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擬人化された動物達が秀逸
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投稿日:2011/03/12 |
マーガレット・ワイズ・ブラウン/作、ガース・ウィリアムズ/絵の黄金コンビによる1954年の作品で邦訳は2010年。
実に56年の時を経て読んだのですが、作今、こうした古典的名作を邦訳するケースが増えてきているのは、本当の好ましいことです。
二人のコンビでは、「だからそっとおやすみなさい」「キャプテンうみへいく」「まんげつのよるまでまちなさい」等があります。
物語はオムニバス形式のもので、いろいろなテーマに基づいた絵と文によって成り立っています。
最初のテーマはくるま。
くるまがすき
あかい くるま あおい くるま
ビュンビョンはしる くるま
くるまがすき
おきゃくさんをのせたくるま
にもつをはこぶくるま
タイヤがパンクしちゃったくるま
のんびりりょこうするくるま
くるまがすき
こんな文に擬人化された動物たちの生き生きとした楽しい絵が描かれています。
漫画テイスト溢れるものですが、それが良い味を醸し出しています。
文は邦訳でもリズム感よく読めるので、おそらく英文だと韻を踏んだマーガレットらしい小気味良いものなのでしょう。
絵だけでも楽しめる作品なので、年少前のお子さんでも楽しめる作品としてオススメします。
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ファンタジーが好きなお子さんのオススメ
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投稿日:2011/03/12 |
作者のヘレン・クーパーは、1作目の「いやだ あさまで あそぶんだい」で1997年に「かぼちゃスープ」で1999年にケイト・グリーナウェイ賞を受章という快挙を成し遂げています。
我家の絵本の選択基準は、絵が奇麗なことなのですが、この作品は文句なし。
最高水準と言っても過言ではありません。
姿形、構図、色あい、デフォルメの具合とも絶妙で、細かいところまで精緻に描かれているので、何度見ても新しい発見があって、決して飽きることはありません。
それが、現実とファンタジーの対比で描かれ、しかも、そのファンタジーのレベルは想像を大きく越えるもの。
ストーリーだけでなく、魅力溢れるキャラクターは、絵本の素晴らしさを思う存分感じさせてくれることでしょう。
話は、主人公のモリーが大事にしているうさぎの人形ボロリンが見当たらなくなるシーンから始まります。
これって良くある話で、誰しもが経験のあること。
パパとママとモリーは、ボロリンが何処にいるのか、想像を巡らします。
バスに乗っている、汽車の運転をしている、3びきのくまとおかゆを食べている、シンデレラと馬車に乗っている、海賊船に捕まった、竜に助けられた、月に行った、宇宙船に乗っている等等、たまらない展開が盛り沢山散りばめられています。
何より素晴らしいのがエンディング。
一枚の絵に、今までのボロリンの冒険が一目でわかるように描かれています。
そして、ボロリンが一言、「やっとあえたね」と言うのです。
ヘレン・クーパーの作品にしては、あまり読まれていないのが不思議なくらい秀逸な作品です。
ファンタジーが好きなお子さんに、特にオススメしたい作品です。
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アンソニー・ブラウンの世界が堪能できます
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投稿日:2011/03/12 |
「すきですゴリラ」「どうぶつえん」で2度もケイト・グリーナウェイ賞を受賞しているアンソニー・ブラウンは、我家で人気の絵本作家の一人です。
人気の秘密は、その隠絵。
この作品も、じっと目を凝らしてみると、次から次へと隠絵が登場します。
朝起きたらパパが居ないくて、ママに聞いても何時帰ってくるのか分からないという寂しい朝食のシーンから始まります。
光と影、アンソニーの得意とするワンシーンです。
ぼくは、次の日おばあちゃんへの見舞いのケーキを届けるように頼まれます。
そして、行ってはいけないと言われた近道の森の中を通るのです。
森の中は、モノクロの世界。
ぼくだけがカラーで描かれています。
最初に出会うのは牛を連れた男の子。
これは、ジャックと豆の木。
絵には、豆の木と大男の足とこん棒が見え隠れしています。
次に出会うのは、金髪の女の子。
背景には、3匹のくまとくまの家が木の間に覗いています。
次は、焚き火にあたっている兄と妹。
これは、ヘンゼルとグレーテル。
遠くにお菓子の家、周りには斧、パンくずを食べてしまった鳥達がいます。
最後は、赤いコートが掛かっています。
これは、赤ずきんでしょうか?
オオカミが後ろで覗いています。
ぼくは、赤いコートを着て走り出すのですが、シンデレラ、眠れる森の美女、長靴を履いたネコを想像させるものが散りばめられていて、ペローへの敬意の表れなのかと思ってしまいました。
モノクロの森を抜けると、カラーの世界。
何と言っても、最後のページのママの笑顔が最高に素敵です。
モノクロの森は、ぼくの深層心理なのか、とても不思議な展開です。
昔話を読み込んだ位の年齢になると、きっと楽しめる作品だと思います。
アンソニー・ブラウンのファンには、たまらない一冊です。
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チベットの国内紛争が背景の絵本
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投稿日:2011/03/12 |
とりごえ まりさんの作品だったので読んでみました。
まさか、こんなに奥深い内容の作品だとは夢にも思わなかったというのが最初の読後感です。
ここは インドの ダラムサラむら。
ぼくは おとうとと あのやまを こえて、ここにやってきた。
あのやまとは、ヒマラヤ山脈。
国内紛争のために、両親を失い、チベットからインドへ逃れてきた兄弟の話です。
険しいヒマラヤの山を1〜2ヶ月もかけて越えるうち、何人もの子供たちは命を失ったという現実。
そんな子供たちが寄宿舎で過ごす姿を克明に描いています。
ぼくは、まだ9歳。
そのぼくの心の叫びは、心の琴線に触れること間違いありません。
兄として弟を思いやる気持ちも、崇高なもの。
家族が一緒に暮らすという当たり前の幸せを、再度認識させてくれる、そんな絵本です。
あとがきに、
「そうした子どもたちの存在を一人でも多くの人に伝えたくて、私は本書を執筆した」
とありました。
英文も併記してあり、多くの人に読んで欲しい作品としてオススメします。
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良く練られたストーリー展開
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投稿日:2011/03/12 |
カンタン・グレバンと言えば、「ウルフさんのやさい畑」「カプチーヌ」等でお気に入りの作家の1人です。
1977年、ベルギー・ブリュッセルレ生まれという若い絵本作家ですが、どの作品も高い水準です。
今回の話は、いなかねずみのアシルが、あと二日で娘のレアへのプレゼントを探すため町に行くシーンから始まります。
プレゼントは、金色のボタンのついた綺麗なドレスと決めたのですが、そんなドレスは町にしかないからです。
アシルにとって、町には危険が一杯。
こともあろうに、開いているドアの店に入ったら、ペットショップで捕まってしまうのです。
その脱出劇が実に楽しいものですが、その後、猫に囲まれて万事休すという時に、素敵な出会いがあるのです。
最後の家族との再会に、拍手をしたくなってしまいました。
起承転結のしっかりしたストーリー展開、魅力的なキャラクター達、家族愛など見るべきところが満載の作品です。
アシルの冒険の地図もあって、いろいろな楽しみ方が出来る作品として、オススメします。
読み聞かせするも良し、一人で読むにも、冒険活劇として十分に満喫できる作品です。
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ストーリ-展開が難しい
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投稿日:2011/03/12 |
作者のエヴァ・モンタナーリは、イタリアのイラストレーターとして活躍し、カレンダーやポスター等、イタリヤの街のあちこちでそのイラストが見られるとのこと。
その彼女が、近年絵本を描き始め、イタリア国内外で高い評価を得ているというのですから、否が応にも期待して読みました。
妖精は、星のついた帽子で、魔女は、先が折れた帽子を被っているという設定です。
主人公のクロチルダは、尖った星のついていない帽子なので、どちらのグループにも属することができません。
妖精と魔女が、どっちが空高くピラミッドを作れるかの競争になって、審判になったのが、クロチルダ。
どっちも同じ高さと言ったら、双方納得出来なくて、クロチルダはピラミッドを登ることになるのです。
頂上についたら、クロチルダの帽子が星に触れて、星はくすぐったくて空から落ちてしまいます。
ピラミッドも崩れて、星が魔女の服にくっ付いてしまったものだから、妖精と魔女の区別もつかなくなってしまうというオチです。
普通、エンディングでクロチルダが、みんなと仲良くなると思うのですが、それはなし。
クロチルダの最後の位置付けが全く不明です。
結局、妖精と魔女は、別グループで遊んでいるので、このストーリー展開の意味が全く理解出来ませんでした。
絵自体は、確かに人気イラストレーターを彷彿させるものですが、如何せん、話がついてきていないので、評価できないというのが正直なところです。
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雨の日に読み聞かせしたい絵本
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投稿日:2011/03/12 |
我家で人気のバレリー・ゴルバチョフの作品だったので読んでみました。
ゴルバチョフの作品は、ねずみ、ひよこ、くま、うさぎ、ぶたといった動物が主役で、この作品は、うさぎが主役です。
アメリカでの絵本デビュー作の「おかあさんが いちばん」とその続編にあたる「おうちがいちばん」の系列の話になります。
お話は、雨の日のうさぎの一家の会話のシーンから始まります。
おかあさんうさぎと5匹のこうさぎの家族で、雨の日に何をしようかという会話をするのですが、いつも同じパターンです。
話を切り出すのが、ナタン。
ネガティブなのが、ノラ。
それに同調するが、ネリー。
さらに同調するのが、ネッド。
最後に提案するのが、ニッキー。
その提案が愉快です。
砂漠に行ったり、山に登ったり、ジャングルに行ったり、南極に行ったり、宇宙に行ったりと想像力抜群です。
しかも、その時の絵がまた良いです。
特に気にいったのが山登りのシーン。
おかあさんうさぎが、肝っ玉かあさんという容姿なのですが、山を一生懸命登る姿に思わず笑ってしまいました。
雨が止んで、家族で雨の後の散歩に出かけるのですが、素敵なエンディングへと繋がります。
擬人化されたうさぎは、とてもユーモラスなのですが、おかあさんうさぎは、何度見ても笑えるものです。
あまり評価は高くないのですが、バレリー・ゴルバチョフのテイストが思う存分堪能できる楽しい作品としてオススメします。
ただ、絶版となっているのが残念で仕方ありません。
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絵が綺麗
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投稿日:2011/03/09 |
「ノアの箱舟」は、沢山の絵本が出版されています。
この「ノアの箱舟」の特徴は、リスベート・ツヴェルガーの描く絵にあります。
リスベート・ツヴェンガーは、グリム、アンデルセン等の世界的名作を、繊細で独特の画風で描き、国際的に評価を得ており、この作品も、思う存分に彼女の描く絵の魅力が溢れているものです。
「大昔、さまざまな生き物のあいだを、巨人族がのし歩いていたころのことです。
人間たちはたがいにいがみあい、ねたみあってばかりいました。
人びとは、戦争と破壊に明け暮れていました」
という書きぶりで始まりますが、今の時代を鑑みて、心に響くものがあります。
大昔という設定からか、ケンタウロスやユニコーンも描かれていました。
また、ノアの箱舟を水中から見たシーンでは、水没した町を見慣れない魚が泳ぎまわるのが印象的。
ニューヨーク・タイムズベストイラスト賞受賞作品というのが頷ける、とても綺麗な絵は、見るものの心を惹きつけて止まないことでしょう。
実に想像力を掻き立てられる絵だと思います。
一寸文章は長いですが、絵が秀逸なので飽きることなく、読み聞かせできる作品としてオススメします。
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飽きない仕掛けの絵本
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投稿日:2011/03/09 |
マイケル・グレイニエツは「お月さまってどんなあじ?」「フィアボ」「だれがいちばん はやいかな」と、お気に入りの作家の1人。
今回の作品は、「こねこ 9ひき ぐーぐーぐー」の姉妹編と言える作品です。
23cm×23cmという正方形の版ですが、縦に開いて読むという変形の絵本で、これが、実にストーリーを活かす仕掛けとなっています。
こざる 1ぴき やってきた。
「あ!バナナ。おいしそう!」
という書き出しで始まりますが、上にバナナがあって、遥か下にこざるが居るという構図です。
1ぴきだと、ジャンプしても取れません。
次に1ぴき、その次は3ぴき、その次は4ひき、最後に1ぴき、と加わって10ぴきになるのですが、あと少しでバナナに届きません。
そしたら、大きな影がやってきて・・・とエンディングに繋がるのですが、手に入れたバナナの巨大なこと。
全く実寸を無視した大きさは、絵本ならではのもの。
話は単純で、スマッシュヒットという感じの絵本です。
マイケル・グレイニエツは、決して読者を飽きさせることのないヒットメーカーと言えると思います。
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奇想天外な実話のような話
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投稿日:2011/03/09 |
海洋冒険絵本チムシリーズの著書で知られるエドワード・アーディゾーニの1964年の作品。
他に「時計つくりのジョニー」を読みましたが、イギリスを代表する絵本作家とのこと。
物語は、両親と娘のダイアナが、居間でくつろいでいるところに、サイが現れるシーンから始まります。
取り乱す両親と対照的に冷静なダイアナ。
サイが風邪をひいているのに気付き、大量の風邪薬と咳止めと、バター付きのトーストを与えるのです。
サイは動物園から逃亡したことがわかり、銃を持った3人の男が射殺にやってくるのですが、なんとダイアナはサイを育てると言ってきかないのです。
こうしてサイは、ダイアナによって育てられるのですが、物語は、ダイアナとサイが一緒に過ごす何十年もの時を綴るのです。
まさに奇想天外な展開なのですが、ダイアナとサイの関係が変ることなく淡々と描かれていて、その交流が何とも言えず心を癒してくれることでしょう。
犯罪のニュースが絶えることのない毎日を過ごす私達にとって、こうした静かな生活もあることを知ることは、非常に貴重である気がしてなりません。
また、生物のととの関わりあいを教えてくれる側面もあると思います。
文章が長いので、読み聞かせというよりは、小学校低学年の子が、自ら読むといった類の絵本だと思います。
エンディングも心地よく、ゆったりとした気分で読むことができるので、オススメします。
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