バーソロミューは、ネリーのお隣に住むおじいさん。ネリーが赤ちゃんだったころ、毎日ネリーをカートに乗せて散歩に連れていった。ヨチヨチ歩きのネリーとだって一緒だった。バーソロミューが杖を使うようになっても二人は歩いた。ゆっくり、ゆっくり、階段を上るときは二人ともてすりをつかんで。ネリーが小学生になった頃、バーソロミューは階段でころび、入院。しばらくして車椅子に乗って退院してきた。
ネリーの成長につれて、年を取るバーソロミュー。子どもの成長と老人の老いが、ご近所のあたたかいまなざしと季節の移り変わりの中に描かれた秀作です。両者のお互いを見つめる視線がやさしくて、すてきな友情に心があたたかくなりますよ。二人の表情が人なつっこく、一度見たらとりこになりそうなほど笑顔が生きています。色使いの少ないペン画が、米国のほのぼのとした町並みの中に、ゆったりとした時の流れを巧みに描き出しています。 ――(ブラウンあすか)
ネリーとおとなりのおじいさんは、大の仲良し。ネリーが赤ちゃんの時は、おじいさんがベビーカーを押してお散歩に出かけます。月日がたち、今度はおじいさんが車椅子になると、ネリーがおじいさんを押してお散歩。昔と今「とっかえっこ」だね。というお話です。手を貸すこと、手を出さずに見守る事、相手のことを思う気持ちがとてもさりげなくかかれた優しい本です。
(ゆうりもさん 30代・ママ 男の子8歳)
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