一冊。大人になることに戸惑っている年代の子どもたちと、大人にもぜひ読んでほしい物語です。
この書籍を作った人
詩人。『どろぼうのどろぼん』で日本児童文学者協会新人賞、小学館児童出版文化賞を受賞。主な作品に『ぼくがゆびをぱちんとならして、きみがおとなになるまえの詩集』。絵本に『とうだい』(小池アミイゴ 絵/以上、福音館書店)、『えのないえほん』(植田真 絵/講談社)など。
出版社からの内容紹介
スペルホーストという元船乗りの孤独な老人が、おもちゃ屋で偶然みつけたパペット人形を買いました。王さまとオオカミ、少女と少年、フクロウの、5体でセットの人形です。老人は少女の人形の目をみつめながら「すまなかった」と涙を流し、1通の手紙を書き残すと、次の日亡くなりました。
人形たちは手紙といっしょに古ぼけたトランクの中に放りこまれ、語るべき物語がはじまるのを待ちました。人形たちにはそれぞれ語りたい夢がありました。偉大な王国を築く夢、森をかけぬけ野生に生きる夢、世界中の美しいものにふれる夢、冒険にのりだし栄光を手にする夢、大空へと羽ばたく夢。
やがて人形たちは、幼い姉妹がくらすお屋敷に引きとられました。姉のエマはさっそく家のパーティーでお客様に人形劇を披露しようと、台本を書きはじめます。「わたし、手紙を読んだの。すばらしい人形劇になるからね。」それは、愛する人を残して海に出た少年の物語でした……。
「完璧にみがかれた小石のような物語」「友情と冒険についての知恵がつまった本」。英米では発売以来つぎつぎと主要な新聞雑誌に書評が載り、ニューヨークタイムズのベストセラー入りした作品。
この書籍を作った人
カナダ、バンクーバー在住のイラストレーター・絵本作家。邦訳されている絵本に『きみが 生きる いまの おはなし』(文研出版)、『世界はこんなに美しい アンヌとバイクの20,000キロ』(山烋)、『サディがいるよ』(福音館書店)、『スワン―アンナ・パブロワのゆめ』『きょうがはじまる』(ともにBL出版)、『はじまりは、まっしろな紙』(フレーベル館)などがある。
この書籍を作った人
子どもの本の翻訳家。埼玉県生まれ、山形県在住。訳書に『わたしたちだけのときは』『ほしのこども』『目で見ることばで話をさせて』(以上、岩波書店)、『きょうはふっくら にくまんのひ』(偕成社)、『地球のことをおしえてあげる』『わたしの心のなか』(以上、鈴木出版)、『きみは たいせつ』(BL出版)、『ジュリアンはマーメイド』(サウザンブックス社)など。JBBY会員。やまねこ翻訳クラブ会員。
出版社からの内容紹介
成績に一喜一憂する寝不足な日々。
さらに、はじめてのホントの恋まで! さあ、どうする?
首席で進学校に入学してしまったジュノ。入学初日から生徒を成績でランク付けする学校のやりかたに違和感を感じながらも、高校生活が始まる。父は田舎で病気の療養中。母は父についていき、叔父とふたりで暮らしている。
入学してからはトップをとれず、思い悩む日々。家計を思い、塾にも行っていない自分が、この学校で競い合っていけるのかと不安になる。同じ中学出身の親友、ゴヌに誘われて入った時事討論サークル「コア」だけが、晴れやかな気持ちになれる貴重な場だ。びっくりするくらい博識で、知的な刺激を与えてくれるボナ先輩、まっすぐな性格の同級生ユビン、そしてゴヌ。「コア」の仲間には、おしこめた不安や焦りも口に出すことができた。ジュノは次第に、独特なユーモアでまわりを笑わせるユビンに惹かれていく。
ところがある日、ユビンから、転校を告げられる。観光経営学科のある学校に転校し、卒業したら大学には行かず、旅行会社に就職するつもりだと。将来は自分の会社をつくりたいと言うユビンが、とても大人びて見えた。「ぼくは、はっきりとした目標があって大学に行こうとしているのだろうか」――。
テスト、課題、進路、SNS、そして恋……。1日は24 時間。やらなきゃいけないこと、考えなきゃいけないことは満載!! ハードな高校生活を生き抜くために、“ 優等生” のジュノが見つけた法則とは?
未来のための今も、今のための今も、どっちも大切なぼくたちの時間。