新刊
世界の国からいただきます!

世界の国からいただきます!(徳間書店)

世界26か国の食べものを紹介した、楽しい大判絵本!

新刊
ディズニープリンセス じぶんもまわりもしあわせにする おやくそくブック

ディズニープリンセス じぶんもまわりもしあわせにする おやくそくブック(Gakken)

SNSで話題!すてきな大人になるために大切にしたい「おやくそく」を紹介する絵本。

  • 学べる
  • 役立つ

TOP500

渡”邉恵’里’

その他の方・40代・東京都

  • Line
自己紹介
アートや本が大好きで、子どもの頃よりも、今、絵本を楽しんでいます。

膠原病患者です。
(混合性結合組織病、関節リウマチ、シェーグレン症候群)
その他、間質性肺炎、甲状腺機能低下症があります。

読書は安全に楽しめる趣味の一つですが、せっかくなので、インプットだけではなく、アウトプットもしてみようと思い、レビューを書いています。
大人のための読書案内の、参考になればうれしいです。
好きなもの
演芸(落語、講談、浪曲、手品、お笑い、大道芸など)
読書(いろいろな本を読みます)
図工(絵画制作、手芸なども)
アートセラピー
東京の街歩き、下町や銭湯巡り、昔風の建物見学
喫茶店・カフェ
料理、自宅で「同居」しているぬか床とのお付き合い
6月は、梅仕事とラッキョウ漬けに精を出す(予定)
ひとこと
大人も楽しめる絵本を探しています。
図書館内のカフェや自宅でゆっくり、絵本を楽しみます。
絵本は誰でも楽しめるアートで、ちょっとした異空間に安全に旅行できます。
年齢に関係なく、いろいろな本を楽しむ事が好きです。

読書は、私のような持病のある人も、入院中も楽しめるステキな娯楽ですね。

マイ絵本棚

他の本棚

チェック済

公開

初期〜2020年ごろまで、読書・レビュー記載分

渡”邉恵’里’さんの声

937件中 871 〜 880件目最初のページ 前の10件 86 87 88 89 90 ... 次の10件 最後のページ
自信を持っておすすめしたい 思いがけず、重い。  投稿日:2017/04/11
ぼくがラーメンたべてるとき
ぼくがラーメンたべてるとき 作・絵: 長谷川 義史
出版社: 教育画劇
【あらすじ】
ぼくがラーメンを食べている時、となりのミケは。となりのみっちゃんは、そのとなりのたいちゃんは…ぼくがラーメンを食べている時に、同じ地球の上ではいったい何が起きているのだろうか。となりの、となりの…と辿っていく。

【感想】
タイトルは気軽な感じなのに、内容が予想以上に重たくて驚きました。
読み終わった後、頭がグルグルしてしまいます。哲学的な絵本です。
子どもが見ても勿論いいけども、年齢を問わずいろんな人に見てもらいたい。
これは、絵本という形をとった、哲学書というか、何か大事な事を伝えてくれているもののように感じられました。

同じ地球の上に生きているけど、私の近くの人、隣町の人、隣の国の人…と辿っていくと、同じ時間に全然別のことを体験しています。そして、この一瞬に思うことも全く違います。それぞれの人生を生きていることが、この絵本ではっきりとわかりました。
「あなたが、ワガママをして、ご飯を残したり、洋服を選り好みしている時に、アフリカでは飢餓でたくさんの人が死んでいるのよ」
という、どこかの親の言葉は、子ども時代の私には、全く空々しく響きました。
それは、「ワガママをしている子どもを黙らせる」ためだけに発せられた言葉であると、子ども心にしっかりとわかっていたからでしょう。
また、「いろいろな立場の人が、この世の中に、同時に存在している」ということを、実感できなかった私の幼さのためでもありましょう。
しかし、この絵本は、本当に直接的に、「同じ時間に、違う体験をしている人がある」ということが、実感としてわかりました。それは絵本の力もあり、また、人生経験を積んだためとも言えましょう。
大人こそ、絵本を読む時間を持ったほうがいいと、本気で思った作品です。
参考になりました。 0人

自信を持っておすすめしたい 何度読んでも、なんだかわかなない。そこがいい。  投稿日:2017/04/11
キャベツくん
キャベツくん 文・絵: 長 新太
出版社: 文研出版
【あらすじ】
キャベツ君が道をあるいていると、向こうからブタヤマさんが着ました。お腹をすかせているブタヤマさんは、キャベツ君を食べようとしますが、キャベツ君を食べるとキャベツになるというので、驚きます。ブタヤマさんとキャベツ君は問答をしながら、道をずんずん歩いていきますが…

二人の珍妙な会話と、キャベツを食べた動物たちの空想をお楽しみください。

【感想】
絵本のまえがきに、作者のことばがありますが、そこも読んでみて、ようやく一つの作品になると思いました。広い場所にいると、いろんなものが見えてくるそうで、私もそんな体験をしてみたいものです。

この絵本は、二人の会話もどんどん進むけど、背景もどんどん変わって行きます。歩きながらしゃべっている様子が、二人の問答がどんどん深くなっていく様子を表しているような気がします。
しかし、単に、どうでもいい会話をしているような気もします。どっちでもいいような気がして、その気軽さと禅問答のような深みを感じさせる部分が同時に味わえる、奇妙な作品です。読者が突っ込もうと思えば、いくらでもつっこんで深くなっていくし、適当に表面を眺めるだけの読み方でも全く構わない。これが、名人芸というものでしょうか?

ブタヤマさんが突然キレたり、恥ずかしさを誤魔化したり、いろいろやっていますが、あれは自分にもある部分だなあ、と思います。いくらなんでも、お腹がすいているから目の前の人を食べたりはしませんが、人は、危機に陥ると何をしでかすかわかりません。私もお腹がすいている時は、人に八つ当たりしないように、素直に普通のものを食べようと思いました。
参考になりました。 2人

自信を持っておすすめしたい 「きょうだい」の容赦ない現実  投稿日:2017/04/04
おにいちゃん
おにいちゃん 作: 後藤 竜二
絵: 小泉 るみ子

出版社: 佼成出版社
【あらすじ】
3歳の妹は生意気。兄を呼び捨てにしたり、勝手にゲームを切ったり、まるで母親気取りで上から目線。母親も妹に騙されて、頭ごなしに兄を叱る。そんな家庭を飛び出した兄は、秘密基地に隠れるが…

きょうだい関係の難しさを、容赦なく描く。

【感想】
この話は、本気で怒りがこみ上げてきます。下の子はかわいいから大事にする、上の子は大きいのだから我慢しなさい…こんな理不尽なやりかたがあるの?
自分の子ども時代も、このお話と同じように、「妹は怒られない」で妹の不始末の後片付けをされられました。そんな体験がリアルに思い出されて、本気で頭に来ます。

ブリッこ、ええ格好しい、邪悪な部分を誤魔化している、浅はかで愚か、暴力、権力争い…容赦なく「きょうだい」の真実を描いています。本当に、きれいごとでは済まされない、きょうだいの見にくい部分が目の前に展開されています。
ああ、このようにして、大きくなっても、争い、死ぬ間際まで仲の悪い兄弟って、あるなあ…親類同士の骨肉の争いを連想させます。ノンフィクションじゃないでしょうか(笑)。

兄は単にバカで済まされそうですが、妹の方は邪悪な感じがして、将来が心配です。親も表面的なところしか見ていないで、理想の世界から出てこないし、思い込みで子育てしている感じが伝わってきて、悲しい一家です。
でも、これが現実なのです。どこの家でも、多かれ少なかれ、きょうだいの間、あるいは親子の間での行き違いや葛藤、いろいろなものが発生します。それを乗り越えて、私たちは成長していくので…意外と重たいテーマでした。読み応えあり!
参考になりました。 0人

自信を持っておすすめしたい 生きる世界が違う二人。別れは必然  投稿日:2017/04/04
とびきりのおくりもの
とびきりのおくりもの 作・絵: 仁科 幸子
出版社: 佼成出版社
【あらすじ】
ウサギのピモとティッキは、いつか別れなければならない。ピモは地元に残り、ティッキは新天地を求めて冒険に出る。ピモは親友に何かとびきりの贈り物をしたくて、それを探しに行くが、なかなかよいものが見つからない。そして、二人の別れの時は近づいてくるが…

【感想】
二羽のウサギは、野ウサギと耳長ウサギと、種類も違う。体の大きさも、生き方も違う。小さい頃は一緒に暮らせても、いずれそれぞれに合った暮らしを求めて行かねばならない…これは、学校を卒業して、仲の良い友達と別れてそれぞれの進路を進みだすお話ではないかと思った。

地元に残るピモは、何をやってもダメで、いいところが一つもないような愚鈍な感じだった。それでも何かを成し遂げようと一生懸命にやっている姿が感動的。このウサギを見ていると、昔、小学校の頃にいた似たような人を連想する。あの人は、今頃どうしているのだろう?あんなに泣き虫で、だらしなくて、ダメ人間でやっていけるのか?…余計なお世話である。

ピモが贈り物を探す時、カタツムリとカエルと小鳥に尋ねる場面は、民話のような、繰り返しのパターンが効果的。この問答を通して、読者も「本当に大事な友達」のことや、「大事な人にあげる贈り物」についてあれこれ考えさせられる。
小鳥が一番、現実的で残酷な答えを出すところが、パンチが効いている。ハッとするというか、正気に戻るというか、感傷的になりすぎて軽く夢見心地だった自分を反省してしまう。
現実の厳しさを、容赦なく描いている。絵が優しい感じだけど、内容は結構ハード。
それにしても、この二匹はその後、どうなるのだろう?気になる…
参考になりました。 0人

自信を持っておすすめしたい 偏食万歳!経験あり!!  投稿日:2017/04/04
ふりかけの神さま
ふりかけの神さま 作: 令丈 ヒロ子
絵: わたなべ あや

出版社: 佼成出版社
【あらすじ】
極端な偏食の少女は、母親が作った朝ごはんが食べられない。大好きなのはふりかけだけだが、ふりかけごはんは栄養がとれないという理由で母親に禁止される。そんな絶望の中、通学路にある神社でお祈りしてみると、ふりかけの神様があらわれ、「神様ふりかけ」を授けられる。一生ふりかけが楽しめるが、その代り条件があって…

【感想】
ふりかけばっかり食べている子ども。
よくぞこの題材を見つけたと感心する。自分も小学生1〜2年生のころ、やはりふりかけにはまって、他のおかずはどうでもよくなった時期があった。やはり、絵本の中のお母さんと同じく、ふりかけご飯は栄養不足と怒られた。懐かしい思い出がよみがえりました。
今では好みが変わってしまったのでふりかけを食べる事はめったにありません。もし、自分もふりかけの神様に、「一生、ふりかけが一番おいしいと思っていなくてはならない」と言われたら、難行苦行の日々だと思います。でも、子どもの時は、目の前の苦しみから逃れたいことだけで、「一生のお願い!」とか「一生、約束する」とか、安易に飛びついてしまう。そんな子ども心も、しっかり観察しているなあ、と感心しました。

世界一おいしいふりかけを食べる場面の、描写が秀逸。小学生の少女の、素晴らしい感性が光る一瞬です。そして、その逆の、お母さんの作った朝食のまずさの描写も卓越している。味噌汁を飲むたびに悪夢が蘇りそうな、容赦ない酷評。
食べ物を表現する力の、卓越した作者です。

個人的には、こんな旅館の朝食のような素敵な料理ができるお母さんは、国民栄誉賞をもらって欲しいと思います。ありがとう、おかあさん。
参考になりました。 0人

自信を持っておすすめしたい 思いがけない展開  投稿日:2017/04/04
ゆめみるダンゴムシ
ゆめみるダンゴムシ 作: 阿部 夏丸
絵: 山口達也

出版社: 佼成出版社
【あらすじ】
公園のベンチの下で出会った、ダンゴムシと一年以上放置してカチカチになったタコ焼きの親分。親分は強引にダンゴムシに自信をつけさせようとして、夢の押し売りをする。仕方ないので、ダンゴムシは野球をやるのが夢だと打ち明ける。そして二人は夢を叶えるべく、野球の特訓を開始するが…
夢を叶え、自信をつける熱い青春物語。

【感想】
意外な展開が愉快で、あっという間に読み切ってしまった。ジェットコースターのような作品。話の展開がどこに行くのかわからない。
昔のスポコン漫画の主人公と、今の軽くやる気のない少年の取り合わせ、といった感じもあり、つっこみどころ満載。コントのようでもある。全然努力の結果が実っていないのに、最終的にはハッピーエンド。その辺も、時代が変わったなあ〜と感じる。

昔のスポコン漫画は、艱難辛苦を乗り越えて、ようやく花を咲かせるようなものが多かった。努力は報われると思いたいが、現実はよくわからない力で夢が叶ってしまう場合もある。いろいろあっていいのだとわかりました。
作品中にも「楽しみ方は、それぞれ違っていいんです」とあった。個性が尊重される世界に生まれて、良かったな、ダンゴムシ。そして、自分たち。

作者のコメントもふるっている。夢はかなわなくてもいいし、忘れちゃってもいいんですよ、だって。(夢は世界征服だとか。何せ子どもの時ですから)
そのくらい軽快に生きるのも、悪くないなあ。
このお話を見ていると、いろいろな生き方があって、明るく楽しい気分になってくる。将来に希望と可能性が感じられて、素敵。
参考になりました。 0人

自信を持っておすすめしたい 真理を追究した男の物語  投稿日:2017/04/02
円周率の謎を追う 江戸の天才数学者・関孝和の挑戦
円周率の謎を追う 江戸の天才数学者・関孝和の挑戦 作: 鳴海風
画: 伊野 孝行

出版社: くもん出版
【あらすじ】
江戸時代、幕府の御用をしながら数学の研究に励んだ男がいた。名前は関孝和。当時、誰も不思議に思わなかった円周率に興味をもって、「本当の値」を探し続けた男の生涯をえがく物語。

【感想】
算数が苦手な人でも、きちんと最後まで興味を持って読めるように書いてあります。また、子ども(小学校中・高学年くらいから)も大人も読みごたえがあるようにしてある。これは並々ならぬことで、作者の力量のすばらしさに感動ました。
江戸時代の侍の子孫の、お仕事や風習、当時の文化などもさりげなく描かれているので、時代ものの初心者でも、楽しんで読めると思います。

この本を読むまで、日本にはこんな偉大な人があったなんて知りませんでした。関孝和は円周率の研究の他にも様々な仕事をしており、例えば、方程式と同じようなもの(傍書法)を作ったりもしているとのことです。実は、当時の最先端の数学者だった!死後、200年以上たってから、世界にその業績が伝わったという…切ない気持ちでいっぱいです。
でも、私生活はあまり楽しいものではなかったのか、ちょっとほろ苦い恋の経験や、彼の死後、家が断絶した話なども語られており、人生は全部はうまくいかないようになっているのだなあ、と感慨にふけりました。

この本は、「やりたいことがなかなかできない」「やりたくない事をやななければならない」と感じているすべての人にお勧めします。読んでいると、自分も苦手なことがたくさんあるけど、どうにか頑張って乗り越えていこうという気持ちが湧いてきます。
算数や数学が好きな人はなおさら楽しめると思いますが、苦手な人もぜひ、チャレンジして読んでみてください。きっと得るものがあります。
参考になりました。 1人

自信を持っておすすめしたい ライバル店出現!あやうしくるみさん。  投稿日:2017/04/02
つるばら村シリーズ(3) つるばら村のくるみさん
つるばら村シリーズ(3) つるばら村のくるみさん 作: 茂市 久美子
絵: 中村 悦子

出版社: 講談社
【あらすじ】
くるみさんシリーズ、三作目。駅前にお店を持って3年目。よくにた名前の宅配パン屋さん「三日月ベーカリー」が登場し、くるみさんの商売が危うくなる展開。
最近人気のあるプリンパンなどのリサーチを始めるなど、企業努力をして現状を打開しようとするが…
今回も、不思議なご縁がさまざまくるみさんを助けてくれる。「三日月屋のパン」「プリンのパン」「七夕のパン」「台風のパン」「天狗のパン」「節分のパン」「デートのパン」の7つのお話をお楽しみください。

【感想】
売上がない!お客がない!ライバル店の出現などなど、実にリアルな展開で、くるみさんと一緒に働いている気分になりました。子ども向けのファンタジーとはいえ、大人の事情なども適度に描かれており、地に足がついたファンタジー作品です。くるみさんの現金収入の心配をしながらも、不思議な体験をすると「パン代はいいから」と気前よくやっているくるみさんの度胸に毎回関心します。
あまり儲からないけど、幸せな人生を送るのではないでしょうか、こういう人。

パン屋の話と言っても、お総菜パンとか、アンパンとか、割と昭和レトロの日本のパンを思わせる雰囲気があります。ほっとする感じで、ふわふわしすぎない、ここちよい物語の展開で、後を引くおいしさです。
このお話を読むと、どうしてもパンが食べたくなって困ります。プリンのパンなど、ちょっと前にブームになって今はあまり見かけない商品ですが、はりきって探しに出かけたくなりました。なければ作るしかありません。こんな時に、くるみさんのお店に電話をかけて注文できればな、と心底思います。
どなたか、くるみさんのようなパン屋さんを実現させてくださいな。よろしくお願いいたします。
参考になりました。 0人

なかなかよいと思う きょうだいの目線が、鋭い  投稿日:2017/03/31
ぼくをいじめるとねえちゃんくるぞ
ぼくをいじめるとねえちゃんくるぞ 作: 伊藤英治
絵: 山本 祐司

出版社: 岩崎書店
【内容】
お姉さん、お兄さん、弟、妹…きょうだいをテーマにした詩が15編。
温かいイラストとともに納められている。
まど・みちお、阪田寛夫、工藤直子、金子みすゞ…など、素晴らしい詩人の名作を、気軽に楽しめる一冊。

【感想】
きょうだいって、いろいろあるんだねぇ〜と、ちょっとぼーっと考えてしまった。
ここに出てくるきょうだいは、仲がいい場合も、そうでもない場合もあり、年の差もいろいろ、家庭環境もいろいろらしいことが想像される。詩人の育った家庭環境も反映されているかもしれない。
いろんな家庭のきょうだいの様子を、ちょっとのぞき見したみたいな気分になった。

一番好きな詩は、「おねえちゃんのめがね」(島田陽子)。
コテコテの関西の姉妹の詩。関西の言葉が、面白い。妹がお姉ちゃんのコンタクトレンズを見て、いろいろ思ったことを表現した作品。子どもの視線は、案外大人よりも鋭く、つっこみが激しくて、ボケもあって、面白くて、親しみやすくて、大好きです。関西人の友達に、音読してもらいたい。

この本を読んでいると、詩は身近なもので、楽しいものだと思えてくる。
格調高い詩も、詩ではあるのだろうけど、こんな庶民的で、身近で、経験して居そうな感じの作品も詩。詩の世界がだだっ広く広がっていきます。とどまるところをしならい、ユーモアの世界。

自分の兄弟についても思い出したり、子どもの頃の思い出を思い出したりして、本を閉じた後も楽しめるお得な一冊となっております。
参考になりました。 0人

自信を持っておすすめしたい 今も遊牧民  投稿日:2017/03/29
世界のともだち(5) モンゴル 草原でくらすバタナー
世界のともだち(5) モンゴル 草原でくらすバタナー 文・絵: 清水 哲朗
出版社: 偕成社
【内容】
モンゴルの遊牧民の子ども、バタナー君の生活。両親とともに移動式の家「ゲル」で家畜の世話をしながら生活する昔風の生活と、都市で学校に通う生活の2つを楽しんでいる。遊牧民族の誇りをかけた競馬、男の子から女の子に愛をつたえるバレンタインなど見所満載。

【感想】
今も、遊牧民を続けているモンゴル人と、都市に住んでいるモンゴル人の両方を行き来している柔軟な子どもたち。どちらの生活も楽しいという、たくましい少年に感動。生活力があって、仕事もあって、学校でも楽しくやっていて、本当にうらやましい充実した人生。私もモンゴル人の、(ちょっと裕福な家庭の愛されている)子どもになりたいと思ってしまった。

出てくる子どもたちが全員、朝青龍風の顔立ちでおどろいた。どこかで会ったことがありそうな人たちばかりで、アジア人の仲間だと思った。親戚みたい。
バタナー少年の親戚はたくさんいて、みんな仲良さそう。取材に行った公文氏も、2度目は親戚扱い。
「あなたはもう客人ではないのだから、休んでいないでいろいろと手伝いなさい」と言われたという、あとがきのお話は、本当に素敵ないい話で、温かい。

自分の身の周りは、親類縁者との縁が薄く、身内でさえも他人以上に冷淡に、バラバラに生きているので、このような温かいつながりがある人たちがあることを知ると、世の中は捨てたものではないと思える。
大家族が珍しくなった今日、この絵本を見て、大家族や親類縁者とのよい付き合い方を知るのは、とても有意義だと思う。

年齢問わず、寂しい人はぜひ読んでほしい一冊。モンゴルは熱い!
参考になりました。 0人

937件中 871 〜 880件目最初のページ 前の10件 86 87 88 89 90 ... 次の10件 最後のページ

児童書出版社さん、周年おめでとう! 記念連載

出版社おすすめ

  • 星の子ども
    星の子ども
    出版社:冨山房 冨山房の特集ページがあります!
    グリム童話「星の銀貨」の世界をバーナデット・ワッツが描きだす。色彩豊かな美しい絵が名作童話の魅力をひ

全ページためしよみ
年齢別絵本セット