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世界の国からいただきます!

世界の国からいただきます!(徳間書店)

世界26か国の食べものを紹介した、楽しい大判絵本!

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日・中・韓平和絵本 へいわって どんなこと?

日・中・韓平和絵本 へいわって どんなこと?(童心社)

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ヒラP21

その他の方・70代以上・千葉県

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自己紹介
子どもの通う小学校の読み聞かせをスタートに、絵本の世界に飛び込んだ私ですが、いつの間にか子どもは親離れ。
私だけが絵本の世界に残ってしまいました。
小学校、中学校での読み聞かせをベースに、障害者関連施設、高齢者福祉施設と新境地を開拓中です。

読み聞かせおすすめコーナー

公開

ヒラP21さんの声

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自信を持っておすすめしたい 若者たちの可能性  投稿日:2009/07/26
ウエズレーの国
ウエズレーの国 作: ポール・フライシュマン
絵: ケビン・ホークス
訳: 千葉 茂樹

出版社: あすなろ書房
固定観念にとらわれず、画一化された決まり事には無関心、周りの友人からは相手にされない、変わり者のウエズレーが主人公の物語です。

そんなウエズレーが夏の自由研究に取り組んだら、信じられない自分の世界が、展開されていきます。
その独創性と集中力には、あ然とするばかりです。
みんなと同じことをやるのではなく、関心をもったことをとことん進めていくと、発見があり、ひらめきがあり、やりたいことの世界がどんどん拡がっていきます。
まさに創造の世界です。
そして、友だちやまわりの社会を巻き込んでしまう文化まで作り上げてしまいました。
夏休みが終わったら一躍リーダーになっていたウエズレーに、今の若者たちの可能性を感じました。
自分らしく生きる中に、未来があるのかも知れません。
参考になりました。 1人

自信を持っておすすめしたい レトロ時代のすごさ  投稿日:2009/07/24
アイウエ王とカキクケ公
アイウエ王とカキクケ公 作: 武井武雄
絵: 三芳悌吉

出版社: 童心社
五十音で作った物語。多少苦しさを感じたけれど、まとめ上げがうまい。
アイウエ王とカキクケ公の戦い。
息子自身が小学校で下級生クラスのクラスで読み聞かせをしたそうな。

で、絵に何か懐かしい感じがしてよく見ると、ストーリーの前後の劇場風景。楽団がいて、客席の女性の髪形…。これは活弁の世界だ。
この絵本は、昔懐かしい活劇の世界。
と、思った時にこの絵本のすごさを見つけました。
原案の武井武雄さん、文と絵の三芳悌吉さん共に明治生まれ。
原案はなんと大正時代に書かれた童話とのこと。
それを基に活動写真の記憶の中に取り込んで三芳さんが作品にしたのが本人七十歳。

それを考えると、なんと素晴らしい作品ではないでしょうか。
言葉遊びと、活劇のコラボレーション。どちらも子どもの通り道。
子どもが楽しんでくれるのだから、中途半端な評価はいけないと思いました。
現代絵本の味わいとはまた別の、芯の通ったものを感じます。

この本が出た翌年に武井さんは亡くなりました。
この作品を目にしてホッとしたのでしょうか。

渋いながらも、これからにつながる名作だと思います。
なにせアイウエオはなくなることのない、子どもたちの必須アイテムですから。
参考になりました。 3人

自信を持っておすすめしたい スゴすぎる児童文芸  投稿日:2009/07/22
12歳の空
12歳の空 作: 三船 恭太郎
出版社: 小学館
この本は、児童書というより児童作家の小説。
児童というより作家の域に達してしまった少年の文学作品である。

「第二回12歳の文学賞」の大賞作品として読んだときは、その自由奔放さと文章の大きさに驚いたものだが、続編として書かれた小説を読むと、はるかにそれを飛び越えてしまって、限りない可能性を感じさせながら大進化していた。
ただただスゴイと思うばかりである。

前述文学賞の大賞作「ヘチマと僕と、そしてハヤ」を書いたのが10歳。私は、その時点で文章のタッチのすごさと、これだけ長い小説をまとめ上げる力に感服したものである。

続編として12歳にして書き上げた「それからの僕らの空」はとてつもない長編小説である。
その中で、前作の登場人物でもある、僕と親友のハヤ、ガールフレンドの涼子ちゃんは、その後の自分たちの心の中、生活、考え方と様々なディテールが見事に描かれている。
転校生としてのハヤの家庭事情。小学校生活の中での様々な出来事と純粋な気持のぶつかり合い。成長していくクラス仲間と自分自身。
卒業までのエピソードがユーモアでがっちりとまとめ上げているので、爽快さを強くしている。
そして、それぞれの登場人物がのびのびとしていて屈折していないのは、作家がまだ成長期であるからだと納得させられる。これ以上登場人物が感情のひだに深みをもってしまったら、もう児童文芸ではない。読み手としての児童はついてこられないだろう。

といいながら、恭太郎君は11歳時の作品「とびら」でとんでもないことをしてくれた。
怜子おばさんに乗り移って、同窓会に参加してしまうのである。
話の展開、12歳のくせに(ゴメンナサイ)30年前を経験しているかのような大人の描き方。45歳の同窓会にいかにも行ったことがあるかのように書き上げている部分。自分でも「そうだった、そうだよね」と納得できる。タイトルの「とびら」の由来を文中にさりげなく描いているきめの細かさ。雪を桜にかけて描写するところなどはにくいばかりの叙情感。熟成感というか老練さすら感じさせる。

すでに、私は子どもの文章などとは思わず、この作品に呑みこまれ、感情移入して全肯定。時折、思わず涙腺を緩ませてしまいました。
大の大人をここまで惹きつけるなんて凄すぎるぞ。
こんな子がそばにいたら恐いぞ。

「12歳の文学」を読んで、同世代の文章に何かを感じた息子。
この作品を読んで何というだろうか。期待しながら、本を渡してみた。

この本の評価には、☆を10個でも少ないと思っています。
参考になりました。 1人

自信を持っておすすめしたい ユトリロの白  投稿日:2009/07/21
ペンキや
ペンキや 作: 梨木 香歩
絵: 出久根 育

出版社: 理論社
淡々としたお話だけど、とても深みのあるお話です。
人の心を色にする、その人に合った色を作る。
ペンキやにとって、色って微妙に違っていること、その色を作ることがとても大変でもあり、やりがいのあることなのです。
芸術家ではなくて職人。
ペンキやの一生と、ペンキやの魂が凝縮されています。
そして、何よりスゴイのは絵。
この話の命は色の微妙な表現です。
ここで絵を描くことは、自分を試されることかも知れません。
ユトリロの白、元気の出るレモンイエロー、思い出が滲むような水色…。
絵を描いた出久根さんは、主人公のしんやになりきって描いたのでしょうか?
この絵本が私の気持ちを吸い取ってくれるよう。
心がしんとおさまっていきます。
参考になりました。 1人

なかなかよいと思う 写真通のための絵本  投稿日:2009/07/20
たかちゃんとぼく
たかちゃんとぼく 出版社: 小学館
この本は、読む側の関心と読んでもらう側の気持ちがつながらないと難しい本かも知れません。

扱われている写真はモノクローム。イメージ写真ではなく、芸術写真。デジタル画像ではなく、フィルムプリント。
写真の内容ということより、写真そのものに様々な技術が駆使されています。屋内でストロボを使わないライティング、スローシャッター、アウトフォーカス…。カメラアングルの撮り方、構図、写景の切り取り方…。写真好きな人には気になる写真です。なるほど、著者紹介を見ると、細江英公氏は写真家でした。この手の写真に慣れていない人には、良く分からない世界かもしれません。

その芸術写真でストーリーを作っているのですからスゴイと思います。ただ、写真の世界としては昭和30年代から40年代の撮り方。古さを感じるかも知れない。

写真による絵本というのは初めてですが、絵とは違う面白みがありました。
ストーリー通りの写真を写すということは難しいでしょうし、ストーリーに効果的な画像にするというのは、見る側の問題もあるでしょう。そして、とった写真は修整できないという緊張感のもとに成り立っている。
写真に合わせてストーリーを変えていくことも必要なのだとも思いました。

ただ、ブラックタイガーは話の重要な登場人物だけに、あの写真だけはマイナスです。
写真や映像の技法では、何気ない風景や物に効果的に意味を持たせることがあるのですが、絵本としては子どもにわかりづらいかも。
と、息子から一言ありました。
参考になりました。 0人

自信を持っておすすめしたい 切ない自然の法則  投稿日:2009/07/18
だいじょうぶだよ、ゾウさん
だいじょうぶだよ、ゾウさん 作: ローレンス・ブルギニョン
絵: ヴァレリー・ダール
訳: 柳田邦男

出版社: 文溪堂
ゾウは、死期を感じると群れを離れ、墓場へ向かうという話を聞いたことがある。
そして、ゾウの墓場には先に死んだ多くの仲間達の骨があるという。
動物界の法則なのだろうか。

この絵本はそんな事をモチーフにしている。
死期を迎えたら訪ねていくというゾウの森。
その手前には深い谷を越えていくための吊り橋がかかっている。
吊り橋から落ちたらどうなるんだろう。
人間で言うと三途の川を渡りきれずに成仏できないということだろうか。

この絵本のゾウさんは、吊り橋が壊れているので橋の前で立ち止まります。
仲良しのネズミさんの言葉で引き返しますが、年をとるということはこういう事なのだろうか、今までのような生活が出来なくなります。
一生懸命ゾウさんの世話をするネズミさん。
やがてネズミさんは、ゾウさんにとってあの橋を渡ることが幸せなんだと感じるようになります。

橋を頑丈に直して、ゾウが吊り橋を渡る手伝いをします。
死に向かわせるのです。
そして、ゾウを見送るとホッとして笑顔を見せるのです。
幼い子どもにも、この展開は象徴的なようです。

自然の摂理。人は死ぬんだと。
誰もが吊り橋を渡らなければいけない。
どうせなら、ちゃんと吊り橋を渡らせてあげよう。
それがその人のためなんだと。

柳田邦男さんの翻訳する絵本は奥が深い。
大人にも考えさせる絵本でした。
参考になりました。 6人

なかなかよいと思う 気づかないこと、気づいてみれば  投稿日:2009/07/14
どんなかんじかなあ
どんなかんじかなあ 作: 中山 千夏
絵: 和田 誠

出版社: 自由国民社
目が見えないこと、耳が聞こえないこと、両親をなくしたこと、どんなことなんだろう。
「どんなかんじかな」という入り方が重くなくて、さらりとしていてとても共感できます。

そして、最後にこの少年が車いす生活で体を動かせないことを知ります。
そうでなければ、目が見えないこと、耳が聞こえないこと…と、気にならなかったかも知れません。

でも、この本を書いたのは、健常の方。
観点が素晴らしいと思いました。
和田誠さんの絵。人物があかるく描かれている一方、目が不自由な世界の音、耳の不自由な世界の映像の世界、動けない人の思索の世界が、とても印象的に表現されていて好きです。

中山千夏さんの文。とてもまっすぐな性格で言葉遣いが好きです。
カバーに書かれた詩。歌手時代の「あなたの心に」を思い出しました。
中山さんのさまざまな活躍に通じる一本気なところが好きです。
参考になりました。 0人

自信を持っておすすめしたい 楽しさ、面白さ、シャレっけいっぱいの本  投稿日:2009/07/12
あいててて!
あいててて! 絵: フレッド・マルチェリーノ
訳: せな あいこ
再話: ナタリー・バビッド

出版社: 評論社
絵といい、文章といいとても軽快。読んでいて楽しくなります。語りが今風で、読む子にはウケそうです。
ただ、あまり軽い文章を読み聞かせなれていない自分には、いまいちリズムにのれなくて、盛り上げどころで舌が空回り。多少ため口なれしていると良いかも。

あるところに王冠もようのあざがある男の子が生まれた。それを知った王様が、親をだまして川に投げ捨てる。
助けられて成長していた事を知った、王様は殺せと書いた手紙をマルコと名づけられた男に城に届けさせる。
手紙がすり替えられて、姫と結婚することになったことを知った王様は、悪魔の毛を3本持ってこいと難題を命じる。
本当に悪魔の毛を持ち帰り、おまけに宝物まで目にした王様は、マルコの言葉を信じて地獄に行き、川の渡し守になってしまう。
これってめでたしめでたし?
悪いのは王様だと思うけど、マルコの持ち帰った宝物を見て、普通の人間になっちゃったね。
次の悪知恵を思いつかなかったんだもの。
お姫さまは、王様がいなくなってどうなんだろう。

主人公のマルコは、かわいそうだけど、これだけ運のいいヤツってそういない。
幸せになって良かったね。
でも、お姫様のお父さんをだまして渡し守にしてしまったんだから、王様の次に悪いのかもしれない。

それにしても…。
タイトルの「あいててて!」は何だったんだろう。
表紙の絵を見て、悪魔との対決がメインテーマかと思った私は見事にだまされた。
最後の絵で、渡し守となった王様が舟に乗せているのは悪魔。その悪魔が鏡など見てけっこうナルシスト。
考えるといろいろな事がちりばめられていて、読み返すたびに大人も楽しめる絵本の一級品です。
子ども達も、あれこれ理屈で考えず、夏の子ども映画を楽しむ感覚で、大いにウケてくれると思います。
参考になりました。 0人

自信を持っておすすめしたい 読むときを考える  投稿日:2009/07/10
ぼくがラーメンたべてるとき
ぼくがラーメンたべてるとき 作・絵: 長谷川 義史
出版社: 教育画劇
実は最初、日曜の昼食に我が家でラーメンを食べた後、この本を取り出して読んだのです。
これは、見事に失敗しました。
なぜなら、息子はラーメンのことと、食後遊びに出かけることしか考えていなかったのです。(大失敗)

時を置いて、2度目のチャレンジ。
この絵本のことは覚えていました。
「お前が食事している時に、世界ではいろんなことが起きているんだぞ。」の解説はNG。
感じるに任せることにしました。
(この絵本を覚えていたのだから、よけいな話は不要でしょう)

それにしても、長谷川さんのこの発想はすごいと思います。
周りのみんなはいろんなことをしているんですね。
近所から隣の町へ。隣の町から隣の国へ。どんどん拡がっていくと世界のどこかで戦争がある。

説明のくりかえしから、「かぜが吹いている…」と急に言葉少なになって、風が自分の家にも吹いてきました。
私は、この風のところがとても好きです。
この風を息子にも感じてもらえたら、と感じました。
参考になりました。 4人

なかなかよいと思う 読みたいけど、息子には…  投稿日:2009/07/08
てんごくのおとうちゃん
てんごくのおとうちゃん 作・絵: 長谷川 義史
出版社: 講談社
小学校で父親をなくした男の子。
その子が、天国のおとうさんへの手紙を書きます。
楽しい思い出。怒られた思い出。失敗したこと。
悲しいことだけど、この子はお父さんの死を乗り越えたと思う。

楽しい思い出に変え、お父さんを懐かしみ、「心配しないで下さいね」って…。

長谷川さんの、ラフな絵がこの本にピッタリです。(これは意図したことに違いない)。
お父さんに似た人に会った時のセピア色。裏表紙のモノクローム。
おおざっぱのようでいながら、繊細なところが長谷川さんの素晴らしいところです。

どこかで読み聞かせに使いたい本で読み時を思案中。
息子一人には読めないな。
それだけが残念な絵本です。
参考になりました。 0人

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