『しっぱい なんか こわくない!』に続く「リケジョ絵本」第2弾! 3歳になるまで、一言もしゃべらなかったエイダは、じーっとまわりの世界を見ていました。 「どうして?」 最初の一言が口からこぼれたら、エイダの質問はもう止まりません。 でもね、りっぱな科学者たちはみんなエイダと同じだったのです。
色とりどりの炭酸水が吹き出る実験をする楽しそうなエイダの表紙絵を見て「それなぁに?!」と駆け寄って来たのは、我が家のなぜなぜ期真っ盛り3歳息子でした。あちゃー。これ絶対やりたいって言うやつやー!!!と私は冷や汗。
子供の好奇心というのは、時にやっかいで、時に愛おしい。
その探求の先に何があるのかを、暮らしの中で、一緒に実験したり調べたりしてあげられたら良いのだろう。うん、分かってはいるのです。でも、なかなかそういう気持ちや時間の余裕ってないよなぁと、エイダのご両親の姿を自分と重ねている私でした。
ひとりになってもエイダは、どうして?なんで?と深く考え、問いを生み出し続けます。私にも、知りたくて試したくて衝動を抑えられなかった子供時代があったことを、ふと思い出してしまい、なんだか胸が熱くなりました。
好奇心の芽を摘み取ることなく、共に悩んで、調べ、考察につなぐことこそ、大人のすべきことだとあらためて感じたワンシーンでした。
ネットで調べたり聞いたりすると、たいていのことは答えが分かってしまう昨今ですが、未知のウイルスに翻弄された私たち大人は、正解の分からないカオスの中を右往左往しています。
答えのない問いを見つけ、そこに挑む力というものが、いかに大切かを痛感している、まさにそんなタイミングで、出会えて良かったと心から思えた一冊でした。 (カオリンゴカモシレナイさん 40代・ママ 男の子9歳、男の子3歳)
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