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ぷっくり ぽっこり

ぷっくり ぽっこり(偕成社)

穴に指をいれて、ぷっくり〜ぽっこり! 新感覚のあかちゃん絵本!

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新刊
世界の国からいただきます!

世界の国からいただきます!(徳間書店)

世界26か国の食べものを紹介した、楽しい大判絵本!

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ヒラP21

その他の方・70代以上・千葉県

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自己紹介
子どもの通う小学校の読み聞かせをスタートに、絵本の世界に飛び込んだ私ですが、いつの間にか子どもは親離れ。
私だけが絵本の世界に残ってしまいました。
小学校、中学校での読み聞かせをベースに、障害者関連施設、高齢者福祉施設と新境地を開拓中です。

読み聞かせおすすめコーナー

公開

ヒラP21さんの声

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なかなかよいと思う 濃厚なファンタジー  投稿日:2009/12/25
急行「北極号」
急行「北極号」 作・絵: クリス・ヴァン・オールズバーグ
訳: 村上 春樹

出版社: あすなろ書房
オールズバーグの絵は、シャープさとは対極にある画法で味わいがある。
写真でいうと、「眠い写真」とでもいうのだろうか、デジタル写真では作り出せない、単焦点で少し甘いフォーカスで作り上げる、昔懐かしい写真の世界。
それだけに、言葉に出せない味わいがあるのである。
そして、物語も少し濃厚な熟成タイプ。決してクリアなドライさではない。
自分はワインのような絵本だと思う。

この物語は、クリスマスにピッタリの絵本ではある。
しかし、ストーリーと絵が微妙にずれているのはなぜだろう。
とてもハイグレードな味わいである。
そして、最後の鈴だけがやけにはっきり見えている。
子どもの心に響く鈴。大人には聞こえない音。

そうなのです。クリスマスは子どもの心でこそ幻想的で神秘的。
サンタクロースの住む北極点にまで行けてしまう。
この本は、少し赤みのある灯火の下でじっくりと読み聞かせるのに向いているような気がします。
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自信を持っておすすめしたい なんだこのパワーは!わぉ!  投稿日:2009/12/25
もりもりくまさん
もりもりくまさん 作: 長野 ヒデ子
絵: スズキ コージ

出版社: 鈴木出版
この絵本を読んで正直びっくりしたのです。この爆発するような感覚は何だ? 打楽器をたたくようなこのリズムは何だ? 思わず自分でも「わぉ!」と叫びたくなりました。私にとって長野ヒデコさんは、温かみのあるホンワリした作家で、信念の人、感情をむきだしにしたような絵本を想像していなかったのですから。

カバー裏の説明を見て理解できました。この爆発力は、恐怖心から出たのでした。大雪山に上った時にクマと遭遇しないように祈りながら、自分を奮い立たせるようにして歩いていた時にとっさに出た言葉「もりもり くまさん もりのなか」がベースだそうです。
なるほど、これだけの爆発力がないと足がすくんでしまうかも知れない。

それほどに、破壊力のあるリズム感に満ちた絵本です。子どもたちはこのようなリズムが大好き。歌うようにみんなで、手をたたいたり、机をたたいたりして群読して「わぉ!」っとやると、最高です。

この絵本を助けているのは、スズキコージさんの絵。なるほど、このパワーはスズキさんの世界でもありました。(長野さんの絵は、やっぱりやさしい品のあるおばさんの絵ですもんね。)

この絵本、パパの出番かもしれませんよ。
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自信を持っておすすめしたい 目に見える鉄条網だけど  投稿日:2009/12/24
少年の木
少年の木 作・絵: マイケル・フォアマン
訳: 柳田邦男

出版社: 岩崎書店
本の表から裏までが鉄条網が張り巡らされています。
何処の国の話なのでしょうか? 鉄条網のこちら側は廃墟、向こう側には住居が見えています。そして、兵士がこちらを監視しています。
前書きを見ると、平和へのメッセージがフォアマンさんの変わらぬテーマだとのこと。何処の国かを特定するよりも、鉄条網の意味と少年の育てた木の意味をしっかり掴めばよいのだと思います。
廃墟の片隅で芽吹いた芽を少年は大切に育てます。育てた木はブドウ。ブドウは鉄条網に絡まり鉄条網を隠して少年たちの遊園地を作ってくれました。
それを向こう側の兵士たちが引き抜いてしまう。
兵士たちには、ブドウよりも鉄条網の方が意味があるのです。
引き抜いて放り置かれた木から、新たな芽吹きがあります。今度は向こう側の少女が育て始めます。こちら側でも新たな芽が出てきて。
両方の木が鉄条網で絡み合いました。平和への願い。それを子どもたちが育てたことにとても大きな意味を感じます。
そして、もう一つの主役はブドウの根の生命力。引き抜かれても枯れることなく地中で根を張って再び芽吹いてきます。ブドウの力強さにも感銘しました。
鉄条網など気にせず、互いの子どもたちが一緒になって丘を目指す最後のシーン。
ここに兵士たちや大人がいないことも、子どもたちに託す未来を象徴させているようにおもいました。

とても感銘深い絵本ですが、簡潔なストーリーの前後に作者のメッセージと、訳者のメッセージがこの絵本への思いを語っています。前書きのフォアマンさんの話は記述しましたが、後書きは訳者の柳田邦夫さんの思いが込められています。
メッセージ性の強い絵本と柳田邦夫さんがそれを選んだという時点で、この本の意味がとても強いと思います。

フォアマンさんの絵本を読んでいこうと思います。
柳田邦夫さんの訳した本を辿っていくと、親として子どもたちに何を伝えれば良いのか、考える参考になると思います。柳田さんの訳本もお薦めです。
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自信を持っておすすめしたい 素晴らしいふれあい  投稿日:2009/12/24
ぼくたちのコンニャク先生
ぼくたちのコンニャク先生 作・絵: 星川ひろ子
出版社: 小学館
ちいさいときに脳性マヒにかかった近藤さん。それをケガのようなものだと言われます。
近藤さんにはこの言葉の素晴らしさをいただきました。
そして、保育園児たちとのふれあい。
子どもたちは、感性と表現がストレートです。大人たちが避けて通ろうとする道のど真ん中を歩いて、思ったことを遠慮なく口にする。それが、この絵本の中にある素晴らしさです。
子どもたちは「コンニャク先生」とニックネームをつけ、近藤さんから真正面に向かい合い、そして理解します。思いやりが生まれます。同じ人間なんだという共有間が生まれます。この経験は子どもたちの成長の中で大きく熟成されることと思います。
コンニャク先生も素晴らしい。子どもたちの中で、自分を解放しています。子どもたちと向かい合って歩いてみたり、遊んだり。きっと自分の大きなエネルギー源なんだろうな。

困ったことに、私は道の真ん中を歩くことも、ストレートに障害者にぶつかることもできない大人です。
ただ、理解してしまえば決して差別化する人間ではありません。
経験の中で、障害者とのふれあいは多くありませんが、様々な場所で時間を共にすると、自分よりも障害をもつ人間の方が元気で、一生懸命に生きていることを感じます。
そうすると、自分にもエネルギーがわいてくる。

この絵本は子どもたちのための絵本というばかりではなく、子どもたちと大人が共有して学ぶ絵本です。
さまざまに障害者の世界に取り組んでいる星川さんの姿勢も、また素晴らしいと思います。
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自信を持っておすすめしたい こどものこころのふしぎ  投稿日:2009/12/24
あのときすきになったよ
あのときすきになったよ 作: 薫 くみこ
絵: 飯野 和好

出版社: 教育画劇
子どもどおしの好き、嫌いって不思議な感じがします。
こないだまで仲良く通学していた仲が悪口を言い合うようになったり、見向きもしないような相手が仲良く手をつないで通学していたり。
大人の自分はとまどってしまうのですが、子どもたちにとってそれは何の不思議もないようです。
ちょっとしたきっかけで、心と心で反応し合っているのですから。
この絵本、とても素直に子どもの心を語っていると思います。
しっこと呼んでいたきくちさんとなかよくなったのも、ちょっとしたこと。
そのかさまつさんがおもらししてしまったら、花瓶の水を流して…。
先生には理解できない子どもどおしのかばいあいです。
(自分にもよくわからないけど、理解できない部分は感じてあげるしかないのです)
そんなところに着眼している黛さんは達人。

好きになったり、嫌いになったり、一緒に遊んだり、仲間はずれにしたり…。
これが、いろいろと考えるようになったら複雑。
素直に表現できているときは、まだいじめは生まれないと思います。
何がいじめか見た目に識別するのことは大人には難しいけれど、このような絵本で子どもたちに語りかけることで、子どもの中に思いやりが育てばよいと思います。
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なかなかよいと思う くまの野生と心  投稿日:2009/12/24
おおきくなりすぎたくま
おおきくなりすぎたくま 作・絵: リンド・ワード
訳: 渡辺 茂男

出版社: ほるぷ出版
セピア色の懐かしい絵本。文章もどこか昔の香りのする本です。
くまと少年の心のふれあいが感動的な絵本です。

くまの毛皮を家に干してあるのがステータスのような村。
なぜかジョニーくん(今の絵本でくんづけはないかも)の家にはそれがないのがジョニーくんの引け目。
それならと、自分で狩りに出かけたものの、こぐまに出会って連れ帰り飼うことになってしまいました。
それから出てくるのは成長するくまの食欲と獣としての行動。それでいながらジョニーくんとは心通い合わせているのです。
おおきくなりすぎたくまを、大人たちは殺そうとしないのが不思議でした。
きっとジョニーくんのくまだから。
ジョニーくんは、くまを遠くに連れ出し野に放そうとします。帰ってこなければ、だれかが仕留めることになるのかもしれない。
くまは帰ってきます。ジョニーくんのそばにいたいのです。
さいごにジョニーくんは、自分でくまを撃つことにするのですが…。

ハッピーエンドで終わるのがこの絵本の良いところ。
この絵本を見て思ったこと。
このくま名前はなかったのかな?(今の絵本では何か名前があるような)
キーワードになったかえでさとうっておいしいのかな?
それにしても、人の心がまだ純朴だった時代のお話だと思います。
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自信を持っておすすめしたい タイトルが気になる本  投稿日:2009/12/24
名前のない人
名前のない人 作・絵: クリス・ヴァン・オールズバーグ
訳: 村上 春樹

出版社: 河出書房新社
この本の原題の「The Stranger」がどうして「名前のない人」なのか、何度読み返しても不思議な感じがする本です。
ベイリーさんが車をぶつけた男。よく考えると、鹿かと思ったというのもとぼけた話ですが、飛び出してきたのでしょうか?
医者が使えない体温計で診察したのもとぼけた話。
それは置いて、この本のなぞ解きはこの「The Stranger」が何者なのかを考えることなのでは。
季節を変えていく神様? 森の精?
この男がいると、秋が来ない。うさぎから仲間のように思われる存在。
ヒントはいろいろあるのだけど、やっぱり「知らない人」は「謎の男」なのでしょう。

けなしているようで、何か気になる絵本なのです。
登場する人物の表情が良い。猫でさえも表情があります。
答え探しではなく、読む人を煙に巻くようなオールズバークのマジック絵本。

男は、自分が何者なのか思い出したのでしょうか。ベイリーさんの家を飛び出します。
そうしたら、自分の家にも秋が来ました。
「名前のない人」は私の頭の中で風のように通り過ぎました。
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自信を持っておすすめしたい 異文化を理解する  投稿日:2009/12/24
むこう岸には
むこう岸には 作: マルタ・カラスコ
訳: 宇野 和美

出版社: ほるぷ出版
平和について考えるということは、絵本にとって大きなテーマであると思います。
そういう意味では多くの本を読んできたように思います。
平和ということを考えるとしたら、この本は戦争が出てくるわけではなく割と地味な絵本かも知れません。
ただ、川をはさんだ異文化を理解するということは、間違いなく国際協調を考えさせるという大きなテーマだと思います。
大人は向こう岸に世界を否定しています。それを子供に押しつけます。
この絵本を見る限り単に偏見だけのように思えるのですが、これが大人社会かもしれません。
グラシエラとニコラス。ごく普通の子どもたちが二つの村の間に流れる川を乗り越えました。
見てみると、拍子抜けするほどごく普通の生活。おなじ人間なのだと当たり前に感じることがとても大きなことだと感じます。
川を行き来できる橋を造りたい。
こんな子供の夢に未来を託したいと思います。
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自信を持っておすすめしたい 四十五年後の再会  投稿日:2009/12/22
赤い蝋燭と人魚
赤い蝋燭と人魚 作: 小川 未明
絵: 酒井 駒子

出版社: 偕成社
私が小川未明の童話を好んで読んでから、考えると45年もの年月が経っている。中でも好きだったのが『赤い蝋燭と人魚』。絵の記憶がないのでたぶん作品集の中の一つの話だったのだと思う。
今回この本を手に取ったのは、酒井駒子さんの絵の影響が大である。
考えると、酒井さんの絵の画質はこの童話にぴったりと当てはまっている。
童話の中で描かれる人のサガ、ろうそくに込められた重い伝承、運命、そしてこの話のもつおどろおどろしさを見事に描き切っている。

救いようのない暗い話である。
人魚の子供を拾い上げ、愛情をこめて育てた老夫婦が、怪しげな香具師の言葉にそう簡単に心変わりするものだろうか。
かつてこの本を読んだ自分は、老夫婦が鬼に変わるような心変わりが怖かった。
怪しげな香具師と南国に向かう船という、不思議な異国性に妙な魅力を感じたものである。
そして救われない人魚の運命の不条理を、どうして助からないのか、この話の設定を忌みながらも、目を覆った手のひらの隙間からやっぱり眺めてしまう小川未明の魔力に感嘆していたのである。

この絵本の良さは、ろうそくを蝋燭と書き、漢字が多いことである。難しい言い回しを漢字に振り仮名をつけることで通していることである。
ひらがなや現代文に置き換えてしまったら、小川未明の良さは失せてしまう。
したがって、この本は読む本である。
少しの抵抗の後、虜になってしまうような魔力を小川未明は持っている。

酒井さんの絵の魔力と共通しているのかも。
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自信を持っておすすめしたい いきな落語とブラックユーモア  投稿日:2009/12/20
しにがみさん
しにがみさん 作・絵: 野村 たかあき
監修: 柳家 小三治

出版社: 教育画劇
死神という不吉な神様の話だけに、ブラックユーモアたっぷりですが、落語をベースにして、読み気かせに楽しい絵本になっています。
落語がベースだから、おかみさんやら、死神やらいろんな登場人物が現れますが、こ気味の良い語り口調で話が進みます。
死神をだますという、主人公の悪知恵。それで、自分の寿命を縮めてしまいます。
「人の不幸をこんな笑い話にしてしまってよいのだろうか?」とも思いますが、死神の描かれ方、死神も居眠りするのだと妙な納得納得のさせ方、いろいろと唸るところが多い作品ですが、一面のろうそくが描かれている所などは、絵でなければ表現できない世界。

最後に自分のくしゃみで、せっかくもらった長いろうそくの火を消してしまうくだり、何のことばもいらず、くしゃみだけで全てが説明できてしまう。絵にして見事です。
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